昭和歯学会雑誌
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21 巻, 3 号
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  • 骨移植術に関するアンケート調査法による事前調査
    大塚 純正, 富田 史彦, 今村 一信, 鄭 宗義, 柴崎 好伸
    2001 年 21 巻 3 号 p. 315-322
    発行日: 2001/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    近年, 口唇裂口蓋裂患者の治療は, 顎裂部骨移植, 歯牙欠損部のメタルインプラント, 仮骨延長法などの新しい治療法が導入され, これまでと大きく変わろうとしている.昭和大学口蓋裂診療班 (SCPT) も最近これらの新しい治療法が採用されるようになってきた.しかしながら, このような治療システムの変化のなかで, 矯正歯科医のみならず患者・保護者においても少なからず戸惑いや不安などが予想される.そこで今や口唇裂口蓋裂治療の一部として定着した感のある顎裂部骨移植に対する患者サイドの受け止め方あるいは考え方を知る目的で, 患者保護者に対するアンケート調査 (事前調査) を行った.また同時に施術者側の意識を知るためこの手術の成否に親密に関わりをもつ矯正歯科医に対しても調査を施行し, 次のような結果を得た.1.保護者の考え : 1) 骨移植の必要性はある程度理解されているが, 障害の改善に対する期待感と同時に手術に対する不安を抱いていた.2) 未だ骨移植術を受けていない患者の保護者は, 積極的に手術を受けたいとする気持ちの者が多かった.3) 骨移植の説明について, 保護者としては『生下時』, 患者には『理解の得られる時期』に, 矯正歯科医や外科医から受けるのがよいと考える者が多かった.2.矯正歯科医の考え : 顎裂部に対する骨移植の必要性を認めるものの, それを患者や保護者に対して勧める立場上, 矯正歯科医は, 実際の結果が期待に反した場合, 患者や保護者に対する説明, 外科医に対する報告や治療方針の見直しなど, 術後の対応処置に苦慮している一面が伺われた.
  • 斎藤 茂, 酒井 秀彰, 岩瀬 正泰, 南雲 正男, 柴崎 好伸
    2001 年 21 巻 3 号 p. 323-328
    発行日: 2001/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    反対咬合を主訴として来院した姉弟のうち, 姉は初診時年齢12歳で昭和大学歯科病院矯正科を受診し, 前歯部切端咬合を呈していた.側面頭部X線規格写真 (セファロ) 分析の結果, 下顎の過成長ならびに反時計回りの回転による骨格性下顎前突と診断され, 顎成長の終了を待って外科矯正治療がなされることになった.22歳になる現在も器械保定を行っており, 長期管理症例となった.一方, 姉と同時に来院した初診時7歳の弟の主訴もまた前歯部反対咬合であったが, 歯槽性反対咬合と診断され, その矯正治療はミニポジショナーにより短期間に終了した.今回, 姉の側面セファロと感圧型咬合シートを用いて, 軟組織プロファイルを含めた形態変化と咬合の安定性について検討を試みた。その結果, 骨格性下顎前突症の指数とされる下顎骨体長と下顎枝高の比 (Pog'-Go/Cd-Go) が思春期の12歳9か月で既に1.4を超え, 外科症例に移行したことで顎切除後比較的短い期間で動的治療を終え, 安定した機能的咬合が獲得されたものと考えられた.
  • 鈴木 園子
    2001 年 21 巻 3 号 p. 329-336
    発行日: 2001/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    日本人では歯科矯正患者構成のうち下顎前突が占める割合が, 欧米人と比べ, 高いと言わている1) .近年は成人矯正患者の増加がめざましく2) , 成人下顎前突症に対し, 外科的矯正治療を適応し, その骨格的不正の改善をはかることが少なくない.本症例は, 反対咬合の改善を主訴として来院, 骨格性下顎前突症のため外科的矯正治療の適用と診断されたが, 患者が手術を拒否したため矯正治療のみでアプローチした.その結果, 下顎の後下方への回転によってANB角が増大し, 予想以上の歯・骨格系および軟組織側貌の改善が認められ, 良好な結果を得ることができた.
  • 荒木 和之, 岡野 友宏
    2001 年 21 巻 3 号 p. 337-339
    発行日: 2001/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 21 巻 3 号 p. 405-407
    発行日: 2001/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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