昭和歯学会雑誌
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7 巻 , 1 号
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  • 和久本 貞雄
    1987 年 7 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 刑部 智之, 山下 隆史, 長谷川 篤司, 山田 純嗣, 下村 博, 久光 久, 和久本 貞雄
    1987 年 7 巻 1 号 p. 12-19
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    可視光線照射器の光照射中の温度変化を測定する目的で以下の実験を行った.1) 22種の照射器のチップ先端の温度変化の測定.2) 各照射器で照射中の生活歯エナメル質表面の温度変化の測定.3) 約34℃の恒温槽内でアクリルモールドに形成した窩洞内に25種のレジンを填塞し, 光重合型についてはチップ先端の温度上昇の最低だったTransluxを用いて重合させたとぎのレジン内部の温度変化の測定.4) 3種の出力の488nmアルゴンイオンレーザー光照射により, Visio-DispersおよびLite-filを3) と同じモールド内で重合させたときのレジン内部の温度変化の測定.以上の実験の結果, 1) チップ先端の温度上昇の最高は48.0℃, 最低は23.0℃であり, FibertypeとGun typeとの間には特異的な差はみられなかった.しかし, Gun typeの機種による温度上昇の差は7.2℃であったのに対し, Fiber typeの機種による温度上昇の差は25℃にも達した.2) 生活歯エナメル質表面の光照射による最高温度は59.5℃, 最低は34.8℃と照射器の機種による差は24.7℃と著しく大きかった.3) レジン重合時の温度の最高は42.1℃, 最低は36.4℃であり, レジンの種類による差は5.7℃と比較的小さかった.また, 経時的な温度変化は, 三つのパターンに分類することができた.以上の結果によりレジソ重合時の温度上昇の差は, レジンの製品による差よりも照射器の種類による差のほうが大きく影響することが判明した.4) レーザーによりレジンを重合させたときの温度変化は, そのパワーの大小により温度上昇および昇温速度に大きな変化を生じた.
  • 宮下 元, 井芹 明洋, 須田 玲子, 田中 裕子, 石井 ひふみ, 平泉 康至, 野嶋 直美, 山倉 久史, 小林 誠, 鈴木 基之, 長 ...
    1987 年 7 巻 1 号 p. 20-30
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    アフタなどの落痛を併う口腔粘膜疾患では, 食事や会話, ブラッシングなどを妨げることが多く, 局所を外来刺激から物理的に保護することで症状を緩和させることができる.一方, 適切な薬剤の局所塗布が必要となる場合には, 薬剤の保持に問題があった.今回, 新たに開発したSI-3906は, フィルム状の薄いシールであり生体に為害性がなく, 歯肉, 粘膜, 歯への接着性を有することから, これを口腔内の疾患に応用して, その有効性および有用性 (接着性, 外部刺激の遮断性, 薬剤滞留性とその他の応用性) を検討するために本試験を行った.有効被験者は男13名, 女20名の計33名, 平均年齢は44.6歳であった, 適用症例はアフタ, 象牙質知覚過敏症, スケーリングおよび歯周外科処置歯ブラシによる歯肉への外傷などであった.その結果, 付着時間では, 全症例の平均時間は3時間14分であった.アフタに対しては平均2時間34分であった.アフタに対する有効性は「処置日」 (初診時) で, 著効8%, 有効31%, 稽効54%, 無効8%, 「再診日」で著効8%, 有効46%, 稽効31%, 無効15%であった.全症例での疹痛の軽減については, 有効29%, やや有効25%, 無効46%であった.違和感については, 気にならない36%, がまんできる46%であり, 強いと答えたのは18%であった.副作用はまったく認められなかった.各症例を通してその有用率は高かった.とくにアフタに対する有用性が高く認められた。他の薬剤との併用でも, その有用性が高く認められた。
  • 林 洋紀
    1987 年 7 巻 1 号 p. 31-36
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    最近, Behget病および再発性アフタにおいて好中球が重要な役割を演じていると考えられており, なかでも好中球のlysosome酵素あるいは活性酸素の放出が疾患の発生に関与していることが推測されている.一方, 駆虫剤として使用されていたlevamlsole (LMS) が近年免疫調整剤として使用されるようになり, これら疾患にも効果があるとの報告がみられる.そこで, 好中球のlysosome酵素放出および酵素放出に密接に関連しているreceptorに対するLMSの影響について検討した.Lysosome酵素はβ-glucuronidaseをindicatorとし, receptorはEA (IgG) およびEA (IgM) Cをindicator cellとしたrosette形成法により検討した.その結果LMS処理のみでは酵素放出に変化はみられなかったが, opsonized zymosan (OPZ) 貧食刺激によりLMS低濃度で処理した好中球において, 酵素放出にやや増加が認められた.Receptorについては, LMS処理によりFcおよびC3 receptor (FcR, CR) はともにやや増加したが, その後にOPZで刺激するとCRの減少の促進が認められた.
  • 国分 敏樹, 石井 伸行, 鶴岡 正吉
    1987 年 7 巻 1 号 p. 37-44
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    ラツト尾部の熱侵害性刺激に対する悼尾反射 (tail flick renex) を用いて, 末梢Aδ求心性神経線維の選択的刺激による鎮痛効果および機序について検討した.痛みの指標として, 悼尾反射に関与する内側尾伸筋 (M.extensor caudae medialis) の筋放電量を用いた.腓骨小頭近傍における神経線維の分布を検索したとき, 腓骨小頭より5mm内側点近傍を針電気刺激するとAδ神経線維の活動のみが観察された.この部位を閾値の3倍までの強さで刺激することによって, Aδ神経線維を選択的に刺激することが可能であった.以上の条件で刺激したときに見られるAδ神経線維の活動電位の振幅は, 5Hz以上の刺激頻度で減少した.このため, Aδ神経線維の選択的刺激を行うにあたりAδ神経線維の活動電位の振幅に減少が見られない2Hzを用いた.2Hzで30分間Aδ神経線維を選択的に刺激したとき, 筋放電量は刺激期間中減少し, 刺激中止後も後抑制効果が観察された.この鎮痛効果は, 内因性モルフィン様物質 (オピオイド) の拮抗剤であるナロキソンによって拮抗されなかった.この結果は, 熱侵害性刺激と同じ皮膚分節に属する後肢でのAδ神経線維の選択的刺激によって発現した鎮痛効果がオピオイドを介さない系によってもたらされることを示唆する.
  • 鮎瀬 節子, 加藤 博重, 平出 隆俊, 柴崎 好伸, 福原 達郎
    1987 年 7 巻 1 号 p. 45-53
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 歯科矯正診断に不可欠な頭部X線規格写真計測法における, 軟組織の分析基準の一つとして, まだ明らかにされていない鼻部の外形を, 定量, 定性的に調査検討し, 矯正診断の指標の一つとすることにある.研究資料としては, 昭和大学歯学部学生ならびに同病院矯正科に来院し成長がほぼ完了したと思われる矯正未治療の男子150名, 女子150名, 計300名の側方頭部X線規格写真 (以後セファログラムと略す) を使用した.研究方法は, 資料を男女それぞれ, 骨格的に正常なものを中性タイプとし, これに下顎前突タイプ (以後下前タイプと略す), 上顎前突タイプ (以後上前タイプと略す) を加えた三つの骨格型に分類し, 男女計6グループとした.基準線は, 水平方向をFH pl., 垂直方向を鼻背最陥凹点を通り, FH plに垂直な線INV.を設定し, 鼻の形態の特徴を表わす鼻の深さ, 向き, 鼻尖部の形態を計測した.そして, それぞれの項目において, 男女の骨格型における違いや鼻部周囲の軟, 硬組織上の点との相関関係を検討した.結果 : 1) 鼻の深さ, 向き, 鼻尖部の形態に性差が認められた.また, それぞれの骨格型により, 鼻の深さ, 向きにも差が認められたが, 鼻尖部の形態には差が認められなかった.2) 鼻の深さ, 向きは, ANS, A点, Snのそれぞれの位置およびPalatal pl.の角度と有意の相関があったが, 鼻尖部の形態は上記の諸項目との相関が低かった.
  • 小野寺 篤
    1987 年 7 巻 1 号 p. 54-66
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    塩化ベリリウム (BeCl2) のラットのカルパリアの培養骨細胞内のおもにアルカリ性フォスファターゼ活性に対する影響について調べた.生後1日齢の両性ウィスター系ラットのカルバリアから酵素消化法により骨細胞を採取し培養した.骨細胞の増殖に対する10,100μM BeCl2の影響は, 細胞数では10μM BeCl2群では培養7日目から, 100μM BeCl2群では培養3日目から対照群とくらべ有意に減少した (p<0.01).ALPase活性は, 10μM BeCl2群では培養5, 7, 9, 11日目で, 100μM BeCl2群では培養5, 7, 9日目で, それぞれ対照群とくらべ有意に上昇した (ρ<0.01).Connuenceに達した培養骨細胞に12.5, 25, 50,100,200μM BeCl2を添加した場合の細胞数は培養7日目では100,200μM BeCl2群で対照群とくらべ有意に減少し (ρ<0.01), 培養9日目では25, 50,100,200μM BeCl2で対照群とくらべ有意に減少したくρ<0.01). ALPase活性は培養17日目では50,100,200μM BeCl2群で, 培養9日目では25, 50,100μM BeCl2群で対照群とくらべ有意に上昇した (ρ<0.01).Confluenceに達した培養骨細胞に100μM BeCL2と0.75 mMチミジンまたは1μg/mlシクロヘキシミドを添加した場合のALPase活性は, チミジン単独で添加するとALPase活性の上昇はみられないが, これにBeCl2を加えると有意に上昇した (ρ<0.01).またシクロヘキシミドを添加すると, BeCl2によるALPase活性の上昇は阻止された.Connuenceに達した培養骨細胞に12.5, 25, 50,100,200μM BeCl2を添加し, L-4, 5 [3H] Lysine (1μCi/シャーレ) を用いてタンパク合成を調べてみると, 培養7日目では50,100μM添加群で, 培養9日目では12.5, 25μM添加群で対照群とくらべ有意に促進した (ρ<0.01).以上のことから培養骨細胞にBeCl2を添加すると細胞増殖が抑制されるにもかかわらず, ALPase活性は増加し, この増加にはタンパク合成が関与していることが示唆された。
  • 福島 厚
    1987 年 7 巻 1 号 p. 67-86
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    歯冠色のシェードマッチングを想定し, 歯冠の小範囲の視感比色による測色をより正確にする方法を検討した.そのため, 1.検者23名に対する3点識別テスト法により実用最小識別色差 (ALPCD) を求め, 本実験条件下で等色とみなせる許容色差を定めた.その結果, ALPCDの平均は1.9±0.5L*a*b*であった.これを, 歯の微小面積についての視感比色法によるシェードマッチングの適否を判定する基準とした.すなわち, 色差1.9 L*a*b*未満を「slight : 色差を認めない」, 1.9以上3.4L*a*b*未満を「noticeable : 小色差」, 3.4 L*a*b*以上を「apPreciable : 大色差」と色差域を分類した.2.試料として抜去天然歯5歯, 比色対象としてシェードガイド20種を定め, それらの唇面中央部の色調を色彩輝度計によって測定し, 1で定めた色差域を基準として各試料に対応するシェードガイドを分類した.3.試料を1) そのままの状態 (通法と呼ぶ), および2) 透明ナイロソ線, 3) 黒色鉄線でエンクロージングを施した状態のそれぞれで, 検者が視感比色法によりシェードマッチソグを行った.その結果, 通法では, slightのものが平均42.8%, appreciableが平均21.0%であった.また透明線エンクロージングでは, slightが平均57.6%, apPreciableが平均11.4%, 黒色線エンクロージング法では, slightが43.4%, apPreciableが18.8%であり, とくに透明線で成績の向上が認められた.
  • 北村 昌三
    1987 年 7 巻 1 号 p. 87-103
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    成長過程のラットの幼若骨の骨細胞を塩酸・コラゲナーゼ法と, 低濃度四酸化オスミウム溶液で細胞内小器官を露出させるODO法とによって処理して, 骨細胞の表面形態と細胞内立体超微形態を, トリプシン・ピアルロニダーゼの混合液の酵素処理によって骨小腔壁の未石灰化層の立体超微形態を, 透過電子顕微鏡像と対比して, 高分解能の走査電子顕微鏡で観察した.幼若骨の骨細胞は骨芽細胞よりも小型で卵円形を呈しており, 骨細胞体全周からの放射状の細胞質突起によって複雑なintercellular networkが形成されていた.幼若骨の骨細胞は骨芽細胞と同様に, 発達したゴルジ装置, 多量の粗面小胞体, 滑面小胞体および中等度量のミトコンドリアなどのタンパク合成に関与する細胞内小器官を備えていた.ゴルジ装置はゴルジ層板とゴルジ層板の外側端が拡張した空胞や小胞で構成されていた.透過電子顕微鏡像では, ゴルジ層板の空胞化した部分と, 周囲の空胞にはフィラメント様構造物や, 中等度の電子密度の均質構造物が観察された.ゴルジ装置は延長したゴルジ層板や, 滑面小胞体と考えられる管状の桿状構造物を介して相互に連絡されているとともに, 粗面小胞体の網状構造を形成した領域とも部分的に連絡していた.粗面小胞体は細胞辺縁の層板からなる領域と, ゴルジ領域の周囲の網状構造を呈した領域とで構成されていた.また, ゴルジ装置, 粗面小胞体および滑面小胞体などの膜面には, 小胞の形成を示唆する出芽が認められた.ゴルジ領域の膜性構造物や, 粗面および滑面小胞体の相互の連絡は, タンパク合成細胞としての物質輸送経路を意味していると考えられる.一方, 骨小腔の細胞周囲域には, 網状ないし部分的に束状のコラーゲン細線維からなる未石灰化層が形成されていた.すなわち, タソパク合成に関与する豊富な細胞内小器官を有した骨細胞は, 骨小腔の内壁に比較的多量のコラーゲン細線維を分泌していると考えられる.
  • 八川 昌人, 五十嵐 順正, 芝 〓彦
    1987 年 7 巻 1 号 p. 104-114
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    部分床義歯の長期的に安定した予後を決定する因子の一つとして維持歯の保護が挙げられる.これは口腔内で作用する種々な力によって大きな影響を受けていると考えられる.義歯は咬合, 咀囎などの機能によって種々の動きを示し, それは維持装置を介し, 維持歯への負荷, 離脱力となって伝えられる.そこで, 維持歯の保護の観点に立ち現在広く用いられている5種類の維持装置, すなわち鋳造ガイドプレーンレスト付2腕鉤, 鋳造ガイドプレーソなしレスト付2腕鉤, 0.9ミリワイヤー屈曲ガイドプレーンなしレスト付2腕鉤, R.P.I.クラスプ, コーヌスクローネを用い, 疑似模型と実際の口腔内において維持歯の離脱時の動揺を2次元的に調べそのときの維持力を計測した.5種類の維持装置のなかでは, コーヌスクローネが離脱時の頬舌的振動幅が平均49μmと最も小さく, しかも維持歯の生理的動揺範囲におさまっていた.しかし, その他の4種類の維持装置は離脱時, 維持歯に生理的動揺範囲を逸脱する動揺を与えることから判断して離脱時の負荷という観点からは,適切なものといいがたいという結果を得た.
  • 原田 雅弘, 五十嵐 順正, 芝 〓彦
    1987 年 7 巻 1 号 p. 115-121
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    上下顎の咬頭嵌合関係を規定している「支持域」は, 個性正常咬合を有する個体において, その垂直的変位が約100μm以内に安定していることをすでに明らかとした.本報では, 咬頭嵌合位が広範な歯周疾患などにより不定な症例において下顎「支持域」を表現する上下顎顎間距離の測定をし, 個性正常咬合者との比較検討を行ったところ, 被験者は正常者群に比して垂直顎間距離が2-7倍の変位量を示した.また咬頭嵌合位の規定はこれまで構造的な考え方を基盤としてきたが, 適正な変位性を有する咬頭嵌合位つまり機能時の咬合接触の安定性を重視した咬頭嵌合位と規定すべきであることが示唆された.
  • 1987 年 7 巻 1 号 p. 122-133
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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