栄養学雑誌
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58 巻, 3 号
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  • 山崎 正利, 上田 浩史
    2000 年 58 巻 3 号 p. 101-108
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
  • 松下 佳代, 足立 己幸
    2000 年 58 巻 3 号 p. 109-124
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    高齢男性が, 健康でQOLの高い食生活を営む力を形成することをねらいとして, 著者らが開発した導入段階に実物大料理カードを用いた栄養教育プログラムの有効性を, 従来から行われている調理実習を中心とした栄養教育プログラムとの比較で検討した。具体的には, 食知識・食態度・食行動の変化からみた学習効果, 並びに食知識や食態度が食行動へ至る構造からみた学習効果を評価し, 以下の結果を得た。
    1) 介入前の食知識・食態度・食行動は, いずれも両群間に有意な差はみられず, 共通して次の傾向がみられた。食知識は, 料理レベル, 食材料レベル, 栄養素レベルでも正解者が少なかった。食行動の意図及び食行動のSEは, 食事を食べる面や食生活を営む力を形成したり伝承する面に比べ, 食事をつくる面で得点が低かった。また, 食卓づくりでは, 食事の準備や後片づけに関する項目 (箸を並べる, ごみの後始末など) に比べ, 食事づくりに直接かかわりのある項目 (献立を立てる, 調理をする) で得点が低かった。更に, 食行動の意図及び食行動のSEに比べ, 食行動の得点は有意に低く, この傾向は食事をつくる面で顕著だった。
    2) 食知識・食態度・食行動の変化は, カード群は調理群に比べ, いずれの項目でも有意に得点が高かった。つまり, 食知識は各レベルの全てで, 食行動の意図, 食行動のSE及び食行動では, 介入前に得点の低かった食事を食べる面の得点が有意に高くなった。また, 継時的変化をみると, 食知識は第1回介入後に急激に上昇し, 介入1か月後もその状態を維持していた。食行動のSEは緩やかに上昇し, その後, 食行動も上昇し始めた。
    3) 介入後の食知識・食態度・食行動のパスダイアグラムを求めた結果, カード群は食行動に至る多様なコースをもつことが明らかになった。すなわち, 料理レベルの知識が食事観, 並びに食行動のSEの各々に影響を及ぼし, 食行動を促す2つのコース, 料理レベルの知識, 食事観, 食行動のSEのそれぞれを経て食行動を促すコース, そして食卓づくりが直接食行動を促すコースの計4コースが確認された。一方, 調理群は, 料理レベルの知識が食行動のSE, 食行動の意図に影響し, 食行動を促す1コースにとどまった。
    以上の結果から, カードプログラムは, 調理プログラムに比べ, 食知識・食態度・食行動の各変化からみた学習効果が高く, かつ食行動につながる多様なコースが認められ, 学習効果を高める可能性が示唆された。
  • 小佐野 満, 西田 純子, 八里 範子, 田口 暢彦, 小田 秀樹, 小川 悦男, 吉田 智次, 難波 和美, 篠田 一三, 田村 吉隆, ...
    2000 年 58 巻 3 号 p. 125-130
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    生活習慣病は, 不適切な食習慣によって生じた肥満が主要な原因となる。本研究では, BMI24.2以上 (過体重) の男性19人 (平均年齢46.7歳) を対象として, 一食代替食品を用い, 1日の摂取エネルギーをBMI22.0より算出させた標準体重1kg当たり30~35kcal (制限群I), または25~29kcal (制限群II) で8週間維持させた。結果は以下のとおりである。
    1) 制限群IIでは, 試験8週後に体重が3.3±1.2kg減少し, BMIは25.5±1.0から24.1±1.1に, 体脂肪量は18.2±2.4kgから16.5±2.8kgに低下した。
    2) 制限群IIにおける血清総コレステロール値及び血清トリグリセリドは, 試験8週後に218±37mg/dlから194±30mg/dlに, 157±111mg/dlから99±43mg/dlに有意な低下が認められ, その値は正常域に達した。
    以上の結果より, 生活習慣病予備軍としての過体重者における摂取エネルギー制限は, 体組成や血清脂質の改善に有効な方法であると考えられた。
  • 松枝 秀二, 松本 義信, 平川 文江, 小野 章史, 守田 哲朗, 佐々木 敏文, 長尾 光城, 長尾 憲樹
    2000 年 58 巻 3 号 p. 131-135
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    今回健康スポーツ教室に参加した中高年者を対象に, 基礎代謝を測定した。対象者は女性14人 (59.0±5.9歳; 平均±標準偏差), 男性16人 (64.8±6.4歳) の計30人であった。対象者の平均身長は, 女性で155.1±4.2cm, 男性で165.0±4.0cm, 平均体重は, 女性で53.9±3.7kg, 男性で62.9±11.5kgであった。皮脂厚法による体脂肪率は, 女性が28.0±7.6%, 男性が19.0±2.0%であった。基礎代謝量は, 女性で1日当たり1,064±92kcal, 体重当たりが19.8±1.8kcal, 体表面積当たり30.0±2.4kcal/m2/hrであった。男性では1日当たり1,336±211kcal, 体重当たり214±1.9kcal, 体表面積当たり33.5±2.8kcal/m2/hrであった。年齢別にみると, 女性の場合は50歳代で従来の報告より有意に低い値を示し, 60歳代では体表面積当たりで有意に低値を示した。男性では, 60歳代の体重当たりのみが従来の報告値より有意に低い値となった。これら基礎代謝値と血液性状との関係をみると, 女性では有意な関係はみられなかったが, 男性16人において体表面積当たりと白血球数, 中性脂肪, 尿素窒素が, また, 体重当たりと赤血球数, 尿酸とで有意な相関がみられ, 加齢によって起こる臓器の機能低下と基礎代謝量との関連が示唆された。
  • 摂食障害の予後
    丸山 智美, 山本 由子, 鈴江 緑衣郎
    2000 年 58 巻 3 号 p. 137-139
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
    外来通院中の摂食障害経験妊婦 (33歳) を対象に, 出産までの40週間, 継続的栄養指導を行い, 成熟正常児出産への効果を検討した。妊娠初期から体重, TP, Alb, T-cho, Ht, MCVによる栄養評価やエネルギー, たんぱく質, 脂質, 糖質, カルシウム, 鉄, ビタミンB1, ビタミンB2, ビタミンC, 食塩, 食物繊維の栄養素摂取量評価を試み, 異常所見がみられた場合には, 輸液療法導入も含む栄養摂取と, 医師による適切なカウンセリングにより摂食障害再発回避の必要がある。摂食障害経験者が妊娠した場合には, 成熟正常体重児出産を目的に, 妊娠初期から出産までの長期的栄養管理が必要であると思われた。
  • 佐藤 祐造, 樋口 満, 陳 吉棣, 李 可基
    2000 年 58 巻 3 号 p. 141-144
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
  • 田中 平三
    2000 年 58 巻 3 号 p. 145-146
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/02/09
    ジャーナル フリー
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