E-journal GEO
Online ISSN : 1880-8107
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8 巻 , 1 号
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
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特集解説記事
  • 岡本 耕平
    8 巻 (2013) 1 号 p. 1-2
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
  • 松本 博之, 森本 泉
    原稿種別: 解説記事
    8 巻 (2013) 1 号 p. 3-14
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    今日われわれのフィールドワークという営みには調査による地域貢献の課題がつきまとっている.フィールドが海外になると,地域貢献は容易に達成できるものではない.われわれ地理学者が地域的差異の究明を研究目的に掲げているように,海外でのフィールドワークの成果を還元しようとすれば,地域社会の特性に応じて社会文化的な差異を越えなければならないからである.そこには,科学者の形づくる知の性質,還元を計る空間的な内実とスケール,還元を意識する研究者の立ち位置など,克服しなければならない数多の問題点がある.本稿は,それらの問題点の基本的な側面に検討をくわえ,望ましい知の還元への方途を模索する試みである.
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  • 熊谷 圭知
    原稿種別: 解説記事
    8 巻 (2013) 1 号 p. 15-33
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    わたしはフィールドワークを「研究対象の存在する場所に身を置いて,一次資料を集める調査方法」と定義している.フィールドワークは調査研究者と調査対象/フィールドとの間の相互作用であり,フィールドワーカーがそのかかわりを引き受けることを意味する.わたしは,1980年以来,パプアニューギニアの首都ポートモレスビーの移住者集落と,高地周縁部(セピック川南部支流域)の村でフィールドワークを続けてきた.そして,90年代半ばごろから,フィールドワーカーがフィールドに何を還せるのかを考えるようになった.ポートモレスビーでは,セトルメントやインフォーマル・セクターの排除の動きの中で,JICA専門家として,都市貧困対策の公論形成にかかわった.クラインビット村では,自らのフィールドワークの成果をピジン語で村人に提示するとともに,「場所の知」の協働構築の可能性を模索している.それらは試行錯誤の繰り返しではあるが,かかわりの過程としてフィールドワークをとらえることは,人文地理学の常識とされる調査する者と調査されるものの二項対立を越える必要な一歩となる.
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  • 野中 健一
    原稿種別: 解説記事
    8 巻 (2013) 1 号 p. 34-47
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    本研究は,長期・多人数の滞在型現地調査に対する地理学的な学術成果を,いかにして村・村民に還元するのか,ラオスでの村落調査で実践した写真集制作と展示施設の制作事例について報告する.そして,それらの提示する村の暮らしを研究者や外来者との対話のプラットフォームとして活用することにより,住民の知識の価値を共感でもって見出し,村人自身の再認識に役立てることに地理学知を活用することを提案する.
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  • 池口 明子, 岡本 耕平
    原稿種別: 解説記事
    8 巻 (2013) 1 号 p. 48-58
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    本稿は,海外フィールドワークによる地理的知の還元の1つのモデルとして,大学地理学教育への還元を提案し,その課題をラオスにおける実践例に基づき検討した.市場経済化にともなう土地利用計画の変化や観光化を受けて,ラオス国立大学ではGIS(地理情報システム)や地誌教育のニーズが高まっている.GIS教育への還元において筆者らは,単にコンピューターの操作や地図情報の提供ではなく,地図を作成するプロセスを重視し,ラオス農村で自ら用いたGPSによるデータ作成法を教員らと実践した.地誌教育においてはフィールドワークの成果に合わせて日本の農山漁村の問題も提示するなどの工夫により,調査する側とされる側の双方の研究教育機関による地理的知の創造を目指す必要がある.
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  • 田和 正孝
    原稿種別: 解説記事
    8 巻 (2013) 1 号 p. 59-65
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    沿岸部に岩塊を馬蹄形や半円形に積んで構築された大型の定置漁具がある.これは一般に石干見(イシヒビ)と呼ばれる.石積みの高さは,満潮時には海面下に没し,干潮時には干あがるように工夫されている.上げ潮流とともに接岸した魚群の一部は,退潮時,沖へ逃げ遅れて石積み内に封じこめられ,それらが漁獲される.小論は,筆者が近年調査対象としている九州・沖縄の石干見を事例に,各地で進む復元および保存と活用をめぐる動きの中で,地域が地理学者に対してどのような知識を求めたのか,このような活動に関わるにあたって地理学者はいかなる立場に定位できるのかについて,若干の考察をおこなうものである.
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解説記事
  • 埴淵 知哉
    原稿種別: 解説記事
    8 巻 (2013) 1 号 p. 66-77
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    健康上の危険因子を探る伝統的な研究において,健康や病気は個人の問題としてとらえられてきた.しかし,個人を取り巻く環境,特に近隣の物的・社会的環境が,人々の健康にさまざまな影響を与えることも明らかにされつつある.本稿では,この近隣と健康をめぐる近年の研究動向を整理し,現状と課題について解説することを目的とする.特に,食と身体活動に焦点を当てて近隣の健康影響に関する研究を概観するとともに,近隣環境の測定に関する諸問題について議論する.その上で,近隣環境の多様性を考慮して,日本を対象とした実証研究の展開が必要であることを指摘する.
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調査報告
  • 成瀬 厚
    原稿種別: 調査報告
    8 巻 (2013) 1 号 p. 78-95
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    日本国内の航空旅客数は減少傾向にあり,国や地方自治体が管理する多くの空港は赤字経営が続いている.さまざまな空港利用促進事業が行われるなかで,近年は空港に愛称や通称をつける動きがある.本稿はこの動向を中心に地方空港の運営状態を地理学的に考察することを目的とする.本稿では,地理学における場所論と地名研究,場所のプロモーション研究を参照することで,空港を一つの場所としてとらえている.国内の政治的階層,地理的スケールにおいて中間の位置を占める地方自治体は,下位の地域住民から意見を集約し,決定した名称を上位の国家から公認を取得する形で公式化する.空港名の愛称化の目的は日本全体に対する地方空港の認知度や親しみやすさの向上であり,それに付随して空港で開催されるイベントの目的は地域住民に対するイメージの向上であると同時に空港施設の多目的利用化であるといえる.
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  • 林 紀代美
    原稿種別: 調査報告
    8 巻 (2013) 1 号 p. 96-118
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    本研究は,沖縄県を対象として,当該地域の漁業活動で対象とされていない魚種の流通・消費を取り上げて,地域の食卓への普及過程とその背景,販売・消費活動の展開や地域的特徴を明らかにすることを目的とする.遠洋漁業用餌のサンマの一部が1950年代末から食用に転用され,1960年代には琉球の業者が食用商材を本土から集荷を開始していた.日本への復帰を契機に,本土の業者も流通に参入し,本格的にサンマ商材が扱われるようになった.今日では生・生鮮品の販売も普及している.沖縄の食習慣や社会・経済的条件の影響を受けて,本土とは異なるサンマの販売形態や調理・消費動向が確認された.
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  • 高野 岳彦
    原稿種別: 調査報告
    8 巻 (2013) 1 号 p. 119-140
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    本論では2008年漁業センサスの漁業地区別統計を主に使用して,東北地方太平洋岸の漁業の地域特性を分析した.同地域の漁業は2011年の大津波によって壊滅的被害を受け,現在復興が進められている.その復興プロセスは震災前の各地域の漁業生産のあり様とどう関連するのかについては地理学研究の主題となると考える.本分析はそのための基礎資料として企図された.分析においては,初めに漁業の種類,経営形態,経営規模,販売額,兼業状況,労働力状況等に関する諸指標を分布図化してその地域性を確認した.次いで,それらの23変数×77漁業地区のデータ行列に対して主成分分析を適用し,4つの解釈可能な主成分を抽出した.さらにその成分得点から77 地区を類型分類し,都市漁港,自立養殖漁村,小規模・兼業養殖漁村,共同経営・定置網漁村の主要4類型を見出した.最後に,それらの地域特性は今後の復興プロセスのあり方とどう関連するのかについて考察を行った.
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  • 南雲 直子, 久保 純子
    原稿種別: 調査報告
    8 巻 (2013) 1 号 p. 141-152
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    2011年8月~10月に大規模洪水が発生したカンボジアのメコン川下流平野を対象とし,首都プノンペンを中心とした地域で洪水と微地形に関する調査を行った.衛星画像を用いて浸水範囲を把握し,水文データ等を入手するとともに,2012年3月の現地調査では洪水痕跡より浸水深を測定した.その結果,微地形と浸水範囲・浸水深の対応が良好に見られた.洪水はメコン川の氾濫原を利用して流下するとともに,トンレサップ川沿いでは深く湛水し,通常の雨季には浸水することのない高位沖積面にまで洪水が達した.これは近年最大規模といわれた2000年洪水に匹敵する規模であった.また,浸水域に比較すると相対的な被害は大きくなかった.カンボジアのメコン川はほとんど築堤が行われておらず,伝統的な地域に住む人々は毎年の洪水を経験しながらも,その環境に適応し,洪水リスクを最小限にするような土地利用や生活様式を続けている.
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地理教育解説記事
  • 岩田 修二
    原稿種別: 地理教育総説記事
    8 巻 (2013) 1 号 p. 153-164
    公開日: 2013/09/13
    ジャーナル フリー
    高等学校地理教科書の世界の大地形の記述に使われている用語や説明の一部は不適当である.造山帯・安定陸塊の概念は地質構造を説明するものである.したがって,世界の山岳地域の大地形の説明として新期造山帯・古期造山帯を用いるのは止める.それに替えて地形の説明は平面形・高さ・傾斜などの地形の指標でおこなう.プレート論と整合するように変動帯を正しく説明する.造山帯・安定陸塊(楯状地・卓状地)の概念は鉱物資源の説明のためには有効である.ただし,地質学の概念であることをきちんと説明すべきである.このように教科書を改訂するためには,まず大学教員が努力しなければならない.高校教科書の「世界の大地形」の改訂案が付属資料として添付してある.
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2013年春季学術大会シンポジウム記事
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