オフィス・オートメーション(Ofice Automation : OA)論がかしましくなると同時に,ペーパーレス(paperless)運動の提唱も盛んになってきた。しかし,それが現実の方向に進んでいるのは,コンピュータで処理しやすい定形情報,たとえばデータ・ベース(Data Base : DB)のような資料であって,ペーパーレスの主対象であるドクメント(document)やテキスト(text)については,旧態依然としたファイリングシステムの見直しという極めてあいまいにして,極めてメンテナンス(maintenance)の困難な手法でお茶を濁しているにすぎないというのが現実の姿である。そこで,ドクメントやテキストのペーパーレス化は可能なのであろうか,またそれを具現するにはどうすればよいのかという課題について,ハードとソフトの両面から論じ,あわせて今後のペーパーレス・ファイリングの構想について論述する。
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