昭和歯学会雑誌
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20 巻 , 1 号
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  • Tatsutomi WATANABE, Makoto Oizume, Kensuke YAMAGATA, Ken-ichi ICHIKAWA ...
    2000 年 20 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    Many studies have reported about the toxicity of plaque and the importance of brushing for plaque control. However, patients should pause in their brushing for 7 to 10 days after oral surgery, e.g; few studies reported about plaque-induced influence in 7 to 10 days on periodontal tissue. The purpose of this study was to clarify this influence.
    We selected 6 volunteers as subjects. They were without periodontal disease or systemic disease, and they had taken no medication within 1 month. No. 3 or No. 14 was selected as the subjective tooth, and the other was used as control. The subjects stopped brushing on the subjective tooth side for 1 week. We measured the following parameters : pH and bacteria flora in gingival crevicular fluid, pocket depth, and bleeding associated with probing. These measurements were done on the 1st, 3rd, 5th, and 7th days. After 7th day's measurement, subjects restarted brushing, and we measured pH, pocket depth, and bleeding 2 days later.
    The results were follows : pocket depth and bleeding showed no changes in all subjects. One subject showed pH and bacteria flora changing on the 7th day. The aerobes ratio in the bacteria flora was lower than anaerobes on the 1st day and became higher on the 7th day. Although another subject showed the same bacteria flora change, the pH did not change. The other subjects showed no change in either pH or bacteria flora. These results suggested that if patients have healthy oral conditions, the stopping brushing for about 1 week evoked little change in periodontal tissue.
  • 小倉 吉晴
    2000 年 20 巻 1 号 p. 6-23
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    層板骨は外層の緻密骨または皮質骨と骨小柱が網状構造を呈する内部の海綿骨からなり, 緻密骨も海綿骨も合板状の骨層板で構築されている.緻密骨の基礎層板とハバース層板とは束状の基質線維の配列が交互に異なる骨層板が重積した構築を呈している.緻密骨を構築している骨層板と層板内の基質線維の主方向は緻密骨に加わる圧縮力の伝達方向か, または, 牽引力に抗する方向に配列されている.また, 円筒状のオステオンからなるハバース層板はすべての方向の屈曲に耐え.中心軸であるハバース管は緻密骨の屈曲による圧縮力や牽引力を中和すると考えられている.数層の骨層板の重積からなる海綿骨の骨小柱は骨の内部に向かう応力に対応する配列を呈していて, 緻密骨層板からの応力を中和, 分散させる構造体である.頭蓋の可動部分である下顎骨は左右の下顎頭を結んで前方に向かう馬蹄形の曲線を描いており, 下顎体の正中部はオトガイ隆起で補強されている.下顎骨には歯根膜を介しての咀嚼圧や下顎骨に付着する咀嚼筋の牽引力が複合的な応力として作用する.本研究では複合的な応力がとくに作用する下顎角部, オトガイ孔部ならびに下顎体の正中部の緻密骨層板を構築する線維性基質と海綿骨の骨小柱の配列を解剖学実習用男性遺体から摘出した有歯下顎骨を材料として高分解能の走査電子顕微鏡によって観察した結果を下顎骨の各部に加わる応力との係りについて考察した.咬筋と内側翼突筋の付着部である下顎角部の内外面は下前方から上後方に配列された基質線維束で構築されていた.下顎角部の緻密骨のハバース層板は下前方から上後方に屈曲しつつ斜走するオステオンで構築されていた.下顎角の内部は下前方から上後方に配列された海綿骨の骨小柱で構築されていたが, 中央部, すなわち, 下顎孔部と下顎管部は骨小柱がなく, 下顎角の上部は骨小柱が比較的疎で骨髄腔はやや拡大していた.下顎体外側面のオトガイ孔の上下部は前上方から後下方に配列された基質線維束で, 上部は交錯した上下方向に配列された基質線維束で構築されていた.一方, ハバース層板はオトガイ孔を取り巻く配列の屈曲したオステオンで構築されていた.オトガイ孔が位置する下顎第二小臼歯の歯槽部では固有歯槽骨は支持歯槽骨である内板と外板とに癒着していたが, オトガイ孔周囲の海綿骨は比較的疎な海綿骨の骨小柱で構築されていた.下顎体外側面のオトガイ部の上半部は上前方から下後方に配列された基質線維束で構築されており, 基質線維束は正中線上で交錯していた.オトガイ隆起部の基質線維束はほぼ上下方向に配列されていた.オトガイ部の緻密骨のハバース層板はほぼ左右方向に配列された屈曲したオステオンで構築されていた.オトガイ部に近接している下顎中切歯の歯槽部では固有歯槽骨は支持歯槽骨の内板と外板に全長にわたって癒着していた.オトガイ部は主として下後方への骨小柱で構築されていた.
  • 柴田 陽, 藤森 伸也
    2000 年 20 巻 1 号 p. 24-29
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    試作グロー放電処理装置を用いて, グロー放電処理を施した研磨チタン板およびワイヤ放電加工チタン板上に骨芽細胞様細胞を播種し, 培養15分後の細胞初期付着の測定およびその時の付着細胞の形態をSEM観察した.また11日間培養後の細胞増殖・分化傾向について検討を行った.その結果, グロー放電処理を施したチタン板は未処理のものに比べ, 付着細胞数が増加し, 突起を大きく伸展させた像が観察された.また細胞初期付着後のALP活性はグロー放電処理を行ったチタン板上で未処理のものに比べ向上し, 特にワイヤ放電加工チタン板でその差は顕著であった.以上の結果からグロー放電処理はチタン表面における骨芽細胞様細胞の動態に対し有用であることが判明した.
  • 荒木 和之, 関 健次, 松田 幸子, 花澤 智美, 岡野 友宏
    2000 年 20 巻 1 号 p. 30-34
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    歯科用ディジタルパノラマ装置を用いる場合原則としてCRT画像で診断するがそれをプリントアウトして参照画像として利用することが考えられる.一般に用いられているプリンターによる画像が参照画像として適しているかどうかを明らかにする目的で検討を行った.ディジタルパノラマ装置としてはDigipan®を, プリンターにはEPSON社製プリンターPM-770Cを用いた.実験は本研究に承諾が得られたボランティア17名のディジタルパノラマ画像を撮影し, CRT画像とそのプリントアウト画像について3名の歯科放射線学会認定医が評価した.評価した項目は1) 下顎骨骨体部の輪郭, 2) 下顎管の走行と下顎骨の骨梁構造, 3) 下顎歯の歯・歯根尖周囲・歯周組織, 4) 上顎歯の歯・歯根尖周囲・歯周組織, 5) 上顎洞の骨壁の輪郭, の5項目とし, 各項目が明瞭に描出されているかどうかで5段階の評点をつけた.その結果CRT画像の各項目の評点は, 1.26, 1.88, 1.45, 1.62, 1.45と全て1点台であった.一方プリントアウト画像の評点は1.18, 1.84, 1.75, 2.20, 1.96と上顎の歯およびその周囲についてのみやや悪い点であったが他の4項目については1点台であった.これよりプリントアウト画像は参照画像として十分使用できると考えられた.
  • 風間 賢剛, 松谷 貴代, 山上 芳雄, 臼井 美恵子, 鶴岡 正吉, 新谷 明幸, 古屋 良一, 川和 忠治
    2000 年 20 巻 1 号 p. 35-39
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    痛みおよび鎮痛に関する動物実験においては, 痛みや鎮痛の程度を定量的に評価することが要求されるが, 顎顔面領域を対象にした評価法は極めて少ない.今回我々はハロセン麻酔下のラット顎関節部に与えた機械的刺激と, それによって誘発される咬筋筋活動との関係について調べた.左側顎関節相当部に表皮から圧刺激を矩形波的に加え, 同側咬筋筋電図を双極電極にて記録した.圧刺激の強さを増すと咬筋の筋活動量は増大し, 刺激の強さと咬筋筋活動の大きさの関係にはベキ関数が成りたった.また, 圧刺激によって誘発された咬筋筋活動はモルフィンの静脈内投与によって濃度依存的に減少した.これらの結果は, 咬筋筋活動量が顎関節の痛みを定量的に表しており, 本実験系が顎顔面領域の痛みを評価するための実験的動物モデルになりうることを示唆する.
  • 松本 直人
    2000 年 20 巻 1 号 p. 40-51
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    現在, レーザーは歯科領域において, 様々な臨床応用が行われ, その有効性が認められている.しかし, 歯髄診断の分野にレーザーを応用した報告はない.今回, 歯髄診断の分野にパルス型Nd : YAGレーザーを応用することを試みた.実際にレーザーを歯髄診断の手段として臨床に導入するには歯髄に損傷がなく, かつ診断として適切な照射条件を設定する必要がある.基礎実験では上記を満たす条件を設定する目的で, 抜去歯に各種エネルギー密度でパルス型Nd : YAGレーザーを照射し, 髄腔側温度上昇についての実験をサーモグラフィーにて行った.その結果, 歯質から10mmの距離を保持しながら, 出力 : 2W, 繰り返し速度 : 30pps, 照射スポットサイズ : 約3mm, 1パルスあたりのエネルギー : 66.7mJ, 照射時間 : 10秒以内という照射条件を得た.この照射条件を用いて, 臨床的研究を行った.臨床的研究ではレーザー照射による歯髄の血流変化, 健全歯髄および歯髄炎における反応の性質, 誘発痛発現時間, 誘発痛持続時間について検討を行い, 次の結果を得た.1.健全上顎中切歯にレーザー照射を行ったときの血流変化をレーザードップラー血流計にて測定したところレーザー照射直後に一過性の血流増加がみられ, 照射終了後には速やかに術前の状態に回復した.誘発痛発現時間の平均値±標準偏差は4.8±2.3秒であり, 電気歯髄診断器 (14.9±2.5秒) に比べ約1/3の時間で感覚応答が得られた.2.健全上下顎前歯にレーザー照射したときの反応の性質は「痛い」という感覚応答を示した被験者は存在せず, 多くは「温かい」という極めて軽度の温熱感を訴えた (78.7%).また, 「感じない」と訴えた被験者も存在した (21.3%).誘発痛発現時間は, 下顎中切歯が最も短く (1.86±0.38秒), 上顎犬歯が最も長い値 (4.48±0.92秒) を示した.同顎では, 中切歯, 側切歯, 犬歯の順に長くなる傾向であった.誘発痛持続時間は, 下顎犬歯が最も短く (1.68±0.67秒), 上顎犬歯が最も長い値 (2.7±0.81妙) を示した.3.臨床的診査により初診時抜髄症例と分類された歯にレーザー照射したときの反応の性質は「感じない」と訴えた被験者は存在せず, 全ての症例に明らかな感覚が得られた.急性全部性漿液性歯髄炎と鑑別された被験者の大部分は, 「痛い」と訴えた (85.7%).急性化膿性歯髄炎と鑑別された被験者は全員が「痛い」と訴えた (100%).また慢性潰瘍性歯髄炎, 慢性増殖性歯髄炎と鑑別された被験者は「温かい」と訴えた被験者が多かった (63.6%).誘発痛発現時間は, 急性化膿性歯髄炎と鑑別された被験者が最も短く (3.26±1.5秒), 慢性潰瘍性歯髄炎および慢性増殖性歯髄炎と鑑別された被験者が最も長い値 (8.77±0.88秒) を示した.誘発痛持続時間は, 慢性潰瘍性歯髄炎および慢性増殖性歯髄炎と鑑別された被験者が最も短く (3.03±0.9秒), 急性化膿性歯髄炎と鑑別された被験者が最も長い値 (49.7±43秒) を示した.以上のことからパルス型Nd : YAGレーザーを利用した歯髄診査法は臨床的に有用な方法になると思われた.
  • 横溝 友子, 西村 佳奈子, 中田 好久, 樋口 大輔, 梅澤 正樹, 安田 昌弘, 須川 洋一, 船登 雅彦, 川和 忠治
    2000 年 20 巻 1 号 p. 52-61
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究は, 平成9年度に昭和大学歯科病院第一補綴科で装着されたクラウンおよびブリッジに関して, その総製作数, 種類および割合, 支台の有髄, 無髄等を統計的に調査し, 歯冠補綴治療の現状を把握することを目的として行われ, 以下の結果が得られた.1.クラウンとブリッジの総数は1,019個で, クラウンが826個 (81.1%), ブリッジが193個 (18.9%) であった.2.クラウンにおいて最も多いのは全部鋳造冠の421個 (51.0%) で, 次いで, レジン前装鋳造冠の196個 (23.7%), 陶材焼付鋳造冠の131個 (15.9%) であった.3.クラウンは前歯部ではレジン前装鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 小臼歯部では全部鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 大臼歯部では全部鋳造冠が大部分を占めた.4.ブリッジは臼歯部に61.1%, 前歯部から臼歯部にわたる部位に23.8%, 前歯部に15.0%装着されていた.5.ブリッジは前歯部, 臼歯部, 前歯部から臼歯部にわたる部位, いずれも1歯欠損2本支台歯が最も多かった.6.クラウンにおける保険診療は73.2%であり, ブリッジにおいては73.6%であった.7.クラウンの支台歯における無髄歯は83.7%, インプラント支台は6.4%, ブリッジにおいては無髄歯が74.4%, インプラント支台が0.6%であった.
  • 松本 一彦, 槇 宏太郎, 中納 治久, 柴崎 好伸
    2000 年 20 巻 1 号 p. 62-68
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    矯正治療における非移動歯の固定源としての強弱 (anchorage value) を評価する目的で, CT画像を用いた歯根表面積算出方法の精度を検討し, 既存の資料から被験者21名における計測を行った.さらに, 臨床で用いられているエッジワイズ法の治療術式を想定し, 移動歯-非移動歯問の表面積比率を算出した.その結果, 抜去歯を対象に非接触・高速三次元形状計測装置を用いて測定した面積値と断層厚2mmのCT画像から得られた面積値の誤差は3%以内であった.また, 被験者のCT画像から算出された面積値は, 同名歯の比較においても各個体問に大きな差が見られ, 移動メカニクスを立案する上で従来考慮されていた移動歯一非移動歯間の比率に合致する例は少ないことが判明した.したがって, より正確な歯の移動を行うためには十分な固定源の確保とともに, 将来的には何らかの方法を用いた歯根表面積の算定が必要であることが示唆された.
  • 高野 真
    2000 年 20 巻 1 号 p. 69-83
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    頭蓋は多数の競合する機能的要求に対する基本的構造を呈している.すなわち, 脳および特殊な感覚器の保護的容器, 消化管と気道の起始部をなすとともに血管, 神経の多様な出入がある.頭蓋はまた咀嚼器官とも深くかかわり合っていて, 鼻腔, 眼窩ならびに副鼻腔の輪郭は咀嚼圧に対する理想的な補強構造ともなっている.すなわち, 頭蓋の咀嚼圧伝達路は縦走する犬歯の補強構造部, 頬骨の補強構造部ならびに翼状突起の補強構造部からなる.犬歯の補強構造部は前歯列の歯槽から鼻腔と眼窩の間を上行して眉間で左右が合している.頬骨の補強構造部は主として大臼歯の歯槽から始まり, 眼窩の外側縁に沿って上行して前頭骨の頬骨突起に達している.一方, 頬骨の補強構造部は頬骨体で分離され, 頬骨弓に沿った水平枝として側頭骨の頬骨突起の基部まで達している.また翼状突起の補強構造部は最後臼歯の歯槽から翼状突起外側板の外面を上行して翼状突起の基部に達している.本研究では咀嚼による複合的な応力がとくに作用する頭蓋の補強構造部の主として緻密骨層板と層板を構築する線維性基質の配列を若年者の解剖学実習用遺体から摘出した有歯顎の頭蓋を材料として走査電子顕微鏡で観察した結果を頭蓋に加わる咀嚼圧伝達路との係りについて考察した.犬歯の補強構造の上顎体部はハバース系は矢状方向に, 最表層は上内方に配列された基質線維束で構築されていた.上顎骨の前頭突起部はハバース系は矢状方向に, 最表層は上方に配列された基質線維束で構築されていた.左右の犬歯の補強構造部が合する眉間はハバース系が内外方向に, 最表層は上外方に配列された基質線維束で構築された外板と内板, 両者に介在する海綿骨の板間層からなっていた.頬骨の補強構造をなす頬骨の前頭突起部のハバース系は矢状方向に配列されており, 中央部には比較的大型の骨髄腔が存在した.また, 上顎骨の頬骨突起部の最表層は上外方に, 頬骨体部の最表層は外上方に配列された基質線維束で構築されていた.一方, 頬骨の補強構造部の水平枝をなす頬骨弓のハバース系と最表層の基質線維束は前後方向に配列されていた.最後臼歯の咀嚼圧が伝達する補強構造の翼状突起のハバース系は上下方向に, 外側板外面の最表層は上外方に配列された基質線維束で構築されていた.すなわち, 各補強構造部のハバース系と最表層の基質線維束は咀嚼圧の伝達方向に適合した配列を呈していた.咀嚼圧の伝達路である頭蓋の補強構造部は線維性の縫合によって連結されていた.補強構造部の連結部は屈曲した縫合線を構築している鋸状縫合で構成されていた.縫合は隣接する個々の骨を線維性結合組織で連結させており, 縫合部の結合組織は外骨膜の線維層に移行していた.犬歯の補強構造部である上顎骨の前頭突起が前頭上顎縫合によって連結している前頭鱗の内部には左右に区分された前頭洞がひろがっており, 前頭洞は三角状を呈していた.
  • 藤島 昭宏, 廣嶋 ふみ子, 柴田 陽, 宮崎 隆
    2000 年 20 巻 1 号 p. 84-90
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究では, 被着面に対する表面処理法としてグロー放電処理 (GDT) 法をチタンに適用した場合の接着効果について検討した.GDTには, 周波数20kHz, 出力電圧6.5kV (max) の高周波・高圧電源を有する当教室試作のGDT装置を用い, チャンバー内を0.2 Torrまで減圧した後アルゴンガスを送入し, 0.4 Torrのアルゴンガス雰囲気中でGDTを一定時間行った.接触角の測定結果から, GDTにより短時間で顕著な濡れ性の向上が認められた.市販の4種類の硬質レジン接着システムを用いて, 剪断接着試験によりチタンとオペークレジンの接着強さを検討した結果, 4種類中3種類の接着システムにおいて, GDT後のチタンで接着強さの増加が見られたが, GDT未処理との間に有意差は認められなかった.接着性の発現には濡れ性の向上だけでなく, プライマーに含有される機能性モノマーの吸着状態ならびに結合様式が大きな影響を及ぼすためと考えられた.今回の実験から, GDTがチタンに対する有効な表面処理法の1つであることが示されたが, さらにプラズマエッチング効果などを期待したGDT条件検討の必要性が認められた.
  • Etsuko NAGAO, Ayako YAMAMOTO, Emiko ASAGA, Takeshi IGARASHI, Nobuichi ...
    2000 年 20 巻 1 号 p. 91-94
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    The culture-filtrate and the cell-debris fractions of a human oral flagellated protozoa, Trichomonas tenax, were examined for the degradation of sheep and human hemoglobin. The cell-debris fraction had activity to degrade hemoglobin, which was inhibited by a cysteine protease inhibitor, E-64. The degradation seemed to be due to the digestion of globin polypeptides.
  • 近藤 裕敏, 久保田 雅人, 槇 宏太郎, 柴崎 好伸
    2000 年 20 巻 1 号 p. 95-102
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本症例は, 反対咬合の改善を主訴として来院し, 下顎の過成長に起因する骨格性下顎前突のため, 外科矯正治療の適応と診断された.しかし重度の歯周疾患を伴っていたために, 即座に矯正治療を開始せず, 患者の理解を得て紹介医のもとで歯周疾患に対する初期治療を十分に行い, 術前矯正治療を開始した.また紹介医と連携し咬合性外傷歯等の再補綴を随時行った.外科矯正にてANB角が-2.7°から2.8°へ改善され, 反対咬合及び顔貌の改善ともに良好な結果を得ることができた.十分な歯周治療および管理により歯周疾患の増悪を招くことなく術前・術後矯正を終了したが, 咬合の再構築および歯周疾患への対処についてその概要を若干の考察を加えて報告する.
  • 渋澤 亜子, 平川 崇, 柴崎 好伸
    2000 年 20 巻 1 号 p. 103-111
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本学口蓋裂診療班形成外科にて12か月時にWardill変法にて初回口蓋形成術を行った後, 4歳2か月時より当矯正科において咬合の管理を開始し, 乳歯列期より永久歯列完成にいたるまで10年間の咬合管理を行った口蓋裂単独例について報告する.治療目標は, 上顎の急速拡大による上下顎歯列弓幅径の調和と, 上下顎小臼歯抜歯による咬合の再構成ならびに前歯部の叢生の改善である.拡大後の保定に関しても良好な結果を得たことは, 同疾患に対する今後の治療方針に示唆を与えるものである.
  • 角田 左武郎, 佐藤 真弥子, 羽鳥 睦美, 木村 有子, 前里 菜穂子, 日山 邦江, 斉田 昭子, 南雲 正男
    2000 年 20 巻 1 号 p. 112-116
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    要介護高齢者のQOLの改善には, 口腔内ケアーも重要と思われる.そのためには, 要介護高齢者の口腔の実態を把握することが必要である.そこで我々は, 1998年に東京都大田区に開設された特別養護老人ホーム入居者の口腔内実態調査を行うとともに, 入居者について施設看護婦から聞き取り調査を行った.施設入居者は男性9名, 女性67名の計76名であった.大部分の入居者は循環器障害, 脳血管障害あるいはアルツハイマー病や痴呆などの脳神経系に障害を持っていた.無歯顎者は26名で, 有歯顎者は50名であった.有歯顎者の口腔清掃は不良で, すべての人が齲蝕あるいは歯周疾患に罹患していた.主な口腔粘膜疾患は舌粘膜の萎縮で, 口腔カンジダ症も数名にみられた.さらに, 口腔ディスキネジアや顎関節の雑音もみられた.60-64歳の平均残存歯数は18.5本で, この歯数は加齢とともに減少した.残存歯数と口腔ディスキネジアの関連を検討すると, 口腔ディスキネジアを有する人に残存歯数が少ない傾向がみられた.以上の結果から, 要介護高齢者は多くの重篤な基礎疾患を有するだけでなく, 各種の口腔病変を持つことが示された.このことから, 要介護高齢者に対する口腔ケアーの重要性が示唆された.
  • 鈴木 規子, 道 健一
    2000 年 20 巻 1 号 p. 117-119
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 20 巻 1 号 p. 121-140
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 20 巻 1 号 p. 141-143
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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