男子大学生の食生活と健康に関連する意識を検討するために, 大阪周辺の男子大学生297人 (平均21.5歳) と女子大学生233人 (平均20.5歳) についてアンケート調査を行った。
1) 健康を保つのに適した食生活を“している”と“だいたいしている”と答えた合計は男子49%, 女子61%で,“していない”は男子34%, 女子19%で性差がみられた (
p<0.01)。望ましい1日の摂取食品量を“知っている”と“だいたい知っている”の合計は, 男子37%で女子 (64%) より少なく,“知らない”は男子26%で, 女子 (4%) の6倍以上と多く, 男女間に性差がみられた (
p<0.01)。
2)“食品群別摂取量への認識”と“健康に適した食生活に対する意識”に, 男子では肉類以外の7食品群で関連性がみられ(
p<0.05以下), 女子では穀類・豆類・野菜類・海草類で関連性がみられた (各々
p<0.01以下)。“食品群別摂取量への認識”と“望ましい1日の摂取食品量への知識”に, 女子ではいずれの食品群においても関連性がみられなかったが, 男子ではいも類・豆類・肉類・海草類の4食品群において関連性がみられた (
p<0.05以下)。
3) 毎日排便のある男子大学生は63%, 排便回数が週に3回以下の“便秘傾向”の学生は17%で, 女子 (各々27%, 19%) と比べて排便回数は多く, 性差がみられた (
p<0.001)。“便秘と健康の関連性”について, 男子学生84%, 女子96%が関連性が“ある”と答え, 特に排便が“不規則”と答えた男子学生に“わからない”が多く, 排便への認識が低かった (男女間
p<0.001)。
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