動物臨床医学
Online ISSN : 1881-1574
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9 巻, 2 号
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原著 :
  • 本田 剛, 伊藤 伸彦, 夏堀 雅宏, Robert L. Toal
    2000 年 9 巻 2 号 p. 81-86
    発行日: 2000年
    公開日: 2006/07/21
    ジャーナル フリー
    獣医療画像を主とした獣医学領域の1次情報データベース (DB) を製作する目的で、その前段階として獣医放射線学教育用DBを試作した。このDBは、World Wide Web上で利用し易いようにHTML (Hyper Text Markup Language)ファイルとし、これらに画像 (X線フィルムや透視映像) および、テキスト情報をデジタルデータに変換して収録した。収録した情報は、放射線学の基礎、X線解剖学、胸部症例集の3つのカテゴリーに分類し、1234の画像を収めた。本DBは更にLANやインターネット上での運用実験を行い、画質の他に、転送速度、動画の描画性などを検証した。この結果、画質の劣化や動画のフレーム落ちなど、実際の運用上で重要となる問題点が指摘され、解決すべき今後の研究課題として重要であると認識された。
  • 竹橋 史雄, 生島 広樹, 吉田 剛, 清水 重貴, 前田 賢, 石塚 泰雄, 鶴野 整傳, 松永 典子, 山上 洋介
    2000 年 9 巻 2 号 p. 87-93
    発行日: 2000年
    公開日: 2006/07/21
    ジャーナル フリー
    腫瘍摘出および外傷により、皮膚欠損を生じた犬および猫の21症例に、全層網状皮膚移植を適用した。21例のうち、20例で全層網状皮膚移植の良好な生着がみられた。この場合、腫瘍摘出直後の新鮮創に移植を行った4例と、外傷後の肉芽創で肉芽出現後2~12日以内に移植を行った16例では、生着時期に肉眼的な差は認められなかった。肉芽創での移植適期は、肉芽が出現してから上皮形成が認められるまでの約2週間と考えられた。移植後の包帯法においては、足根部では、約1ヵ月間の包帯期間が必要であり、臀筋部から大腿部では、薄いヒモで密に固定するタイオーバードレッシングが適切と考えられた。
  • 大橋 英二, 八木 勝義, 宇塚 雄次, 田辺 茂之, 更科 孝夫
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2000 年 9 巻 2 号 p. 95-100
    発行日: 2000年
    公開日: 2006/07/21
    ジャーナル フリー
    犬の血中総サイロキシン濃度 (tT4)をVetScan®を用いて測定し、その信頼性を検証した。VetScan®は全血100μl を用いて多項目を同時に測定できる簡易なシステムである。本試験ではVetScan®を用いて同じサンプルを10回づつ測定する同時再現性、生理食塩水あるいは2つの異なるtT4の血清による希釈直線性、妨害物質の影響の評価および他の検査法 (RIA法およびFPIA法) との比較を行った。その結果、同時再現性と希釈直線性が確認された。妨害物質では、乳びによりtT4が低値となるか測定値が表示されないことがあり、この点ではVetScan®の改良の余地があると考えられた。また、VetScan®の測定値と他の2法との間で非常に高い相関係数が認められた。これらのことから、VetScan®は緊急時に甲状腺機能低下症を除外診断するためあるいは甲状腺剤投与中のモニタリングとして有用であると考えられた。
症例報告 :
技術講座
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