昭和歯学会雑誌
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18 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • Tetsuo KODAKA, Tsuneyoshi SANO, Masayuki ABE
    1998 年 18 巻 3 号 p. 229-233
    発行日: 1998/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    The ratio of hydroxyapatite (HAP) to calcium hydrogenphosphate (CHP) in 4 commercial dentifrices, which are denoted to contain HAP and CHP, were calculated from the Ca/P molar ratio obtained from energy-dispersive X-ray microanalysis. The ratios of HAP to CHP in the commercial dentifrices were [0.22 to 0.78], [0.23 to 0.77], [0.25 to 0.75], and [0.47 to 0.53], respectively. From our previous in-vitro studies on brushing of human enamel with commercial dentifrices containing HAP and CHP [0.23 to 0.77], and containing CHP but no HAP [0 to 1.00], we suggest that a larger amount of HAP in dentifrice shows a stronger abrasivity, though the HAP is indicated as an active ingredient not but an abrasive.
  • 袖岡 恵, 秋月 弘道, 道 健一, 吉野 建一
    1998 年 18 巻 3 号 p. 234-238
    発行日: 1998/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    精神疾患患者の歯科診療を困難にする因子について, その実態を把握するために調査を行った.調査の対象は昭和大学附属烏山病院の精神科に入院中もしくは通院中の精神疾患患者で同院歯科で治療を行った53名である.その結果, 問診時の問題として主訴の不明瞭, 言語不明瞭, 不定愁訴などを認めた.診査を困難にする問題として疼痛閾値の上昇, 無関心, 表現力の低下, 口腔清掃の不良などを認めた.また, 治療時の障害因子として開口維持困難, 鼻呼吸不全, 不随意運動, 咬合の異常, 治療の拒否行動, 妄想や恐怖心を認めた.口腔衛生管理上の問題点としては口腔乾燥症, 歯周疾患, 歯石沈着および歯肉増殖症を認めた.この結果から, 精神疾患患者の歯科治療を困難にする因子が明らかとなった.これらの問題に対処するには, 問診や診査時の問題については, 十分な時間をかけて問診すること, 家族や介護者からの情報を聞き出すことが有用であった.また.診療時の問題に対しては適切な体位をとり, 開口器や抑制帯などの器具を使用することにより, 大部分が解決できるものと思われた.
  • 小野寺 知子, 関戸 達哉, 斎藤 茂, 柴崎 好伸
    1998 年 18 巻 3 号 p. 239-245
    発行日: 1998/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本症例は, 初診時年齢17歳の男子で交通事故により上顎前歯5本が抜去され, さらに上顎右側第一小臼歯が歯槽骨内に陥没していた.この症例の治療にあたり, 装着していた暫問義歯を改良し, パーシャルブラケット法との併用で矯正治療初期の固定源として用いた.その後下顎歯列を含めたマルチブラケット法を適用することにより当初5歯分あった欠損部のスペースをほぼ2歯分にまで閉鎖させ, 良好な咬合状態を得ることができた.さらに欠損部の顎堤は, 側方歯群の近心移動による周囲歯槽骨の改造機転による再形成が起こり, 最終的に固定式補綴物の装着が可能となった.一方, 矯正学的見地から, 歯の移動に対する固定源が必ずしも十分ではなく, その結果複雑な治療体系を余儀なくされ, 治療期間の長期化をもたらすなど, 今後検討を要する部分もあった.
  • 滝澤 良之, 倉林 仁美, 三河 雅敏, 平出 隆俊, 柴崎 好伸
    1998 年 18 巻 3 号 p. 246-253
    発行日: 1998/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    上下顎骨の成長発育の異常を伴う反対咬合は治療の長期化 (期間, 通院回数) を伴うことが少なくない.通常この症状に対しては, 混合歯列期から永久歯列期にかけての第一期の治療, その後思春期性最大成長を終了した第二期での治療が考えられる.前者の治療はその時期での治療結果が第二期での治療難易度を左右し, また治療期間にも影響を及ぼすことが指摘される.今回, 予想外の下顎骨の晩期成長のため8歳8カ月から23歳2カ月の14年6カ月の長期にわたる咬合管理を要した骨格性前歯部反対咬合 (叢生, 犬歯埋伏歯, 側切歯の矮小など歯冠形態等の異常を有する) 症例を経験したので, 1) その治療結果ならびに経過 (下顎骨の成長発育様相, 歯の移動に伴うsymphysisの変化) と, 合わせて2) 本治療の臨床上の留意点を考察し報告する.
  • 船登 雅彦, 池田 光安, 篠田 浩人, 蛭間 有紀子, 山上 芳雄, 峯 勉, 古屋 良一, 川和 忠治
    1998 年 18 巻 3 号 p. 254-259
    発行日: 1998/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    重度の開口障害を呈する患者の欠損補綴処置に際しては, 印象採得用トレーおよび咬合床の挿入が困難である場合が多く, 通法では補綴処置ができないことが多い.しかし, 補綴処置が不可能である理由から放置することはできず, 補綴治療が必要な例では, なんらかの対策を講じなければならない.そこで, 当教室で開発したクラウンおよびブリッジのためのトレーを使わないシリコーン咬合印象法を応用し, 成功した症例を経験したので報告する.その方法は, 個人トレー製作のための概形印象を歯列トレーを使用しないシリコーンラバー印象材を用いた咬合印象法により行い, 欠損部のみの咬合印象用個人トレーを製作する.最終印象採得は, 欠損部に咬合印象用個人トレーを使用し, 残存歯部にシリコーンラバー印象材を用いた咬合印象法を行った.以上の方法により印象および咬合採得が正確にでき, 部分床義歯を製作および装着することができた.
  • 松本 光吉, 大島 任, 木下 潤一郎, 鈴木 信之, 木村 裕一
    1998 年 18 巻 3 号 p. 261-263
    発行日: 1998/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 1998 年 18 巻 3 号 p. 335-336
    発行日: 1998/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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