栄養学雑誌
Online ISSN : 1883-7921
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83 巻, 2 号
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研究ノート
  • 芳野 憲司
    原稿種別: 研究ノート
    2025 年83 巻2 号 p. 71-77
    発行日: 2025/04/01
    公開日: 2025/05/10
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究では,食前に鮭の塩焼きを摂取するタイミングおよび摂取量が若年健常者の食後血糖値に及ぼす影響を評価した。

    【方法】20代の若年健常者11名に1晩絶食後の朝に米飯 150 gを摂取して30分後に鮭の塩焼き 120 gを摂取(実験A),鮭の塩焼き 120 gを摂取して30分後に米飯 150 gを摂取(実験B),鮭の塩焼き 120 gを摂取して5分後に米飯 150 gを摂取(実験C),鮭の塩焼き 40 gを摂取して30分後に米飯 150 gを摂取(実験D)の4通りの摂取方法で全員にそれぞれ異なる日に摂取してもらった。米飯摂取前,摂取後15分,30分,60分,90分,120分に血糖値を測定し,血糖上昇曲線下面積(IAUC)を算出した。

    【結果】 米飯摂取後30分の血糖値は実験Aに比べ実験Bで有意に低値となり,米飯摂取後60分の血糖値は実験Bと実験Cで有意に低値となった(p<0.05)。IAUCは実験Aに比べ実験Bと実験Cで有意に低値となったが(p<0.05),実験Dでは有意ではなかった。

    【結論】食前の鮭の塩焼きの摂取タイミングを30分前から5分前に短縮しても食後血糖値の上昇が抑制された。また,食後血糖値の上昇抑制効果を得るためにはある一定量以上のたんぱく質の摂取が必要となることがわかった。

資料
  • 佐藤 愛香, 柴田 愛
    原稿種別: 資料
    2025 年83 巻2 号 p. 78-86
    発行日: 2025/04/01
    公開日: 2025/05/10
    ジャーナル フリー

    【目的】勤労者の健康増進の視点から社員食堂の更なる活用が求められるが,大規模な社員食堂利用の実態調査研究は少ない。本研究は,我が国の勤労者を対象に社員食堂の設置・利用の割合と地域・業種の分布,社員食堂の利用に関連する社会人口統計学的要因と利用理由について明らかにすることを目的とした。

    【方法】社会調査会社の登録モニターで2020年9月にインターネット横断調査に回答した1,137名を対象とした。社員食堂設置の有無による地域や業種などの分布の差異はカイ二乗検定および調整済残差分析,社員食堂利用の有無と社会人口統計学的変数との関連および社員食堂の利用頻度と利用理由の関連は,強制投入法によるロジスティック回帰分析にて検討した。

    【結果】社員食堂があると回答した者は全体の27%であり,居住地域は中部,勤務先業種は製造業および公務にて有意に高かった。社員食堂の利用は男性,20歳代,大学以上の教育歴を有する者で有意に高く,利用頻度は非利用者と毎日利用者がそれぞれ約40%を占めていた。また,高利用頻度者は,低利用頻度者と比較して「身近な従業員の多くが利用する」と回答した確率が有意に高かった。

    【結論】社員食堂を全く利用してない者と毎日利用している者の二極化がみられた。また,男性や20歳代,高学歴者の利用が多いこと,身近な人が多く利用することなど,勤労者の健康増進に向けた社員食堂の効果的な活用方策の検討に有益な情報が示された。

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