MTYA, HEMA,グルタルアルデヒドからなるプライマー,1-35 (MTYA)で処理した牛象牙質に対するMMA/TBB-Oレジンの接着性を検討した。象牙質は40%リン酸,10%クエン酸で,それぞれ60秒,あるいは10-3で30秒,または60秒エッチングした後,1-35 (MTYA)を作用させた。対照として1-35 (MTYA)を作用させない場合の接着強さを測定した。
1-35 (MTYA)を作用させないと,リン酸およびクエン酸エッチングの場合,試験体を作製することはできなかった。1-35 (MTYA)を作用させると,リン酸エッチングで18MPa,クエン酸エッチングで23MPaと接着強さは大幅に向上した。10-3エッチングの場合は,30秒エッチングで16MPa, 60秒エッチングで20MPaの接着強さが得られた。
樹脂含浸層の厚さと接着強さとは比例しておらず,樹脂含浸層の成分が接着強さに大きな影響を与えていることが示唆された。
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