生物環境調節
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9 巻, 1-2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 環境要因のデータ処理についてのシステム化に関する研究 (III)
    船田 周, 橋本 康, 伊藤 威雄
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 1-9
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    Hybrid data-processing system of Fig. 12 was designed. This system is composed of Analog Computer (Fig.11), digital computer and linkage system. The linkage system is composed of operation control system, auto-scan control system and auto-setting control system. This system (unilateral hybrid system) is suitable for solution of partial differential equation in the environmental engineering and simulation of environmental control system.
    High speed bilateral hybrid system with digital computer-interface is necessary thema for the next step.
    This work was partially supported by the Grant-in-Aid from the Ministry of Education.
  • 植物のあるときの制御ガラス室の気流の定常特性
    船田 周, 橋本 康
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 10-16
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    The analysis of fluctuation of the air-flow in the Controlled Green-house was done.
    Autocorrelation function (Cxx) and power spectrum dencity function (PSD) from time series of the air-flow were calculated by mini-digital computer.
    From Figs. 15-18 and. Fig. 19, the relation betweeen plant-physiological characteristic and spectrum of fluctuation of the air-flow was made clear.
  • 前田 英三, 杉浦 紹雄
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 17-21
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    植物組織培養の物理的条件を明らかにするために, ペトリ皿, 三角フラスコ, 試験管などをもちいてその環境条件の計測をおこなった.温度条件とともに, 干渉フィルター, plexiglass, 着色セロファンなどによる単色光の波長特性を検討した.
    光条件に関してはペトリ皿の場合, 十分な光量を容器内に期待することができたが, アルミフォイルで口をふさいだ三角フラスコの場合には, 白色光で50%, 単色光では3%以下の光エネルギーとなった.ただし, 斜めに単色光を照射することにより, 三角フラスコ内の光エネルギ.一の減少を著しく少なくすることができた.
    温度条件に関しては, 自然光ファイトトロン内におかれた試験管の内外で, 著しい相違がみられなかった.
    イネカルスの生長に対する, 温度条件の影響については, イネの品種問に低温感受性の差異がみられた.すなわち, 10℃条件におくことにより生じたカルス生長の減少は, 愛知旭よりも短銀坊主において著しかった.
  • 山本 正, 桜谷 哲夫, 阿部 博史
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 22-30
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    ファイトトロン自然光室の環境要素の均一性をみるために, 9台のポット台に72個のポットをほぼ均等に配置し, ダイズを栽培してその生育状況をみるとともに, 環境要素として, 風速, 気温, 波長別目射量の分布を測定し, 生育との関係を解析した.
    (1) 自然光室内の気温は, 南側と壁側とでは壁側ほど高く, 南側と壁側との温度差は群落内で約1.5℃であった.このことは壁側での顕熱伝達量が南側よりも優勢であるためと思われる.風速分布は70cmの高さで20~40cm/secであるが, 一部では40cm/secを越える場所もあった.一方, 自然光室の空室の状態での温度分布および風速分布を作物が入っている場合と比較してみると, 温度分布では空室の場合, 台間の高い傾向は消失するが, 壁側が高く南側が低い傾向は変わらなかった.風速分布では作物が入っている状態とほとんど同じ傾向であった.
    (2) 作物の形態については, 茎長および生体重は南側で優勢であった.またポット台の内側に面している個体は外側に面している個体よりも大きい傾向があった.開花までの日数については, 南側がほとんど34日であるのに対し壁側は32~34日の個体が不規則に分布した.環境要素の分布と生育とを対応づけてみると, 茎長および生体重と気温とは負の相関があり, また風速が大きい場所では茎長は短くなる傾向がみられた.
    (3) 自然光室で作物を栽培した場合は, 構造上およびポット台やポットの配置によって環境条件にむらが生じ作物の生育も均一性を欠くことになるので, 要求される試験の精度によってはポットの回転や移動を行なって, 変異の幅をさげる必要があろう.
    終りに測定技術について助言をいただいた千葉大学農学部羽生寿郎助教授, ならびに統計分析について指導をいただいた北海道農業試験場小餅昭二博士に深謝の意を表します.
  • 稲田 勝美, 桂 直樹
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 31-36
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    反射型陽光ランプと純青色螢光ランプを用いて昼光のシミュレーションを試みた結果, 両ランプの出力比を変えることによって色温度4, 500°K~7, 500°Kの範囲で昼光に近似した光質の光をうることができた.
    また, 陽光ランプ4灯と青色ランプ14灯の混合光 (色温度約4, 500°K) 照射下のキャビネット内照度の水平分布ならびに光質の水平, 垂直分布は実用上十分な均一性をもつことがわかった.
  • I.設計製作とその性能
    松井 健, 江口 弘美, 花見 至晃, 半田 繁, 寺島 禎二郎
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 37-46
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    生物環境調節の基礎的な研究をおこなうには, 環境要素の精密な制御と生物反応の詳細な解析が必要と考えられる.本研究は, 環境制御方法の発達に資するために, より高度の制御能力をもつグロースキャビネットの設計と試作をおこない, その性能を解析して次の結果を得た.
    1) 温度制御は-5℃から+40℃の範囲で可能であり, 精度は±0.5℃以内であった.プログラムコントロールの場合, 温度勾配, 10℃/30minに十分追従できた.またP.I.D.動作によってoff-setは十分に除去された.
    2) 相対湿度は40~80%の範囲 (温度10~40℃) で制御され, 制御精度は±3%以内であった.プログラムコントロールの場合, 湿度勾配, 10%/15minに追従することができた.
    3) 16個の小型ファンを用いることにより, 風速, 風速分布, 風向をほぼ均一に保つことができ, 定常状態での風速分布は, 0.2~0.5m/secの範囲にあった.
    4) 人工照明は45個の40W螢光灯 (真天然純正色) と8個の100Wタングステンランプによったが, 床面上50cmの位置で, 20, 0001ux (110μW/mm2) の光強度を得ることができた.しかし, この光のスペクトル分布が, 植物実験に適しているか否かは, 今後の実験の課題として残されている.
  • 牛島 忠広, 鈴木 茂敏, 竹下 孝史, 田崎 忠良
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 47-52
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    サイトカイニンの植物成長に対する生理活性と温度条件の関係を明らかにするために, いくつかの実験をおこなった.サイトカイニンとしてはN-6.ベンジルアミノプリン (BA) , 実験植物はリソウダイコン (Raphanus sativus var. acanthiformis cv. Risodaikon) を用いた.はじめに幼植物の個体成長に対するBA処理効果を生育温度をちがえて実験をおこない, 次に発芽後の植物体から子葉だけを切りとって検液にうかべ, 培養して子葉の重量増加によって温度条件とBAの効果の関係を調べた.その結果, BA処理による増加が無処理より非常に強く現われるのはほぼ20~27℃の間であることが多く, 30℃またはそれ以上の高温ではBA活性の著しい低下が認められた.しかしBA処理の好適温度の範囲は, 子葉培養の実験では一定でなく, とくに培養前の温度条件によって強く影響をうけることがわかった.また培養前の温度条件と培養温度との間にはやや法則性が認められ, 培養前が低温 (5~16℃) の場合には培養温度は比較的高温 (27~30℃) でもBA活性は強く現われること, また培養前が高温の場合には比較的低温の揚合のみBA活性が強いことがわかった.いっぽう, 子葉培養実験でのBA濃度は, 高濃度 (100mg/l) でとくに高温培養のときの生理活性の低下が著しかった.そしてBAの促進効果は低温 (5~16℃) でも低かった.また子葉の培養のさいの明条件 (赤色光0.07cal/cm2/hr) は, 低温培養のさいにBAの効果を大きくした.
    個体成長に対するBAの処理効果と子葉培養に対する効果とが必ずしも一致せず, 全体に子葉培養実験の方がBAの効果が大きく, 好適温度範囲も大きかった.
    終りにあたって, この研究のためにサイトカイニンの提供をいただいた味の素株式会社, グロースキャビネットの使用の便をはかってくださった東京農工大学養蚕学科に心から感謝の意を表します.また, 本研究に対して助言と批判をいただいた本学農学部田崎研究室の皆様と東京大学教養学部倉石晉博士にお礼を申し上げます.
  • I.クロロフィル形成を指標とした照射単色光純度の検定
    松井 健, 相賀 一郎
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 53-58
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    1.プロトクロロフィライドのクロロフィライドaへの光転換反応, およびクロロフィル蓄積現象を指標として, 大型照射用分光器の700~800nm域の単色光純度の検定を試みた.暗所で生育させたいんげん黄化植物の幼葉に700nm以上の単色光を照射した場合, 上記反応はおこらぬことが知られている.したがって, その波長域の強い単色光を照射した場合, もし反応がおこれば, それは迷光に起因するものであり, 反応量は迷光強度の指標に用いることができると考えられるからである.また650nm光はクロロフィル形成に効率が高い光であることが知られている.この理由から迷光評価の基準として650nmの弱光でおこる反応量を用いた.
    2.10erg/cm2/secの650nm光を10分間照射することにより12%の光転換反応がおこった.しかるに700nm以上の20, 000erg/cm2/secの単色光の10分間照射により光転換反応は全く認められない.また20, 000erg/cm2/secの720nm光と10erg/cm2/secの650nm光の同時照射により12%の光転換反応が認められた.これらの事実から, 700nm以上の波長域の20, 000erg/cm2/secの単色光には, 10erg/cm2/secの650nm光に当量関係をもつ光転換反応に有効な光を迷光として混入してないと考えられる.この方法により, 光転換反応は単色光純度検定の高感度の指標として用いることができる.
    3.700~800nm域の20, 000erg/cm2/secの単色光を20時間照射することにより, 720nm域にクロロフィル蓄積の1つのピークが見出された.この波長域でのクロロフィル蓄積の誘導期は650nm光照射の場合の誘導期より長いこと, および光転換活性をもつプロトクロロフィライドが残存していることから, この波長域でのクロロフィル形成は720nmの未知の強光効果によるものであり, 迷光によるものとは考えにくい.したがって, この波長域でのクロロフィル蓄積を迷光検出に用いることは適当でない.
    4.790~800nm域の20, 000erg/cm2/secの単色光によるクロロフィル蓄積は見出すことができなかった.したがって790~800nm域のクロロフィル蓄積を迷光検出の指標として用いることは可能であると考えられる.
  • 花見 至晃
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 59-64
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
  • 中島 誠
    1971 年 9 巻 1-2 号 p. 65-70
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
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