日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会ガイドライン
新・皮膚科セミナリウム 食と皮膚疾患
  • 足立 厚子
    2025 年 135 巻 1 号 p. 37-43
    発行日: 2025/01/20
    公開日: 2025/01/20
    ジャーナル 認証あり

    金属アレルギーには皮膚に直接接触して起こす金属接触アレルギー以外に,食品や歯科金属に含まれた微量金属が体内に吸収されて発症する全身型金属アレルギーがある.全身型金属アレルギーの患者はニッケル,コバルト,クロムを多く含むチョコレートや豆などの食品を多く摂取すると増悪し,制限すると軽快する.皮疹型は汗疱状湿疹などが多い.これらの金属は人体にとって必須金属でもあるため,厳格すぎる除去食は避けるべきである.

  • 本田 哲也
    2025 年 135 巻 1 号 p. 45-50
    発行日: 2025/01/20
    公開日: 2025/01/20
    ジャーナル 認証あり

    脂肪酸は3大栄養素の一つである脂質の主要構成要素であり,その構造から大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類される.各種脂肪酸は生体恒常性維持に必須の役割を果たしているが,そのアンバランスな摂取が各種皮膚炎症性疾患,特に乾癬の病態形成に関与している可能性が多方面から示唆されている.脂肪酸,あるいはその代謝物の制御が,乾癬の適切なコントロールにつながる可能性がある.

  • 小川 陽一, 川村 龍吉
    2025 年 135 巻 1 号 p. 51-57
    発行日: 2025/01/20
    公開日: 2025/01/20
    ジャーナル 認証あり

    亜鉛はすべての生物の生存維持に不可欠な必須微量元素であり,継続的な亜鉛欠乏は死に至る.亜鉛は生体内で鉄についで含有量が多く,ヒトは2~3 gの亜鉛を含有する.亜鉛は1,000以上の酵素反応,20,000以上の転写調節因子発現やその機能に関与する.さらにヒト蛋白の約10%が亜鉛と結合しうる.したがって,亜鉛は細胞の発生・分化・増殖といった非常に幅広い生体活動に関与する.皮膚は生体内で3番目に亜鉛含有量の多い臓器であり,約5%の亜鉛を含有する(骨格筋60%,骨30%,肝臓5%).そのため,亜鉛は皮膚の恒常性維持に必須である.本稿では亜鉛欠乏と皮膚疾患の関わりについて概説する.

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