生物環境調節
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7 巻, 1 号
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  • 斎藤 隆
    1969 年 7 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
  • 1株の直射光受光量の計算
    田中 純生
    1969 年 7 巻 1 号 p. 12-16
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    広葉植物群落内の葉面受光量を求めるため, 空間における葉の幾何学的配置を決定し, 直射光方向に座標変換したのち, 日向, 日かげ部分の面積をモンテカルロ法により計算した.モンテカルロ法は, 他の計算による解法が複雑で困難な場合に, 容易に行なうことができることから, この種の検討に有効な手段と思われる.
    材料としては成熟期のタバコを用いた.1枚の葉を4~8つの三次元三角形に分割し, これらの三角形を直射光方向にZ軸をもち, かつY軸が水平面になるような新座標のXY面上に投影し二次元にする.
    受光量を求めたい葉 (三角形) よりもZ座標が上にある三角形は, 影を作る可能性があり, また日光が葉の表に当るか, 裏に当るかの判別も行なった.なお, 乱数の試行回数は1, 000回とした.
    試算的に1個体のタバコについて, 1枚の葉が4つの直角三角形の集合体としたときの直射光受光量を, 太陽高度が3段階に変化した場合について計算した.この結果, 計算方法およびプログラムについては, 若干の改良により, 与えられた樹型をもつ群落 (個体群) の受光量を求めるうえで, ほぼ満足できるものになると思われた.
    終りにこの研究を進めるに当り, ご指導を賜った日本専売公社岡山たばこ試験場国沢健一次長に厚く謝意を表します.
  • 伊藤 実
    1969 年 7 巻 1 号 p. 17-20
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    土壌の保水性をpF曲線から検討することは土壌の作物への水分供給の研究にとって重要である.しかしすでに明らかにしてきたように, 土壌の乾燥処理の仕方によってその保水性は変化することがわかった.このことから, 土壌の保水性を考究するには土壌のうける乾燥の強さや過去の履歴を知ることが必要となる.ここでは土壌の乾燥程度と粒子との関係について考察してみる.
    粒子自身の保水性に変化を生ずるようになるのは多くの場合風乾程度 (≒pF6前後) の乾燥をうけるときである.他方, それ以下の乾燥では粒子そのものの保水性の変化よりも粒子系としての保水性の変化を示すことになる.すなわち, 乾燥があまりつよくないと, 粒子そのものに変化はないが, 粒子が互にくっついて集合的なものとなり, 土壌の保水性は単体粒子系としてよりも集合体粒子系としての性質を示すことになる.このために集合体粒子が土壌に占める割合が多くなると (乾燥が次第に進んでいくと考えられる) , 集合体粒子は水分を保持する比表面積が単体粒子よりも小さいことから, 土壌全体の保水性は低下していく.そして, 一度このような土壌体になったものにふたたび水を加えても, この低下した比表面積分は保水性には影響を与えず, 全体として保水性が低下した状態のままで存在することになる.しかしながら, これらの集合体に超音波をあてて集合体を構成している粒子を単体粒子系にしてその保水性をみると, それは生土粒子のそれとほとんど同じ特性をもっている.
    このように, ある範囲までの乾燥程度では土壌粒子そのものの保水性に変化はないが, 構造的なものによる保水性の変化を示す.しかし, いったん風乾状態をへると保水性に関して土壌粒子はもはや生土の粒子とは質的に異なるために, 土壌系全体が生土とはちがった値をとることになる.
    土壌と作物との関係をpF曲線からみるとき, 土壌の乾燥に関する履歴もその研究対象にする必要があることが以上のことからわかる.作物の地下環境の1つである土壌水分は圃場を形成する土壌の過去や将来うける乾燥との関連でとらえ, 作物生育に影響する有効水分量やしおれ点などの土壌水分恒数をきめて, 作物に供給する水分量を計画することが重要となる.
  • 大島 長造, 河西 正興
    1969 年 7 巻 1 号 p. 21-29
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    1) キイロショウジョウバエ (Drosophila melanogaster) の甲府, 勝沼 (山梨県) の自然集団から採集したハエのF2約1, 006匹ずつから2集団をつくり, 1集団 (F集団) はコイトトロン内において温度が20~30℃, 1日2回周期で規則正しく変動する環境 (f-環境) で, また, 他の1集団 (C集団) は飼育室において25℃一定の環境 (c-環境) で約2年間連続的に飼育した.実験に使用したハエは無作意的にこれらの集団から抽出したものである.
    2) C集団から抽出したハエをC-境に (C-c群) およびf-環境に (C-f群) , また同時にF集団から抽出したハエをf-環境に (F-f群) およびc-環境に (F-c群) おいて, とくに♀の寿命 (実験I) , 産卵力 (実験II, III) , 羽化率 (実験IV, V, VI) を分析し, たがいに比較した.
    3) 寿命はF-f群の♀が平均31.3日でもっとも長く, C-c群の♀は平均29.0日で, 恒温環境は変温環境よりもハエの寿命を短くしたが, F-c群の♀の寿命は平均25.7日と有意に短くなった.
    4) 産卵力と寿命は密接な関係にある量的形質で, 恒温環境のハエは変温環境のハエよりも平均寿命は短いが, 平均産卵数は多かった.とくに若い♀ (羽化後10日まで) のC-c群がC-f群よりも産卵数が有意に多く, また, 40日間の総産卵数において寿命が非常に短くなったF-c群の産卵数が他の群よりも少なくなった.
    5) 羽化率 (成生/卵) は羽化後10日までの♀においては, いずれの群も90%以上で群間に差異を認めることはできなかったが, ♀のageが15日, 20日と進むとC-c群の羽化率がもっとも速く減じ, age20日の♀が産んだ卵の羽化率は61~67%になった.F-f群のage20日の♀が産んだ卵はそれよりも約10%高く71~81%で, 他のC-f, F-cの2群はほぼ中間の羽化率を示した.
    6) 寿命, 産卵力, 羽化率は適応度の重要な構成要素であり, また, 多数の遺伝子が関与する量的形質と考えられる.各群のこれらの形質における分散を求め, たがいに比較した結果, 変温環境, 恒温環境のそれぞれに適応するハエがもつhomeostatic gene systemは明らかに異なるものであって, また, そのhomeostasisの程度にも差のあることがわかった.とくに, 変温環境に適応したgene systemが急に恒温環境に移されたときに非常に不安定な形質発現をすることについて考察した.
  • 種々なる日長時間とカイコの成長
    平坂 忠雄, 井田 常雄, 小山 長雄
    1969 年 7 巻 1 号 p. 30-33
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 杉 二郎, 卜蔵 建治
    1969 年 7 巻 1 号 p. 34-36
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 藤原 弘, 山崎 由久
    1969 年 7 巻 1 号 p. 37-40
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 宮山 平八郎
    1969 年 7 巻 1 号 p. 41-50
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 片山 忠夫
    1969 年 7 巻 1 号 p. 51-58
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 蓑原 善和
    1969 年 7 巻 1 号 p. 59
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 1969 年 7 巻 1 号 p. 61-74
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
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