E-journal GEO
Online ISSN : 1880-8107
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2 巻 , 1 号
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調査報告
  • 岩田 修二
    2 巻 (2007) 1 号 p. 1-24
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    氷河湖決壊洪水(GLOF)による災害はブータンでも発生している.1998年と2002年に筆者を含むグループが氷河湖危険度調査を北西―北部ブータンで行った.その結果や過去の衛星画像の解析によると,ブータンのGLOFに関して最も危険とされるのはモレーンダム湖である.さまざまな氷河湖は,散らばった小氷河表面湖群 → 合体して巨大化した氷河表面湖 → 前面に氷体をもつモレーンダム湖 → モレーンのみのダム湖という発達段階のいずれかに位置づけられる.決壊洪水危険度査定のためには,定量的査定が試みられなければならない.危険な氷河として,ルナナ東部のトルトミ氷河湖,モンデチュウ西支流源頭部氷河湖群,クリチュウ上流のチベット側氷河湖が挙げられる.モニタリングのための衛星情報の提供,現地調査の援助,クリチュウ上流チベット側での調査・研究を進めるための中国側との交流が,さしあたって,実施されるべき日本からの貢献になろう.
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提言
  • 大西 宏治
    2 巻 (2007) 1 号 p. 25-33
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    近年,児童が被害者となる凶悪な犯罪が増加しつつある.子どもたちにこれらの犯罪が降りかかる危険性を減らすために,全国各地で「地域安全マップ」づくりが盛んになっている.様々な地域安全マップが全国各地で作成されている.地域安全マップのねらいは,犯罪が発生しやすい景観の特徴や犯罪の発生する空間的要因を子どもに理解してもらうことにあり,そのためにフィールド調査を行い地図の作成をする.そこで,地理学がこれまで培ってきた地理学の研究成果を応用したり,Web-GISを活用した地域情報の共有をサポートするなどを行って「地域安全マップ」づくりをサポートしていくことで,これまで以上に有益な「地域安全マップ」が作成されることになるであろう.
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解説記事
  • 小長谷 有紀
    2 巻 (2007) 1 号 p. 34-42
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    モンゴル牧畜システムは移動性が高いという特徴に加えて,多くのオスを維持し,多種の家畜を多角的に利用するという特徴を有しており,自然環境のみならず,社会環境にも適応的であった.それは単なる生存経済ではなく,軍事産業であり情報産業でもあった.20世紀になると社会主義的近代化のもとで脱軍事化すなわち畜産業化が進行した.市場経済へ移行してからは,牧畜に従事する人々すなわち遊牧民の間で地域格差と世帯格差が拡大している.今日,遊牧民たちは必ずしも自然環境だけではなく,むしろ社会環境に対して積極的に適応して移動している.
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  • 荒木 一視, 高橋 誠, 後藤 拓也, 池田 真志, 岩間 信之, 伊賀 聖屋, 立見 淳哉, 池口 明子
    2 巻 (2007) 1 号 p. 43-59
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    近年「食」に関する関心が高まっている.農場で,また市場で,あるいはレストランや家庭において新たなタイプの「食」が出現する一方,グローバル化するフードシステムのなかでいかにして安全性を保つかが重要な政策課題ともなっている.こうした複雑な状況は,どのように理解できるだろうか.とりわけ欧米諸国のこうした問題に取り組んでいる食料の地理学が,おそらく有益な示唆を与えるものと思われる.食料の地理学はさまざまな分野間の議論の舞台となっており,そこに参加するためには,また食料生産から消費にかかわる日本の状況を理解するためにも,そこで鍵となっている概念や方法論を共有することが重要であると考える.本稿では,こうした食料の地理学にかかわる近年のいくつかの動向について,具体的に,フードレジーム,グローバル商品連鎖,フードデザート,フードネットワーク,アクターネットワーク理論,コンヴァンシオン経済学などのキーワードでとらえられる一連の研究を紹介し,それぞれの理論的特徴と,日本の文脈への援用可能性について検討する.その際,それらの研究が展開されてきた学術的な背景のみならず,欧米と日本との社会的な文脈の差異にも注目した.結局のところ,さらなる国際的・学術的な議論とともに,国際比較を念頭においた実証研究がさらに必要である.
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地理教育総説記事
  • 村山 朝子
    2 巻 (2007) 1 号 p. 60-69
    公開日: 2010/06/02
    ジャーナル フリー
    社会科の一分野として行われてきた中学校の地理教育を教科の枠組みの中でみた場合,とくに歴史的分野との関係,そして世界の扱いが問題になろう.この点を踏まえ,本稿では,地理的分野と歴史的分野との関連,両分野における世界の扱いが,学習指導要領においてどのように変化してきたのかを分析し,今後の地理教育のあり方について検討した.歴史的分野は,一貫して地理的条件との関連を重視し,その傾向が強まっているのに対して,地理的分野は,現代の地理的事象に対象を限り,歴史的要素を排除する方向にある.また,歴史的分野は終始日本史中心であったのに対して,地理的分野はこれまで世界と日本とをほぼ同等に扱ってきたのが,国土認識偏重に転じた.しかし,「日本理解の背景」という世界の位置づけは改善すべきであり,地域の歴史的背景を吹く待て世界地誌を充実させるべきである.世界については,分野の枠を超えた地歴融合的な扱いも有効であると考えられる.
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