筆者らは先に「タームの抽出により一次資料をどこまでカバーできるかという命題のもとに,文献検索に先立つインデクシングについて研究したが,今回はこれを「文献中における主題の展開」という観点よりとらえ考察を加えた。すなわち,主題分析の結果,原文中よりそのエッセンスである重要部分,重要語が抽出され分類,索引,キーワード,抄録文が作られるが,一旦設定されたこれらは原文中でどのように展開して完結するかを考察した。そして語の抽出において,原文をカバーすることの困難さが,主題の展開の末端(下位概念)においてより多く発生するであろうと推定した。その対応策の一つとして抽出語を分類でコード化することの利点と,併せて文献中での主題の広がり,主題の奥行き,主題の偏向についても考察した。
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