Edaphologia
Online ISSN : 2189-8499
Print ISSN : 0389-1445
ISSN-L : 0389-1445
最新号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 鈴木 理希也, 池田 紘士, 杉山 修一, 金田 哲
    2020 年 106 巻 p. 1-10
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/02/28
    ジャーナル フリー
     慣行栽培における化学肥料の施肥や農薬散布は,土壌動物の群集組成に大きく影響を与える.近年の研究により,農薬や化学肥料を用いない自然栽培のリンゴ園では,隣接する慣行栽培のリンゴ園に比べてフトミミズ科が優占することが明らかにされた.慣行栽培と自然栽培では下草の組成が大きく異なっており,それに対応して落葉の組成も大きく異なり,自然栽培では双子葉植物と単子葉植物がともに生えているのに対し,慣行栽培では双子葉植物はわずかしかなく,大半は単子葉植物である.本研究では,落葉の種類がフトミミズ科の種の成長や繁殖に与える影響を調べることで,フトミミズ科が自然栽培で優占する要因を明らかにすることを目的として飼育実験を行った.フトミミズ 科の代表種であるヒトツモンミミズ(Metaphire hilgendorfi (Michaelsen, 1892)) を用いて, 飼育に用いる下草の落葉の種類を「慣行栽培の単子葉」,「自然栽培の単子葉」,「自然栽培の双子葉」,「落葉なし」の4 つのグループに分け,12 週間飼育した.その結果,ミミズの体重は9–12 週目において,「慣行栽培の単子葉」と「自然栽培の双子葉」で,他のグループに比べて有意に大きかった.また,ミミズの卵包のふ化率は「慣行栽培の単子葉」が自然栽培の2 つのグループに比べて低かった.生存個体数や卵包数では落葉の種類による違いはなかった.これらの実験結果から,「自然栽培の双子葉」の落葉がフトミミズ科にとって適していると考えられる.したがって,フトミミズ科が自然栽培のリンゴ園にのみ生息しているのは双子葉の落葉を利用できるためであることが一要因だと考えられる.
  • 中森 泰三, 一澤 圭, Hoang Nguyen-Duc Pham, 寺嶋 芳江
    2020 年 106 巻 p. 11-18
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/02/28
    ジャーナル フリー
    秋田県において菌類の子実体から得られたCeratophysella mediolobata Nakamori, sp. nov. を記載した.また,沖縄県から本邦初記録となるCeratophysella liguladorsi (Lee, 1974) が菌類の子実体から得られた. これらの2 種およびCeratophysella tergilobata (Cassagnau, 1954) は腹部第5 節に突起をもつ点で類似するが,C. tergilobata は他の2 種と上顎外片に1 本の副片毛をもつ点で区別でき(他の2 種は2 本),C. mediolobata sp. nov. はC. liguladorsi と腹部第4 節背面の後列の第3 毛を欠く点で区別できる(C. liguladorsi は第3 毛をもつ).DNAバーコードによる同定を可能にするために,C. mediolobata sp. nov. およびC. liguladorsi のミトコンドリアのチトクロームC オキシダーゼサブユニットI 遺伝子および16S リボソームRNA 遺伝子の一部分の塩基配列を決定した.
  • 丹羽  慈, 佐伯 いく代
    2020 年 106 巻 p. 19-23
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/02/28
    ジャーナル フリー
    アオオサムシは主に本州東部に分布する日本固有のオサムシである.北海道ではこれまで函館市および美唄市からしか記録されていなかったが,新たに苫小牧市での生息を確認した.苫小牧市の都市部の孤立林2 地点で本種が捕獲されたが,郊外の連続林では全く捕獲されなかった.捕獲された雄2 個体についてミトコンドリアDNA のNADH 脱水素酵素サブユニット5(ND5) 領域の解析を行った結果, 地理的に近い北東北ではなく,南東北の個体と配列が一致した.これらの結果は,苫小牧における分布が本州を起源とする人為分布である可能性を強く示唆している.①苫小牧は本州との物流が盛んであること,②本種は開けた森林や草地を好み都市部の樹林にも生息可能なことが,本種の侵入・定着の可能性を高めていると考えられる.
  • Masahiro Nishi, Takafumi Nakano
    2020 年 106 巻 p. 25-26
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/02/28
    ジャーナル フリー
feedback
Top