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2023 年 42 巻 42 号 p.
1-2
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
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2023 年 42 巻 42 号 p.
3-
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
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赤石 秀之
原稿種別: シンポジウム
2023 年 42 巻 42 号 p.
4-5
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
SDGsで掲げられた課題や目標は,ほとんどすべての国に当てはまる。誰もが人任せにせずに,自分達で課題を正確に認識し,また課題を克服するための努力をし,そして適切な政策によるサポートが必要となる。この論考では,自身がゼミナールで実践してきた環境経済活動を取り上げながら,SDGsを考慮した経済教育は可能なのかについて考察する。
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高等学校におけるSDGs教育に関する一考察
金子 幹夫
原稿種別: シンポジウム
2023 年 42 巻 42 号 p.
6-8
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
高等学校におけるSDGs教育に関する一考察である。本稿の内容を一言で表現すると「SDGsに関連する授業を展開するには,学習内容における前提条件を整えないと生徒の認識は混乱する」というものである。SDGsに関連する知識は幅広い。一方,高校生の生活経験は一人ひとり違うため,持っている知識も異なる。教師が描いている知識に近いものを生徒に伝える際には,可能な限り単純な場面を設定することで知識の混乱を防ぐことができる。SDGsの授業が知識の伝達中心になってしまったり,道徳の授業と受け止めてしまう生徒が出てきたりすることを未然に防止する条件設定が必要である。
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八木 紀一郎
原稿種別: シンポジウム
2023 年 42 巻 42 号 p.
9-10
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
現在,行政や企業を含む日本の各界で取り組まれているSDGsは,経済(学)教育にとっても,経済的な見方を現実と結びつける格好の素材になっている。私は,以前の勤務校で開講された「SDGsで読み解く淀川流域」という学部横断のリレー講義に,テキストの共著者としてその分担章の授業を担当した。学生の反応も良かった。地域のなかでSDGsをとりあげれば,経済的な課題を地域の自然的・文化的特性,過去から現在・未来にわたる時間軸と結びつけて学習させることができるだろう。
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2023 年 42 巻 42 号 p.
11-
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
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柴田 透
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
12-16
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
教科書で叙述されている市場価格と均衡価格との関係を、現実の市場において検証し、その乖離がなぜ生じるのかを従来の経済学の学説との関連において考察した。
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鈴木 均
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
17-21
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
2022年度大学入学共通テストの「政治・経済」と「現代社会」の問題で,「信用創造」が異なる意味合いで出題された。「現代社会」の問題での「信用創造」は,最初に現金があり,これが銀行に預けられ銀行預金となり,またそれが誰かに貸し出され,それがまた銀行預金となるという工程が繰り返されることにより,最初の現金の何倍もの金額のお金が世の中に生まれるという仕組みである。一方,「政治経済」の問題では,銀行が貸出を行った場合に,その貸出を行った額だけ,市中銀行の資産と負債が同時に増加するという仕組み(「信用創造」とは,銀行が新たに貸出を行うと,ゼロから銀行預金が生まれるということである)を理解させるものだった。
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松尾 匡
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
22-27
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
現代の日本経済における財政赤字の必然性を教育するには,簿記を学んでおらず,入門レベルのマクロ経済学を学んでいる学生には,信用創造の会計的説明よりもマクロ経済バランス式を使った説明のほうがわかりやすいと思われる。この説明と信用創造の会計的説明との関係も示す。
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MMTからPMMTへ
西部 忠
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
28-33
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
変動相場制下の国家通貨と多様化する民間通貨(暗号通貨や地域通貨等)はポストモダン貨幣と位置付けられ,貨幣進化の中でその特性が考察される。不換中央銀行券は物品貨幣でも信用貨幣でもなく,利用者が過去からの慣習と未来への予想にのみ基づき受領する「観念貨幣」である。通常,その価値は一般公衆の慣習によって安定的だが,未来を悲観する投機主体が急増すれば崩壊する。異なる価値単位と変動レートを持つ多様な貨幣が品質を巡って「独占的競争」を繰り広げる貨幣制度生態系では,グレシャム法則ではなく貨幣選択原理が働く。国家の徴税能力に法定通貨の流通根拠を求めるMMTはこうしたポスト現代貨幣理論(PMMT)より批判される。
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竹澤 伸一
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
34-38
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
愛知学泉大学家政学部への転職とともに岡崎市に居を移した。大学と地域との連携を常に模索している者として,岡崎市の魅力と課題の検討を始めた。周知のように岡崎市は徳川家康生誕の地である。城下町の旧跡の多くが家康関連。観光の目玉でもあり地域活性の鍵でもある。今回,地産地消との関連もあり,岡崎城から八丁の距離を意味する八丁味噌に注目した。さらに「こども食堂」には現状では縁の薄い八丁味噌という観点も析出した。地産地消・八丁味噌・「こども食堂」,この一見縁もゆかりもなさそうな地域活性ファクターを,学生の発想でどうつなげていこうとしているのか報告する。
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江戸川区子ども未来館「経済ゼミ」を通じて
木村 雄一, 瀬尾 崇
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
39-43
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
本論考の目的は,2021年4月から2022年3月まで(毎月第3日曜日14:00〜16:00),東京都江戸川区子ども未来館で小学生4〜6年生を対象に開催された「経済ゼミ」の実施概要の紹介を通じて,小学校における経済教育の役割を考察することである。結論として,経済ゲームやグループ・ディスカッション等のアクティブ・ラーニングを積極的に導入することによって,小学生でも,日常生活において直面する具体的な経済問題にある一定の関心を持ち,高等教育で教えられる経済学の基礎的な内容を理解することができることがわかった。
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ナショナルコアカリキュラムと学習指導要領の比較分析
水野 英雄
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
44-49
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
フィンランドの教育はPISA(OECD生徒の学習到達度調査)においてトップクラスの成績を示しており世界的に評価されている。金融リテラシー調査は2位である。本研究ではフィンランドのナショナルコアカリキュラムにおいて金融経済教育がどのように位置付けられているかを日本の学習指導要領と比較しながら分析する。フィンランドの金融経済教育は日常生活における消費や貯蓄,金銭管理,社会や経済の仕組み,労働や起業,金融,持続可能な社会で責任ある消費者として行動するための知識を実践的な内容で学習している。
本研究は金融経済教育を推進する研究会・海外調査部会(事務局:日本証券業協会)委員としてフィンランドを調査した結果を利用している。
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新里 泰孝
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
50-54
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
今年(2022年)の学生の経済問題に対する関心のトップはウクライナ戦争である。経済学(入門)の授業においても,戦争と経済の関係を取り扱わずには済まされない。私は,富山高等専門学校の4年・5年生を対象とした経済学の授業において「ウクライナ戦争と経済」をテーマとして,いくつかのトピックスについて,演習や課題を授業に取り入れた。例えば,ウクライナ,ロシアおよび日本の経済比較(人口,GDP,産業構造,成長率,インフレ率など),価格の下落上昇,ロシア産石油の上限価格,ケインズの『平和の経済的帰結』などである。その授業実践を報告する。
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箕輪 京四郎
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
55-61
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
国と国との間にはモノ・サービス・カネの取引があり,それらの収支をまとめたのが国際収支表である。それを見ると,国の姿が分かる。その国際収支の戦後の推移を辿り,望ましい姿を展望したい。
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水野 雄人
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
62-66
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
少子高齢化による人口減少問題や物価上昇などお金を取り巻く環境の変化から将来の資産形成について考える機会が増えている。また,フィンテックと呼ばれるIoT,ビッグデータ,人工知能といった技術を使った革新的な金融サービスを提供する動き,クレジットカードや電子マネーなどの利用によるキャッシュレスといった多様な支払・決済手段の普及などで社会が変化した。しかし,現状の高校では,大学受験での頻出分野を教える必要性や定期考査問題の作成の事情などから株式や国債,金融の仕組みや金融政策などの概念的な部分を教えることに終始し,新たな金融サービスや金融商品のリスクとリターンなど実践的な投資の知識を学ぶ機会が少ないことを危惧している。こうした現状を受け,金融経済教育を推進する研究会教師用指導書等制作部会が制作した『金融・経済の授業づくりをサポート高等学校公共・家庭基礎 学習指導案(金融・経済・資産形成関連)』「1-2新たな金融サービスと私たちの生活」の単元を参考に,本校定時制の生徒でも主体的に授業に参加できるよう工夫した授業実践事例をここに報告する。
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中学校の社会科教員へのアンケート調査からの考察
山田 圭祐
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
67-71
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
本稿は,2022年4月14日から28日の期間に新潟県長岡市の中学校の社会科教員に対して行った金融経済教育についての意識調査の結果をまとめたものである。長岡市の中学校数は28校で,その全ての学校にアンケート調査の依頼を行い,計34名の社会科教員から回答を得た。この調査の結果,「金融経済教育の必要がある」と回答した教員は100%であったが,「内容が難しく取り扱いづらい(17人/34人中)」「他に教える内容が多く,優先順位が低くなる(13/34)」などの課題が明らかになった。また,勤続年数によって金融経済教育の内容として重要だと考える分野に差があることが明らかになった。
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梅枝 駿
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
72-76
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
社会の様々な変動や世の中の不確実性など,このような時代を生きる子供たちには判断力・責任力をもつことが求められている。求められる力の一つである金融リテラシーを育むため,学校においても金融教育の充実が迫られている。本稿では高等学校公民科の新科目「公共」および家庭科の「家庭基礎」において,内容の拡充が図られた金融・経済・資産形成に関する授業を行う教員の支援を目的として金融経済教育を推進する研究会が制作した『高等学校 公共・家庭基礎 学習指導案(金融・経済・資産形成関連)』が中学校社会科公民的分野においても有用かについて検証し,授業案を提案する。
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田中 淳
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
77-83
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
本稿は東京都立産業技術高等専門学校荒川キャンパス(以下,本校とする)の「キャリアデザイン」科目において,新型コロナウイルス感染症の流行によるオンデマンド型の遠隔授業の対応を述べたものである。各クラスにおける感染症の拡大に応じて,対面授業と遠隔授業が交互に発生する困難な授業運営の中で,教育内容の全体的な整合性を保ちつつ,教育単元の臨機応変な再配置を行った内容を紹介し検討を行う。感染症の流行下におけるキャリア教育の継続性を保つ,教育実践的な対応方法のまとめの意義がある。
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従業員規模数に基づいて
金森 敏, 東渕 則之
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
84-88
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/01/31
ジャーナル
フリー
従業員を規模別に分類した場合,内定数を規定する要因が異なっていた。具体的には,従業員の規模として①300人未満の中小企業の場合は,個別企業への参加数であるプレエントリー数が多ければ多いほど,内定数にプラスの影響を与えていた。②300人以上1000人未満である中堅企業の場合,成績はD,性別は男性,インターンシップの経験有り,選考参加数が多ければ多いほど,内定数にプラスの影響を与えており,中堅企業の場合,成績優秀な学生よりも,成績の良くない学生の方が内定数にプラスの影響を与えていた。③1000人以上である大手企業の場合,インターンシップの経験が有り,個別企業への参加数が多ければ多いほど,内定数にプラスの影響を与えていた。
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森田 佐知子, 松島 朝秀, 野角 孝一, 吉岡 一洋
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
89-93
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
本研究は,大学生が業界や企業の組織文化等を学ぶ手段として「企業博物館」に着目し,文献レビューから,大学のキャリア教育への活用可能性とその課題を考察している。調査の結果,キャリア教育への活用可能性として,①企業博物館に展示された史資料から学生が当該産業や企業への理解を深めることができる,②製品やブランドに関する展示から学生がその産業や企業が持つブランドの妥当性と価値を理解することができる,③博物館スタッフやアテンダントを通じて学生が企業との双方向コミュニケーションの機会を得ることができる,という3点が示唆された。本稿の最後では,企業博物館をキャリア教育に活用する際の課題についても考察している。
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ナッジとしてのカフェテリアプランの場合
猪瀬 武則
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
94-99
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
生徒の経済的エージェンシーを促す授業構成および実践を提示した。経済的エージェンシーは,能力的側面と保障すべき「自由」の側面がある。自由を保障する授業構成は,「ナッジ」をふまえた批判的選択による「生徒のエージェンシー」が発揮されることが試みられている。
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山根 栄次
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
100-104
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
OECDが指摘しているこれからの重要な学校教育目標の一つである経済的エージェンシーを生徒に育成する方法として起業家教育があることを指摘し,また,経済的エージェンシーの体現者の例として渋沢栄一が相応しいことを述べた。また,中学校社会科歴史的分野の教科書における渋沢栄一の取り上げ方を検討し,中学校社会科歴史的分野の授業において生徒に経済的エージェンシーを育成するために,渋沢栄一の経済に関するどのような事績をどのように扱ったらよいかについて述べた。
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塙 枝里子
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
105-109
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
本研究は行動経済学の見方・考え方を活用したジェンダー教材を開発し,授業実践を行い,生徒の変容を捉えるものである。これまでのジェンダー教材は正しい知識・技能を習得すればジェンダー平等が解決に向かうことを前提としており,無意識的なバイアスがあるために格差が存在することには踏み込まれていなかった。筆者は行動経済学の見方・考え方を授業に取り入れることで生徒が社会的事象をより深く捉えられるという仮説のもと,教材の開発・実践及び検証を行なった。
研究の結果,教材の一定の有用性を確認できたが,深化させる余地が多分にあることが明らかになった。より精緻な授業の効果測定とジェンダー教材の充実を今後の課題としたい。
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買い物弱者の現状と解決策に着目して
奥田 修一郎
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
110-115
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
本稿では,買い物弱者問題の現状を掴み解決策を考える授業案を提示する。買い物弱者というと後期高齢者を対象としているケースがあるが,フードデザート問題の観点からすると被害者は,低所得者層や交通弱者,家事・育児に追われる人々(シングルマザー),身体障害者,外国人労働者など多岐に渡る。まずは,いくつかの買い物弱者の概念を見ていく。次のその問題の本質,さまざまな解決策のメリットとデメリット,求められている行政・事業者・地域住民のパートナーシップ,誰が弱者なのか等を整理していく。それをもとに授業を構想する。
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竹達 健顕
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
116-119
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
本校は教科教育と総合的な探究の時間の中でSDGs学習を進めており,その3年間の取組みについて報告する。1年次の地理Aではフェアトレードについて実際に商品を購入しその必要性について考察した。2年次の総合的な探究の時間ではUNIQLOとUNHCRと連携し,子供服を集めアフリカの難民に寄付をするプロジェクトに参加した。3年次の現代社会ではESG投資について学び,現代社会の諸課題を解決するために活動している企業への投資の意義について考察した。ESG投資の教材は,本学会における中等教育部会で共有された「高等学校公共・家庭基礎学習指導案(金融経済教育を推進する研究会)」を活用した。
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幼稚園教育要領「環境」領域の分析を通して
田村 徳至
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
120-124
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
本研究は,現行幼稚園教育要領「環境領域」の記述内容,OECDによる幼児教育・保育の国際比較調査結果,関係する先行研究等を分析した結果を基に,幼児教育段階における金融経済・消費者教育の学習プログラムを開発することである。国立教育政策研究所の調査報告によると,日本は「数」に関する内容を実践することが「非常によく当てはまる」と回答した保育者の割合が外国の4~5割程度である。また,国民生活センターの報告では,現在,小中学生の金銭トラブルが続発している状況である。そこで,幼児段階で適切な判断力の基となる経済概念(「希少性」「トレードオフ」等)を理解していることが重要と考え,5歳児向けの学習プログラムを開発した。
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事業や地域との関係も踏まえて
金子 浩一
原稿種別: 論考
2023 年 42 巻 42 号 p.
125-129
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
本稿は,高等学校「公共」の経済分野の内容を中心に,新たに記載されるようになった項目や多くの教科書で掲載されるようになった項目について考察する。「共有地の悲劇」は多くの教科書で新出掲載となったが,数値例とともに説明されるケースとそうでないケースに分かれていた。また,経営学の内容も増えており,「SWOT分析」や「(マーケティングの)4P」について解説する教科書も存在する。その他,「マネタリーベース」「貸借対照表」「損益計算書」などが半数以上の教科書で説明されるようになっていた。これらは,高校生が事業経営に関して分析したり,課題探求型学習で地域の調査を行ったりする際に,従来以上に活用可能な内容となっている。
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2023 年 42 巻 42 号 p.
131-
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
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生徒のメタ認知能力の育成を目指して
長谷川 聡
原稿種別: 論文
2023 年 42 巻 42 号 p.
132-144
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
本研究の目的は,生徒のメタ認知能力を育成するために高等学校公民科にポートフォリオ評価を導入することが有効であることを,生徒の学びの変容から実証的に明らかにすることにある。A高等学校の3年生は,科目「現代社会」の経済単元「SDGsと日本の国際協力」(全7時間)において,ポートフォリオ評価を活用した学習活動を展開した。その結果,一元配置分散分析と潜在変化モデルを活用した量的分析では,ポートフォリオ評価に関与したクラスにおいて生徒のメタ認知能力の高まりを確認することができた。さらに,M-GTAを活用した質的調査では,「予見−遂行−自己内省」という自己調整学習の3段階が表出することを確認することができた。
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土居 拓務
原稿種別: 論文
2023 年 42 巻 42 号 p.
145-158
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
〝The Economy″は統合された多元主義を目指す経済学教材であり,標準理論に加えて様々な学説を紹介している。筆者は学生延べ124名に本教材Unit8による講義を行い,アンケート,レポート,定期試験結果などを基に分析と考察を行った。その結果,Unit8はポジティブ表現の多い文章であること,頻出英単語の一部を学生が苦手とすることが判明し,Unit8を理解するにあたり限界費用の概念が重要である可能性などが示唆された。また,受講生の多くがUnit8の内容を肯定的に評価しており,その学習効果の高さも窺うことができた。
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ナッジとしての4つのスロットを持つ貯金箱の活用可能性
猪瀬 武則, 髙橋 桂子
原稿種別: 論文
2023 年 42 巻 42 号 p.
159-172
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
子どもの金融ウェルビーイングを向上させるために,ナッジを用いた金融ケイパビリティ保障の意義を検討した。幼児から小学校児童の経済認識,とりわけ,お金や貯蓄についての認識調査を概括し,その現状から金融ケイパビリティの必要性を論じた。それに基づき,ケイパビリティを保障するための手段であるナッジとしての4つのスロットを持つ貯金箱の意義を検討し,その効果を検証する調査計画を提示した。
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2023 年 42 巻 42 号 p.
173-
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
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2023 年 42 巻 42 号 p.
174-177
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
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2023 年 42 巻 42 号 p.
178-184
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー
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2023 年 42 巻 42 号 p.
185-
発行日: 2023/11/30
公開日: 2025/04/19
ジャーナル
フリー