昭和歯学会雑誌
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23 巻, 4 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 矢野 雄一郎, 五十嵐 武, 井上 美津子, 後藤 延一, 佐々 龍二
    2003 年 23 巻 4 号 p. 259-263
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    細菌を指標としたミューカウント®とカリオスタット®は, 臨床の場で広く使用されている齲蝕活動性試験である.本研究では, 10人の小児を被験者としてミューカウントとカリオスタットを実施し, 同時にプラーク中のSlreptococcusmuatans (S.mutans) 菌数をDNAプローブ法で測定して, 齲蝕活動性試験とS.muatans菌数との関係を調べた.ミューカウントは唾液中のS.mutans菌の検出において有効であったが, その結果は必ずしもプラーク中のS.mutans菌数を反映していないことがわかった.一方, プラークの酸産生能を調べるカリオスタットの結果もまた, プラーク中のS.mutans菌数とは有意な相関を示さなかった.以上の結果は, ミューカウントおよびカリオスタットの判定結果を齲蝕リスク判定因子として用いるのは適切ではない可能性を示唆した.
  • 積田 正和, 杉山 一朗, 佐藤 裕二, 吉田 和代, 今井 智子, 北村 由紀子, 河野 真紀子, 菅原 孝, 細野 由美子, 杉山 雅哉 ...
    2003 年 23 巻 4 号 p. 264-268
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    より良い歯科医療を行うためには, 歯科医師は患者と良好にコミュニケーションを取り, 相手の気持ちを理解することが重要である.しかし, コミュニケーションがうまくとれない歯科医師が増え, 社会的な問題になっていることも事実である.この問題を改善するための2年生の科目「高齢者の福祉と口腔の健康」のうち, 患者付き添い実習を高齢者歯科学教室が中心となって担当し, その自己点検・評価を行った.実習は外来待合室で, 学生が1名ずつ直接患者に実習趣旨を説明し, 同意を得た後に様々な会話を行ってコミュニケーションをとる方法を用いた.この実習の目的のうち, 「患者の気持ちを考えながらコミュニケーションをとることが出来た」という項目は良好な結果が得られた.しかし「口腔疾患に悩む患者の日常生活や悩みを理解した」や「三次医療機関としての歯科病院の病院機能を理解できた」は評価が低かった.実習の意義については, 「患者付き添い実習は必要である」が91%を占め, 必要でないと答えた学生は1名もいなかった.以上の結果から, 患者付き添い実習は学生にとって非常に有意義であったが, 実習時間の格差などの問題点も判明した.さらに実習を充実させるために, これらの改善や自己点検・評価を継続して行う必要性が示唆された.
  • 片山 繁樹, 宮谷 信太朗, 芝 〓彦, 塚崎 弘明, 岩佐 文則, 若林 克敏
    2003 年 23 巻 4 号 p. 269-273
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    ビスフェノールA (以下BPA) はエストロゲン活性を有す内分泌撹乱物質の1つであるが, 光重合型レジン材料中にこのBPAを出発原料とした化合物が含まれているものがある.この光重合型レジン材料を口腔内に使用すると, この化合物由来のBPAが唾液中に溶出してくることが考えられる.そこで本研究では, 多数検体の同時直接測定が可能な酵素免疫測定法 (ELISA) に注目し, まずBis-GMAベース光重合型レジンから唾液へ溶出した溶出液を高速液体クロマトグラフィー (以下HPLC) にて分画, 分取を行いELISAを用いて測定を行い, BPA様免疫活性物質からBPAの同定を行った.その後, 光重合型レジンを用いて口腔内に再蒸留水20mlと共に30秒間含ませた後, 再蒸留水と唾液を全量採取し, 唾液中に溶出してくるBPAをELISAを用いて測定を行った.その結果, 全ての含嗽液から極微量ではあるがBPAの溶出が確認された.また, その溶出量は開始直後から認められ, その後5分まで増加傾向を示し, 10分後には減少傾向が見られた.
  • 平成13年度分について
    樋口 大輔, 竹内 美保, 森下 裕子, 渋谷 晋輔, 清水 太加志, 胡 書海, 船登 雅彦, 川和 忠治
    2003 年 23 巻 4 号 p. 274-283
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究は, 平成13年度に昭和大学歯科病院クラウンブリッジ科で装着されたクラウンおよびブリッジに関して, その総製作数, 種類および割合, 支台歯の有髄, 無髄等を統計的に調査し, 歯冠補綴治療の現状を把握することを目的として行われ, 以下の結果が得られた.1.クラウンとブリッジの総数は956個で, クラウンが778個 (81.4%), ブリッジが178個 (18.6%) であった.2.クラウンにおいて最も多いのは全部鋳造冠の382個 (49.1%) で, 次にレジン前装鋳造冠の197個 (25.3%), 陶材焼付鋳造冠の154個 (19.8%) であった.3.クラウンは前歯部ではレジン前装鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 小臼歯部では全部鋳造冠と陶材焼付鋳造冠, 大臼歯部では全部鋳造冠が大部分を占めた.4.ブリッジは臼歯部に93個 (52.2%), 前歯部から臼歯部にわたる部位に50個 (28.1%), 前歯部に35個 (19.7%) 装着されていた.5.ブリッジは前歯部, 臼歯部, 前歯部から臼歯部にわたる部位, いずれも1歯欠損2本支台歯が最も多かった.6.クラウンにおける保険診療は72.4%であり, ブリッジにおいては66.9%であった.7.クラウンの支台歯における無髄歯の割合は82.1%, インプラント支台は7.5%, ブリッジにおいては無髄歯が73.9%, インプラント支台が0.5%であった.
  • 山縣 徹哉, 石橋 弘子, 佐藤 裕二, 金 修澤, 七田 俊晴, 桑澤 実希
    2003 年 23 巻 4 号 p. 284-288
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    従来, サベイヤーへの模型の再装着には等高点を用いているが, 模型の装着角度の誤差や簡便性は明らかではない.今回, サベイヤーへの模型の再装着を, 等高点を用いた方法と今回紹介する新しい方法 (マグネット付水準器使用) で行い, 再現性, 簡便性について比較を行った.再現性, 簡便性は新しい方法が良好な結果を示した.以上から, 新しい方法はサベイヤーへの模型の再装着に有用であることが示唆された.
  • 真鍋 真人, 倉地 洋一
    2003 年 23 巻 4 号 p. 289-292
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 河野 葉子
    2003 年 23 巻 4 号 p. 293-294
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 2003 年 23 巻 4 号 p. 295-309
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 2003 年 23 巻 4 号 p. 310
    発行日: 2003/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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