日本土壌肥料学雑誌
Online ISSN : 2424-0583
Print ISSN : 0029-0610
59 巻, 4 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 59 巻 4 号 p. Cover1-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 59 巻 4 号 p. Cover2-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 59 巻 4 号 p. App1-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 青山 正和, 吉田 光二, 平井 隆平, 熊田 恭一
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 353-362
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    堆積期間の異なる都市ごみコンポスト、豚ぷん・おがくずコンポストと牛ふん厩肥について、原物試料の風乾処理とインキュベーションおよび土壌混和インキュベーションによって、窒素形態変化能の推定を行った。風乾法により推定された窒素形態変化反応は、未熟と考えられた試料では、例外的に硝酸化成とアンモニア化成が認められた試料もあったが、アンモニア揮散または有機化を主としていた。しかし、十分腐熱した試料では窒素形態変化反応はほとんど認められなかった。これに対して、インキュベーション法による窒素形態変化能の推移は、おがくずを含むか否かにより異なった。おがくずを含まない都市ごみコンポストと牛ふん厩肥の場合には、もっとも未熟な試料ではアンモニア揮散、脱窒もしくは有機化を主とし、もっとも腐熱が進行した試料ではアンモニア化成と硝酸化成のみが認められ、それらの中間の試料では前二者で認められた反応もしくはNO_2-Nの集積が混在していた。一方、豚ぷん・おがくずコンポストの場合には、30週堆積後でもアンモニア化成、脱窒もしくは有機化のみが認められた。土壌混和法では、おがくずを含まない場合、2週間培養後までにインキュベーション法で推定された特徴的な反応が認められ、その後はアンモニア化成と硝酸化成のみが認められた。しかし、豚ぷん・おがくずコンポストの場合、堆積前試料では4週間培養後以降でも有機化を主要な反応とし、30週堆積後の試料でも4週間培養後まで有機化が認められた。以上の結果から、おがくずのような木質物を含むか否かにより、有機物資材の腐熱に伴う窒素形態変化能の遷移を次のようにまとめた。木質物を含まない場合:もっとも未熟な段階ではアンモニア化成とアンモニア揮散を主とし、次の段階ではアンモニア化成は弱まり、NO_2-Nの集積や硝酸化成、脱窒が起こるが、最終的にはアンモニア化成と硝酸化成が卓越する段階に至る。木質物を含む場合:アンモニア化成とアンモニア揮散を主とするもっとも未熟な段階と一時的なNO_2-Nの集積や硝酸化成、脱窒が起こる段階を経た後、木質物の分解に伴う有機化が卓越するが、最終的にはアンモニア化成と硝酸化成のみの段階へ到達する。
  • 青山 正和, 吉田 光二, 平井 隆平, 熊田 恭一
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 363-369
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    堆積期間の異なる都市ごみコンポスト、豚ぷん・おがくずコンポストおよび牛ふん厩肥を用いて、4連制で原物試料を風乾(25℃と50℃)およびインキュベート(30℃)し、経時的に無機態窒素量を測定した。1)試料の一部は、採取後、4℃で5カ月間保存した。この間、無機態窒素量の変化が認められたものの、腐熱の進行は認められなかった。2)風乾法によって推定された窒素形態変化反応はいずれの温度条件でもほんどんどちがわず、主要な反応は24時間以内に発現した。NH_4NO_3添加区を設けたことにより、推定された窒素形態変化反応の数は増加した。3)インキュベーション法によって推定された窒素形態変化反応は経時的に遷移したが、試料に特徴的な反応は2週間以内に発現した。4)風乾法とインキュベーション法を行う際の無機態窒素測定値の変動係数は、最大でも35%程度であり、窒素形態変化能の推定には支障なかった。5)以上の結果から、窒素形態変化能推定法としての風乾法とインキュベーション法を行う際の実験条件は、暫定的に次のように結論された。風乾法、25℃で24時間;インキュベーション法、30℃で2週間。なお、いずれの方法でも無機態窒素の添加区を設け、2連制で行う。
  • 堤 道雄, 高橋 誠助
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 370-376
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    冬作オオムギにしばしばみられる生育後期自然治癒型Mg欠乏症は、基肥に用いるNH_4-Nの誘導によるものではないかという推定を検証することを目的に実験を行った。置換性Mgの乏しい黒ボク土壌を用い、N源についてNH_4-N系列とNO_3-N系列に分け、それぞれにMgの施用区と無施用区を設け、12月上旬よりオオムギのポット栽培試験を行って、つぎの結果と結論ならびに考察を得た。1)2月上旬頃から、NH_4・-Mg区の植物に、特徴的なMg欠乏クロロシスが現われ、3月下旬にかけて欠乏症の度合や生長の抑制が顕著になっていった。しかし、4月上旬になるとこの植物は緑化しはじめ、中旬から下旬にかけて急速に濃緑色となり、生長も大きく回復した。これと対照的にNO_3・-Mg区の植物はNH_4・-Mg区と同様著明なクロロシスの発現も生長抑制も示さなかった。2)生育の中間期(3月末日)には、NH_4・-Mg区の植物はNO_3・-Mg区のものよりMg含有率は明らかに低く、K含有率はむしろ高かった。しかし、成熟期にはMg含有率はNH_4・-Mg区のほうが若干高くなり、またこの区のポット当たりMg吸収量も、中間期以降きわめて高率な増加をみせた。Mg施用下でも、中間期におけるMg含有率はNH_4-N施用植物のほうが、NO_3-Nのものより低下していた。3)中間期のNH_4・-Mg区の土壌には、施用したN量の約65%に相当するNO_3-Nの存在が認められ、NH_4-NはNO_3-N系列における値と同程度の低いレベルになっていた。4)以上の結果から、この型のMg欠乏症はNH_4誘導のものであり、自然治癒は、低温期を経たのち硝化が進行し、NH_4-NがNO_3-Nに変化したことに基づくものと判定された。5)上記のことから類推して、寒冷条件下におけるイネ科牧草などの作物の無機栄養について、施用N質肥料の化学形態および土壌中におけるその化学形態の変化による影響という観点に立った研究の必要性に関して考察を加えた。
  • 牧野 周, 前 忠彦, 大平 幸次
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 377-381
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    ダイズ単葉の大気条件下における最大光合成速度の律速因子について葉身窒素含量との関係から明らかにし、コムギとイネでの結果と比較解析した。ダイズ葉の葉身全窒素量当たりの光合成速度は、コムギとイネのそれより約15%ほど低かった。そこで、これら3種の植物の葉身全窒素当たりの気孔伝導度とRubisCO含量を調べたところ、ダイズのものは他の2種の植物のものより、それらが明らかに低いことが認められた。さらに、3種の植物のRubisCOの酵素的性質においては、ダイズとイネのものの比活性(V_<max>)がとくに低かった。以上の要因が、ダイズ葉における窒素含量に対する光合成速度の低効率につながるものと結論された。
  • 吉田 徹志, 山本 由徳, 吉川 義一
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 382-388
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    短期栽培用品種フジヒカリを施肥条件を一定にして、作期を変えて栽培した。作期移動が登熟経過と穂の構成要素別無機成分の動態に及ぼす影響について検討し、以下の結果を得た。1)米粒重と登熟期間の気温との関係は、出穂初期が高温であるほど登熟初期の米粒重の増加速度が速く、後期に増加速度が低下した。逆に、登熟初期が低温の場合はより後期まで米粒重が増加した。収穫期の米粒1粒当たり乾物重は6、7月植が4、5月植より優った。2)もみの含水比は、各作期とも出穂後5日から10日頃までは比較的高く、その後20日頃までの登熟盛期に急減したが、その低下速度は登熟の進行が早い作期ほど大であった。これに対して、各作期の枝梗の含水比は登熟がほぼ完了した後、すなわち、もみの含水比の変化が小さくなった後に急減した。3)枝梗のK含有量は、N、P、Mg含有量と異なり、作期の早い4、5月植に比べて作期の遅い6、7月植で高く推移し、登熟初期の米粒乾物重の増加速度との対応がみられた。また、枝梗のK含有量が最高値に達して、低下しはじめる時期と枝梗の含水比の低下する時期が一致しており、Kが枝梗の含水量を高く保ち、もみへの同化産物の通導機能を維持するうえで重要な役割を果たしていることが考えられる。4)もみ殻のN、P、Mg含有量は、各作期とも、枝梗と同様に登熟期間中に漸減の傾向を示した。もみ殻のK含有量の推移パターンは、出穂後の気温の推移と同様であり、作期移動に伴う登熟期間の気温の変化に対応してもみ殻のK含有量が変化したものと推定される。5)作期によって玄米の無機成分の変化がみられ、作期が遅くなるとN含有率が上昇し、P、K含有率は低下する傾向がみられた。
  • 村松 紀久夫
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 389-396
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    チャ立枯症の発生した株元土壌(被害株土壌)の特性を明らかにするため、静岡県西部において、発生率の異なる四つの症状園を選び、健全株の株元土壌(健全株土壌)と対比させて、その理化学的特性を調べた。1)被害株土壌は健全株土壌に比べて気相率が低く、また発生率の高い甚園では、砂含量が高く、粘土含量は低いなどの傾向がみられた。さらに土壌水分のなかで、重量流去水の比率が高いなど、被害株土壌の土壌水分に関する物理性の不良が認められた。2)被害株土壌は健全株土壌に比べてECが低かった。また土壌の塩基養分保持において、寄与する交換基CECpを比較すると、健全株土壌>被害株土壌、軽園>甚園の関係がみられ、とくに甚園の被害株土壌は肥料成分の欠乏しやすいことが認められた。3)主要な粘土鉱物としてイライト、アルミニウム-バーミキュライト(クロライト)が同定された。被害株土壌はイライトに比べてより風化が進み、塩基養分保持力の劣るアルミニウム-バーミキュライトの比率が高かった。CECp含有率とアルミニウム-バーミキュライトの比率間にr=-0.71と負の相関が認められた。4)発生率の高い甚園の土壌の酸素消費は著しく多かった。これらの園では、過湿状態になった場合、著しい酸素不足をきたすと考えられた。
  • 稲津 脩
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 396-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 浅川 晋, 蘭 道生, 早野 恒一, 高林 実
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 397-402
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    田植前の水田で増殖させたアゾーラ(Azolla japonica)を代かきの際にすきこんで、水稲を栽培した。アゾーラの施用が水稲の収量、窒素吸収量および土壌窒素に及ぼす影響について調べた。得られた結果を要約すれば次のごとくである。1)アゾーラの増殖量は生重として6.0~6.3t/10 aとなり、A. japonicaの圃場における増殖量のほぼ最高レベルに達していると考えた。アゾーラとしてすきこまれた窒素量は6~11 kgN/10 aであった。2)水稲の収量および窒素吸収量はアゾーラの施用によって増加した。アゾーラは水稲に対する緑肥の効果をもつと考えた。3)幼穂形成期(8月中旬)アゾーラ施用区では、表層土0~1 cmにおける全窒素量および無機態窒素生成量がアゾーラ無施用区より高い値を示していた。アゾーラの施用は稲作期間中の水田表層土の土壌窒素を富化すると考えた。
  • 坂本 一憲, 吉田 冨男
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 403-409
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    肥培管理により土壌バイオマスレベルの異なる畑土壌の土壌呼吸速度を測定し、土壌呼吸速度が土壌バイオマスの簡便な指標となりうるかについて検討した。得られた結果は以下のとおりである。1) in situ 条件下で測定した土壌呼吸速度は土壌中のATP量と高い正の相関(r=0.76、n=36、p<0.001)を有した。2)室内培養下(25℃)で測定した土壌呼吸速度はATP量と正の相関は認められたが、その相関係数(r=0.46、n=36、p<0.01)は低かった。室内培養下およびin situ 条件下で測定した土壌呼吸速度の間には有意な相関は認められなかった。これらの原因としては有機資材施用直後の室内培養下の土壌呼吸速度の変動がin situ条件下の土壌呼吸速度およびATP量の変動と異なることと室内培養下では土壌水分含量等が土壌呼吸速度に影響を及ぼしていることが考えられた。以上の結果からin situ条件下における土壌呼吸速度は土壌バイオマスの簡便な指標となりうると考えられた。
  • 深見 元弘, 斎藤 浩一, 堤 道雄
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 410-412
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 吉田 稔, 川畑 洋子
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 413-415
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    最近のわが国各地の観測値からみると、酸性雨による土壌の酸負荷量は年間10a当たり200~20当量と推定できる。それに対する土壌の酸中和能を解析して4種類に分け、それぞれの要素をあげた。モデル実験として粘土鉱物試料を1/100 N HClで処理し酸中和能を調べた。中和能の最も大きいのはアロフェンで、その要素は酸吸着とAl酸化物の溶解である。各種土壌を用いた実験では、黒ボク系土壌はAl化合物による酸中和能が大きく、その結果としてAl^<+13>を溶出しやすい傾向を認めた。わが国の農耕地は従来から炭酸カルシウム施用を必要としており、酸性雨対策として炭酸カルシウム施用量を増加することが必要となる。農耕地以外は対応する手段を考えにくく、発生源に対する適切な制御が重要である。
  • 渡部 育夫
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 416-418
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 馬場 昴
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 418-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 松中 照夫, 小関 純一, 近藤 煕
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 419-422
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 丹野 文雄
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 423-428
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 小野 剛志, 新毛 晴夫, 高橋 康利, 北田 金美
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 429-434
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 和田 信一郎
    原稿種別: 本文
    1988 年 59 巻 4 号 p. 435-439
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 59 巻 4 号 p. 440-443
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 59 巻 4 号 p. App2-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 59 巻 4 号 p. Cover3-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 59 巻 4 号 p. Cover4-
    発行日: 1988/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
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