日本皮膚科学会雑誌
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最新号
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追悼
新・皮膚科セミナリウム 皮膚科領域の新しい診断と治療
  • 齋藤 晋太郎
    2025 年 135 巻 7 号 p. 1707-1714
    発行日: 2025/06/20
    公開日: 2025/06/24
    ジャーナル 認証あり

    キャピラロスコピーは毛細血管を詳細に観察可能な強拡大鏡であり,皮膚科領域では一般的に全身性強皮症を含む膠原病における後爪郭の微小血管の評価に用いられている.キャピラロスコピーの拡大能は非常に高く,毛細血管内を赤血球が流れる様子まで確認できる.一般的に,皮膚腫瘍の観察にはダーモスコピーが用いられているが,キャピラロスコピーを用いて皮膚腫瘍の観察を行った.キャピラロスコピーの皮膚腫瘍診断への応用は新しい概念であり,まだ確立されていないが,本稿では代表的な皮膚悪性腫瘍のキャピラロスコピー所見を提示しつつ,キャピラロスコピーの皮膚疾患への診断応用の可能性について述べる.

  • 岩田 浩明
    2025 年 135 巻 7 号 p. 1715-1720
    発行日: 2025/06/20
    公開日: 2025/06/24
    ジャーナル 認証あり

    マイクロニードルは,近年注目されている医療技術である.大きく二つの使用法に分けられて,微小な傷をつけることで線維芽細胞からのコラーゲン産生を促し“しわ取り”をする美容目的と微細な針を用いて薬物を送達する新しいDrug Delivery Systemとしての目的である.溶解型マイクロニードルを用いた日本脳炎ワクチン接種では,皮下注射に比べて効率的な抗体価の上昇が得られた.

  • 新熊 悟
    2025 年 135 巻 7 号 p. 1721-1725
    発行日: 2025/06/20
    公開日: 2025/06/24
    ジャーナル 認証あり

    遺伝性皮膚疾患の治療戦略として,細胞内で遺伝子からタンパク質が産生されるまでの各段階,すなわち細胞,遺伝子,タンパク質をターゲットとした治療法の開発が模索されている.近年の分子生物学の進歩に伴い,世界の遺伝子治療の薬事承認件数は臨床実装の現実化を反映し,増加の一途をたどっている.すでに海外で行われているレトロウイルスベクターや単純ヘルペスウイルスベクターを用いた最新の遺伝子治療法を含め,表皮水疱症を中心に皮膚科領域における遺伝子治療の現状について概説する.

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