動物臨床医学
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特別寄稿
原著
  • Rieko YOSHIYUKI, Ryuji FUKUSHIMA, Ryo TANAKA, Noboru MACHIDA
    原稿種別: Orijinal Article
    2019 年 27 巻 4 号 p. 137-143
    発行日: 2019/01/15
    公開日: 2020/01/15
    ジャーナル フリー

    組織ドプラ検査による右心機能評価は心筋障害の評価の上で有用である。健康なビーグル犬を用いた組織ドプラ指標による右心機能評価の検討は報告がなされているが,肺動脈狭窄症(PS)の組織ドプラ指標による右心機能評価に対する有用性は十分に分かっていない。本研究ではPSの犬16頭と健康なビーグル犬21頭を比較することによって,組織ドプラによってPS犬の右心機能低下を捕捉し得るか検討した。正常群と比較してPS群は収縮期S波 (8.5cm/s ; interquartile range 7.0-11.8 cm/s) が有意に低値に, Em/Am (0.6 ; interquartile range 0.5-0.7) は有意に低値に, E/Emは有意に高値を示した (5.5 ; interquartile range ; 4.7-7.3 ; 各 p < 0.001)。 PS群の組織ドプラで算出したTei index (0.8; interquartile range ; 0.6-1.0) は正常群よりも有意に高値を示した (p < 0.001)。組織ドプラはPS犬の右心機能の低下を的確に評価する可能性が高いと考えられた。各種心疾患を対象とした犬の組織ドプラ検査による右心機能評価に対するさらなる検討が必要であると考えられた。

  • 福岡 玲, 安田 和雄, 鬼頭 克也
    原稿種別: 原著
    2019 年 27 巻 4 号 p. 144-147
    発行日: 2019/01/15
    公開日: 2020/01/15
    ジャーナル フリー

    猫に無症候性凝固障害が存在することを確認するため,動物病院に来院した臨床的に健康な猫44頭を対象に,ドライ式血液凝固分析装置(COAG2NV)を用いて検査を実施した。検体にはクエン酸血漿を用い,プロトロンビン時間(PT),活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT),血漿フィブリノゲン濃度(Fib),トロンボテスト(TB),へパプラスチンテスト(HPT)の5項目を測定した。PTの参考値範囲は9.1~10.7 sec,TBは18.7~25.5 sec,HPTは16.1~24.0 secであった。Fibでは高濃度の2検体が除外され,参考値範囲は66.8~203.1 mg/dlとなった。APTTでは,重度に延長していた2検体を除外し,参考値範囲は21.6~58.8 secであった。なお異常値の3検体はいずれも第Ⅻ因子活性が著しく低下していた。猫に無症候ではあるが,APTT延長症例が存在することを確認した。

症例報告
短報
  • 櫻井 玲奈, 金野 好伸, 小沼 政弘, 内田 直宏, 井口 愛子, 小林 沙織, 山﨑 真大, 佐藤 れえ子
    原稿種別: 短報
    2019 年 27 巻 4 号 p. 157-162
    発行日: 2019/01/15
    公開日: 2020/01/15
    ジャーナル フリー

    人の慢性腎臓病(CKD)では生体内での活性酸素種(ROS)の産生増加と,抗酸化能の低下が知られており,猫のCKDでも腎組織内のROSによる酸化障害が尿細管と間質の線維化につながることが報告されている。本研究では,初期のCKD猫に電子水を給与し,血中酸化度マーカーと抗酸化能マーカーの変化を観察して,その効果について検討した。1カ月の電子水給与により,対照群にて有意に抗酸化能マーカーが増加し,またCKD群でも有意差はないものの増加傾向を示した。また,血中酸化度マーカーは両群に有意差はないものの低下傾向が認められた。電子水の給与は猫でも人と同様に生体内における酸化ストレスの緩和と抗酸化能の活性化に寄与する可能性があると示唆された。

資料
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