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山岸 圭太郎, 石橋 拓真, 澁谷 幸司, 大橋 英征
セッションID: 7A-01
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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リジッド配線板とフレキシブル基板の接続で、コネクタを使用せず、パッドどうしを直接接触あるいはハンダ付けする場合の、双方のパッドおよび配線のレイアウトを検討した。結果、帯域60GHz以上のレイアウトが得られた。また、接続時の位置ずれの影響についても、併せて検討した。本発表は、前年度講演大会で発表した「基板待機版の直接接続構造における信号伝送特性の基礎検討」を元に、さらに詳細検討を加えたものである。
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岩井 俊樹, 木村 吉志, 池元 義彦, 佐藤 厚志, 石塚 剛
セッションID: 7A-02
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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パッケージの品質で精度の良い電気特性データを半導体ベンダーは提供する必要があり、近年の高速化に対応するためには2.5次元、3次元の電磁界解析が重要となっている。電磁界解析は速度と精度のトレードオフになるため、パッケージの種類や動作周波数により最適なものを使わなければいけない。本発表ではワイヤーボンドBGAを実測と4種類のシミュレーターを比較することでシミュレーション精度と適用範囲の検討をした。
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王 賢正, 三輪 等, 長谷川 清久, 大脇 敦
セッションID: 7A-03
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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高速なメモリ・インタフェースにおいて、信号間のスキュータイミングのバラつきが顕著になり、セットアップ/ホールド時間を確保することが困難となってきた。周波数が低い時代はパッケージ内配線が軽視されていたが、高速伝送信号においてはその影響が無視できなくなっている。今回、DDR3メモリ・インタフェースの解析においてパッケージ内部配線の与える影響をシミュレーション検証したので報告する。
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安永 守利
セッションID: 7A-04
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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プリント基板上の配線では,これまで局所的にインピーダンスを整合する手法でディジタル信号のシグナルイテグリティ(SI)を保証してきた.一方,GHz級の高速ディジタル信号では,波長が短くなるため局所的なインピーダンス整合が困難となる.この問題を解決するために,インピーダンス不整合を利用する.具体的には,配線を異なった特性インピーダンスを持つ複数のセグメントに分割する.そして,セグメント境界で発生した複数の反射波を歪んだ波形に重ね合わせることで波形を整形しSIを向上する.本手法を,メモリバス配線系等に適用し,試作による評価を行った.その結果,波形歪みを大幅に低減することが可能となった.
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須和田 誠
セッションID: 7A-05
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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10GBASE-KRのように、近年、情報、通信機器におけるLong Reach伝送の高速化が非常に著しい。そこで、さらに高速となる次世代超高速送のLong Reach伝送検討について述べる。
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前田 真一
セッションID: 7A-06
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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10GHzを超えるような超高速信号の基板配線設計では、配線の特性インピーダンスを正確にマッチングさせる必要がある。コネクタのパッドやビアなどは基板上の配線部と形状が異なり3次元フィールドソルバーなどシミュレーションツールを使って設計する必要がある。しかし基板材料の特性値の誤差や製造誤差により、シミュレーション結果と実測の間には誤差が生じる。本稿では特性測定用の基板を予めめ作成し、実測によって得られた実際の基板特性値を使って超高速基板の配線設計を行う手法を提案する。
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北村 和大, 岡本 圭史郎, 今泉 延弘, 八木 友久, 伊達 仁昭, 山岸 康男
セッションID: 7B-01
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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環境負荷低減、低耐熱部品の保護等の観点から、低温実装技術への要求が強い。このための接合材料としては、SnAgCuに比べ、約80℃低融点であるSnBiが考えられるが、これは硬く、脆いという弱点がある。そこで、我々は、この弱点を補うために、実装後、接合部周辺にエポキシ樹脂が存在してSnBiの脆さをカバーするような材料組成について検討を行った。その結果、従来より約80℃低温となるリフロー条件で、チップ部品、BGAの実装が可能となり、接合部周辺にエポキシ樹脂が存在するような材料組成を見出した。さらに、樹脂の補強効果についても確認した。
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横田 智也, 黒川 一哉, 田中 順一
セッションID: 7B-02
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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貴金属の高騰により、はんだも低Ag化の材料開発が行われている。Agに代わる金属としてBiに着目し低コストSn-Cu-Bi合金を作製し実験を行った。この系の難点は、残留液相部にBi-rich相が形成し脆くなることや、接合界面でクラック伝播が進行し界面破壊を伴うことである。本研究では、これらを改善するために、Ni添加量の変化及び、冷却速度を変化させて接合実験を行った。その結果、冷却速度によってクラック伝播長さが変化すると共に、Ni添加量が0.05%以上でクラック長さが激減した。この結果、反応層の核成長による結晶粒微細化と相変態による準安定相の形成が起因していると予想された。
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寺坂 英矩, 藤野 真久, 須賀 唯知, 曽我 育夫, 近藤 大雄, 石月 義克, 岩井 大介
セッションID: 7B-03
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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低抵抗,高電流許容密度,高熱容量といった優れた特性をもつカーボンナノチューブ(CNT)は非常に多くの注目を集めている.そのCNTをプリント基板におけるビア配線のバンプに用いる事を展望に実験を行った.製造するプロセスとしては,垂直配向CNTをチップに常温接合することによって転写を行う.しかしその際,転写時の荷重によってバンプが圧縮され元の長さより短くなる問題が起こる.本研究では,ミクロな視点において,圧縮によるCNT同士の接触が抵抗に及ぼす有効性やCNT同士の接触と永久変形の関係性を理論的に解明する事が出来た.
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藤野 真久, 寺坂 英矩, 須賀 唯知, 曽我 育夫, 近藤 大雄, 石月 義克, 岩井 大介
セッションID: 7B-04
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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前回、前々回とAr-FAB照射によってCNTとAu薄膜の接続抵抗を低減させることに成功したが、Auプラズマスパッタ膜をCNT上に形成することによって、Au薄膜との接続抵抗の更なる低減下が実現した。
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高橋 昭雄
セッションID: 7B-05
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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パワーデバイスは炭酸ガス削減技術のキーデバイスとなっている。パワーデバイス市場の50%以上を占めるカーエレクトロニクスに焦点を絞りその技術動向について述べる。更に、将来のパワーデバイスモジュールに求められる高分子実装材料を予測すると共に、その開発状況を説明する。
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高岩 玲生, 大山 俊幸, 高橋 昭雄
セッションID: 7B-06
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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ジフェニルメタン型ビスマレイミドをノボラック型フェノール樹脂で硬化させた樹脂の物性を調査した。220℃/6hの加熱で得られた硬化物は高耐熱性を示し、マレイミドとフェノール間での反応が示唆された。本研究では当量比を振った硬化物を作製し高温での耐熱性の観点から最適当量比を調査するとともに、硬化条件が機械特性に与える影響の調査も行なった。また、より低温(200℃)での硬化を目指した過酸化物添加系の検討も行なった。
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尾崎 紀之, 細野 智史, 一木 正聡, 須賀 唯知, 伊藤 寿浩
セッションID: 7C-01
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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部品内蔵基板型の薄膜キャパシタを作成するには、一度Si/SiO2基板上で成膜したキャパシタを他の基板に移すという転写技術が必要不可欠である。そのためには、Si/SiO2基板上から剥離可能な電極の上に誘電体を成膜しなければならない。しかし、BTOなどの鉛フリー誘電体はPZTと比べて、成膜時に発生する応力が大きくなるため、剥離性電極上では電極破壊が起きてしまう。この問題を、周辺部を非剥離性電極、中央部を剥離性電極とした、二重積層構造を用いることで解決した。この構造により、成膜時の電極破壊を防ぎつつ、中央部は後に剥離可能な部分として転写させることができる。
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末重 良宝, 飯村 慶太, 一木 正聡, 須賀 唯知, 伊藤 寿浩
セッションID: 7C-02
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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近年、量産の目的からウェハサイズの大口径化が進んでおり、ウェハ上に特性のよい均質な薄膜を形成するのが困難になりつつある。しかし、MEMSデバイスの作製においては、成膜技術の信頼性を向上させることが重要となる。一般的には、スパッタ等の物理的成膜法が信頼性が高いと言われているが、大口径のウェハにおいては均質性が損なわれてしまう。そこで、本研究では、代表的な圧電性薄膜であるPZTをMOD法を用いて成膜し、プロセスパラメータの最適化を行った。さらに、ウェハレベルの成膜へ応用した。
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小峰 えりか, 富岡 史明, 一木 正聡, 須賀 唯知, 伊藤 寿浩
セッションID: 7C-03
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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モバイル機器などの小型化に伴い、受動素子をプリント基板に埋め込んだ内蔵基板が検討されている。しかしながら、基板には耐熱温度が400℃前後の樹脂基板が使用されており、高温度を必要とする誘電体薄膜を直接基板に作製することは難しい。この問題を解決するため、誘電体薄膜を、外部の基板で作製してから目的の基板に剥離・転写して実装するというプロセスが考えられている。本研究では、このプロセスで重要となる誘電体薄膜の剥離特性の評価を行った。誘電体であるPZT薄膜はPt/SiO2/Siの基板上にMOD法を用いて作製した。剥離特性の評価はテープ試験により行い、安定かつ剥離可能な基板・成膜条件について検討した。
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山下 崇博, 三宅 晃司, 伊藤 寿浩
セッションID: 7C-04
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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メーター級のシートデバイスを低コスト,低環境負荷で実現する製造プロセスとして,高品位機能膜を被覆した繊維状基材による製織法が提案されているが,製織シートデバイスではシートの曲げ変形時に縦横の基材接点部で間隙が生じる問題があり,基材間をまたいだ電流経路などが形成されている場合はその箇所で電流の遮断が発生する。そこで,本研究では基材間の接触を柔軟に維持できる,シリコーンエラストマーによる立体的な接点構造を基材上に形成する方法を考案した。本構造のない接点ではシートの曲げ変形に伴い抵抗値も指数関数的に増加したが,構造のある接点では曲率半径1cmまでの曲げ変形において抵抗値の増加はなかった。
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鈴木 悠介, 鈴木 研, 三浦 英生
セッションID: 7C-05
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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超微細二次元接触ひずみ分布を超高感度で検出するひずみセンサをカーボンナノチューブを応用して開発した.分子動力学解析手法を応用し,カーボンナノチューブの電気抵抗率が屈曲変形により著しく変化することを,定量的に明らかにした.結晶核制御に基づく多層カーボンナノチューブの形状制御を実現する化学気相蒸着法を確立し,薄膜プロセスであるリフトオフ法を応用して直径40ミクロンの多層カーボンナノチューブからなるバンドルを二次元配列させる構造を実現した.実装信頼性を確保するためカーボンナノチューブのバンドル間はポリイミド薄膜で充填した.作製したひずみセンサのゲージ率の最大値として100を達成した.
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河野 剛士
セッションID: 7C-06
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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本研究は、シリコンワイヤーアレイの3次元集積化技術と、センサ応用に取り組むものである。シリコンワイヤーの集積化には触媒を利用したVapor-liquid-solid結晶成長法を用いる。触媒金属を選択形成することにより、ワイヤーの位置・直径を制御できる。センサエレメントにこのような3次元ワイヤーアレイを用いることで、 1)高いアスペクト比構造によるフィジカルセンサデバイス、2)生体組織内の各種計測を実現する刺入型バイオセンサデバイス、3)また、CMOS一体化によるワイヤーセンサ集積化チップシステム等、従来の技術では形成が困難であった新しいセンサデバイスが実現可能であると考える。
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小林 禧夫, 和田山 修平, 馬 哲旺
セッションID: 8A-01
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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マイクロ波平面回路に用いられる誘電体積層基板の複素比誘電率には一軸異方性があり面方向と厚さ方向で値が異なることが知られている。最近この異方性に加え基板面内に異方性がある面内異方性材料があることがわかった。その代表的な材料として液晶ポリマーフィルムが挙げられる。我々はこの材料に関して複素比誘電率の面内異方性の測定を行ったが、円筒空洞共振器を用いた都合上、完全に面内異方性の分離を行うことは困難であった。本研究では3次元電磁界シミュレータを用いて補正を行うことで複素比誘電率の面内異方性測定の高精度化を行ったので、その結果について報告する。
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小野寺 稔, 砂本 辰也, 和田山 修平, 小林 禧夫
セッションID: 8A-02
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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液晶ポリマーフィルム<ベクスター CT-Z>は高周波用回路基材の中でも誘電率および誘電損失が小さく、強靭性や耐熱性に優れたフレキシブル回路用基材である。従来、インピーダンス制御した高速伝送ケーブルやアンテナを設計するための必要な比誘電率は計測法による差と面内異方性があることが課題であった。本報は薄膜の面内の複素誘電率が高精度に計測できる方法が提唱されたことから、その方法を用い誘電特性の制御方法と面内異方性改善について考察し報告する。
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常光 理志, 小林 禧夫, 馬 哲旺
セッションID: 8A-03
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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誘電体共振器法により、銅張誘電体基板の表面導電率および界面導電率の測定を1~20GHzにわたり行ったので報告する。
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小林 禧夫, 金子 彰吾, 馬 哲旺
セッションID: 8A-04
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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平衡形円板共振器が誘電体基板の垂直方向の複素誘電率の測定に用いられる。最近、1個の共振器で共振周波数が異なるTM0m0モードを用いて広帯域に測定を行う方法が提案され、それに基づき7~110GHzにわたる結果を報告している。本報告では、1~10GHzのUHF帯での測定を可能とするために新たに共振器を製作し、実際に測定を行うことでその有効性を証明する。
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高藤 大介, 渡邉 敏正
セッションID: 8A-05
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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本システムは,回路分割,分割された各部分回路の配置・配線による(上層,下層各々の)1層基板設計機能,残った配線の中間層配線機能,並列処理による高速処理機能,などからなる1枚の多層プリント基板レイアウト設計支援システムである.多層プリント基板設計の制約条件の多さや複雑さから,設計完全自動化よりは設計支援を目指してシステム開発を推進している.特徴は,配置・配線を同時に行うことにより,生成されるプリント基板レイアウトにおけるジャンパー線数,層数および中間層配線数の減少を目指していることである.この実現のために,グラフモデル化や発見的アルゴリズムを組込んでおり,本稿ではこれらも含めて紹介する.
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佐々木 伸一
セッションID: 8A-06
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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プリント配線板に形成したマイクロストリップ並行線路における遠端クロストーク低減技術として,線路間にキャパシタを付加する方法の検討を進めている。キャパシタ付加によってoddモードとevenモードの2つの伝搬モードの速度差を小さく出来,遠端クロストークを低減できる。これまでに,線路を樹脂で覆う方法とチップコンデンサを付加する方法について,効果を確認している。本報告では,メタル層を形成したポリイミドフィルムを貼り付けることによってキャパシタを付加する方法(パッチコンデンサ)を提案し,その有効性について述べる。
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上谷 純, 城田 健一, 八木 貴弘, 中澤 哲夫
セッションID: 8A-07
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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メタマテリアル技術への取り組みの一つとして、EBG構造を応用したノイズ抑制手法の検討を行なっている。これまでに2GHz以下の阻止帯域を持つ小型ビアレスEBG構造を提案してきた。本報告では電子機器への適用を想定した小型ビアレス構造のさらなる小型化や形状自由度の向上についての検討を報告する。
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前野 剛, 飯田 導平
セッションID: 8A-08
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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岡 尚人, 米田 諭, 三須 幸一郎, 斉藤 成一
セッションID: 8A-09
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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2種類のチョークコイルを組み合わせることで同相成分を減衰させ,差動成分を劣化させることなく通過させる高速差動信号伝送用広帯域コモンモードノイズフィルタを試作した.1MHz~1GHzでのコモンモード電圧抑制効果,信号伝送特性,コモンモード/差動モード変換特性の評価結果について述べる.
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豊田 啓孝, 瀬島 孝太, 五百旗頭 健吾, 古賀 隆治, 渡辺 哲史
セッションID: 8A-10
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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電流配分率の異なる伝送線路が接続された際、線路の接続部においてモード変換が生じる。このモード変換により信号伝送系で生じる問題の発生メカニズムを明確にし、さらに、効果的な対策を施しやすくすることを目標とし、モード分解法に基づくモード等価回路を用いた検討を行っている。我々は、モード変換をモード変換励振源で表現することを提案し、これを導入したモード等価回路を構築した。本稿では、プリント回路基板上のマイクロストリップ線路と平衡ケーブルが接続された送受信系を対象として、提案手法によりモード変換に伴い生じる現象を精度よく再現できることを示し、提案した等価回路表現の妥当性を確認した。
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渡邊 陽介, 佐々木 雄一, 宮崎 千春, 岡 尚人, 三須 幸一郎
セッションID: 8A-11
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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高速差動伝送の適用拡大に伴い,平衡ケーブルのノイズ耐性の把握が重要となっている。ノイズ耐性を高めるためには,シールドシース付きの平衡ケーブル(STPケーブル)が用いられることが多いが,シールドシースの被覆の形態や接地系を不完全に取り扱ってしまうと,システム全体のノイズ耐性が劣化する懸念がある。本報告では,シールド平衡ケーブルのシースの被覆形態をパラメータとし,ノイズ耐性を評価した結果を報告する。
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杉山 剛博, 南畝 秀樹, 熊倉 崇
セッションID: 8A-12
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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メタルケーブルによる25Gbit/s伝送を可能とするため,対内スキューの低減が期待できる2芯一括押出構造の検討を行った。電磁界解析により,芯線間の結合率を20%とすることで,対内スキューが60%に低減することを明らかにした。本構造を試作した結果,縦添えシールドによる伝送特性の改善と併せて,減衰量は2.8dB/m(5GHz),対内スキュー6ps/m 以下であることを確認した。
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櫻井 礼彦, 市川 浩司, 岩瀬 功
セッションID: 8A-13
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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現在、基板上における誤動作箇所を特定する手段として、過渡パルスを印加し確認する評価手法が存在するが、この手法ではECUに代表される車載用機器での誤動作、つまりワイヤーハーネスからの伝導系ノイズによる誤動作モードが模擬できていない。また、誤動作周波数で切り分けるために、磁界プローブ等を用いてCWノイズを印加すると、プローブ自身の耐電力の制約で誤動作確認ができないケースが存在する。そこで上記課題を解決するために、ワイヤーハーネスに伝導系ノイズを一定レベル注入した上でCWノイズを印加する評価手法を新規考案し評価した結果、有効性が確認できたので今回報告する。
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藤田 陽也, 佐久間 光治, 飯島 遥, 須藤 俊夫
セッションID: 8A-14
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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近年、ディジタル回路システムではGHz帯域の信号が使用され始めている。高速信号を取り扱う上で、タイミングマージンの減少は深刻な問題になるため、ジッタの解析は非常に重要である。また、ジッタの発生要因や特性を解析・評価することは、システムの問題点の切り分けに大きく貢献することができる。メモリではシングルエンド伝送が使用されており、バッファが同時に高速スイッチングすることにより、電源・グランド層に大きな電位の揺れが発生し信号品質を悪化させる要因となる。 そこで本報告は、FPGAの2つのパッケージ構造(QFP・BGA)による同時スイッチングノイズとジッタの差異を実測・解析の両面で評価する。
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斉藤 耕太, 高辻 寛之, 高倉 健, 飯田 直樹, 川口 正彦
セッションID: 8A-15
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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近年、携帯電話やデジタルカメラの記録メディアとして広く普及しているメモリーカードは大容量化に伴うデータ転送速度の高速化が進んでおり、EMIノイズの問題はより深刻になると予想される。そこで本研究では、高速メモリーカード回路のEMIノイズ発生メカニズムや対策方法を調査し、これを搭載した機器を用いて放射ノイズや自家中毒(無線通信回路への回り込み)に対する対策効果の確認を行った。
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鈴木 雄将, 明星 慶洋, 岡 尚人, 大橋 英征, 斉藤 成一
セッションID: 8A-16
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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高速差動信号伝送の適用拡大に伴い,信号伝送品質把握のため,伝送路に対するノイズ耐性評価が重要となる.伝送路に対するノイズ耐性評価法として,伝送路と伝送路に対して外来ノイズを印加するノイズ注入口を有する伝送路モデルを構築し,伝送路モデルに対して信号源とノイズ源とを組み合わせて,回路シミュレータでトランジェント解析を行う手法を提案する.本手法を用いて,シールド付き平衡ケーブルを例とした外来ノイズに対する伝送路のノイズ耐性の評価例を示す.
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齋藤 純, 谷 由紀夫, 高橋 丈博, 澁谷 昇
セッションID: 8A-17
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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プリント配線板上のIC等のスイッチングに起因して電源グラウンド間に発生する電源ノイズが、基板の大きさで共振を起こし、放射ノイズがピークとなる現象がある。本研究では、この共振を低減させるために、抵抗付きデカップリングキャパシタを用いた解析を行っている。基板に装着する抵抗付きデカップリングキャパシタの抵抗の値を変化させて、発生する電磁ノイズのシミュレーション結果と実測結果の比較を行い、ノイズ低減効果の評価を行った。
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山長 功, 佐藤 高史
セッションID: 8A-18
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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電源インピーダンスの反共振は、EMIや電源電圧変動を引き起こし、LSIの性能や安定性を悪化させる。近年、電源電圧変動の許容値が低下しており、反共振の抑制は電源設計における重要な課題となっている。そこで、本論文では、低ESRと高ESRコンデンサを組み合わせた効果的な反共振抑制手法を提案する。2種類のコンデンサを組み合わせることで、それぞれを単体で使う場合のデメリットを改善し、高帯域に電源インピーダンスを低減することを実験により示す。
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五百旗頭 健吾, 矢野 佑典, 豊田 啓孝
セッションID: 8A-19
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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IC/LSIの電源供給回路の共振に起因するEMIおよび電源バウンスを低減する技術として、臨界制動抵抗挿入によるEMI低減法を提案する。本発表では、まず抵抗挿入位置をEMI低減、およびPI性能の観点から検討し、デカップリングインダクタと並列な位置に決定した。最適な抵抗値は臨界制動の条件より決定できる。また、提案手法を評価用基板に実装した汎用ロジックICの電源供給回路に適用しEMI低減効果を検証した。その結果、共振によって発生する電源系高周波電流のピークが抑制されることを示した。電源系高周波電流はEMIの原因であることから提案手法はEMI低減に効果がある。
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本木 浩之, 中西 秀行, 田中 顕裕, 和田 研二, 小澤 忠司, 池元 義彦, 木村 吉志
セッションID: 8A-20
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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LSI高性能化にともなう大電流化と低電圧化から、プリント配線板設計でLSIへの電源供給品質の確保が課題になっている。LSI内部電源端子のインプット・インピーダンス(Z11)を下げることにより、電圧変動を抑えることができるが、半導体電源のインピーダンスと電流プロファイル(LSI電源モデル)が必要であり、これをプリント配線板のパターン設計に活用した事例は少ない。本研究では、LSI電源モデルを用い、LSIチップの電源を基点としたZ11と電圧変動についてシミュレーションを行い、その実用性を評価した。また、DDR2コンプライアンス試験やジッタ測定などの実機評価を行ない、チップ・パッケージ・ボード協調設計の必要性を示す。
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友景 肇
セッションID: 8B-01
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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基板内部に電子部品を内蔵した部品内蔵基板は、基板内部で3次元に配置、接続された3次元実装の一形態である。従来の多層プリント基板を製造する場合とは異なり、内蔵する電子部品の3次元座標を規定し、接続情報、搭載する部品形状などを保持するデータフォーマットが必要となる。従来のGERBERデータに替わる、新しいデータフォーマット「FUJIKO」を開発した。このデータフォーマットを用いることによって、基板設計後の製造、検査工程で必要となるデータを高い信頼性で高速に転送することが可能となる。
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飯長 裕
セッションID: 8B-02
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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今後 採用が増えてゆく、部品内蔵基板の現状について説明を行う。期待されている程採用が広まってゆかない点について、課題及び対応策について説明を行う。
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猪川 幸司
セッションID: 8B-03
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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部品内蔵基板の普及がモバイル機器を中心に採用が進む現在、より広範に様々な機器やモジュールへの普及を目指すために何が求められるのか。今後必要となる構造や特性について考察する。
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岡本 誠裕, 糸井 和久, 上田 啓貴, 日高 伸, 奥出 聡, Sivaswamy Senthil, Tessier Theodore G ...
セッションID: 8B-04
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
会議録・要旨集
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実装の高密度化が進むモジュールや半導体パッケージにおいては、実装スペースの確保やパッケージの小型化に有利な部品内蔵基板が注目されている。我々は、ポリイミドベースの多層フレキシブル配線板内部へ、電子部品を内蔵する部品内蔵基板を開発している。本基板の特徴は、各層間や内蔵部品との接続を金属焼結型の導電性ペーストで行う点であり、フィルムの圧着と同時に部品を埋め込み、かつ基板と部品を電気的に接続する。我々は本基板を用いて、内蔵ICのI/OをICサイズ以上にファンアウトする半導体パッケージを作製した。また、本パッケージに信頼性試験を実施し、JEDEC Level1の吸湿リフローテストに耐えることを確認した。
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白鳥 正樹
セッションID: 8B-05
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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近年ものづくりの設計および生産のプロセスにおいて工学シミュレーションが大々的に採用され、これにより開発工期の大幅な短縮とコストの削減がはかられている。この状況はエレクトロニクス実装に関わる各種機器の分野でも例外ではない。工学シミュレーションはうまく使いこなせば極めて有効であるが、使い方を間違えるとそれによって生産される製品の品質が保証されないなどの不具合を生じることがある。シミュレーションが常に現実世界の挙動を正しく表すとは限らないためである。ここではシミュレーションの品質を保証することの重要性とその方策について述べる。
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野田 尚昭, 高石 謙太郎, 張 玉, 蘭 欣, 高瀬 康, 佐野 義一, 小田 和広
セッションID: 8B-06
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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本論文は接着接合板に引張りを負荷した場合における材料組合せと接着層厚さが特異応力の強さに与える影響について有限要素法を用いて考察した.これまでにこのような接合端部での特異応力の強さを議論した研究は見当たらない.接着層厚さが減少すると強度が減少することは,実験結果によりわかっているけれども,その理由ははっきりとは説明されていない.そこで,本研究は接着層厚さが減少すると強度が減少することを特異応力の強さの観点から証明した.
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野田 尚昭, 道中 健吾, 蘭 欣, 張 玉, 高瀬 康, 佐野 義一, 小田 和広
セッションID: 8B-07
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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本研究では,接着接合板が破壊に至る際の特異応力の強さに注目し,接着接合板の実験結果と完全接着モデルが特異応力の強さ一定の条件下で整理できるか否かを検討した.接着接合板の界面端に特異応力が生じることから端部に微小なき裂を有する部分剥離モデルも仮定して,その界面き裂の応力拡大係数が一定条件で整理できる否かを検討した.完全接着モデルが特異応力の強さの平均値で破壊に至ると仮定した場合の接着強度と部分剥離モデルが破壊靭性値の平均値で破壊に至ると仮定した場合の接着強度を実験結果と比較するといずれのモデルでも最大誤差は13%から20%程度であり接着強度を予測できることがわかった.
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山本 圭, 原田 啓行, 殷 暁紅, 三村 研史, 西村 隆
セッションID: 8B-08
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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有機絶縁構造を備えたパワーモジュールは、トランスファーモールド型構造とすることで高い信頼性が得られている。本発表では、従来のケース型構造 と比較してモールド型の利点となる有機絶縁層への吸湿抑制効果とモジュール高信頼性化の検証結果について述べる。
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瀬山 喜彦, 高橋 伸雄, 栗原 丈
セッションID: 8B-09
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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プリント基板上のはんだ接合部は、多くの障害が発生する場所である。無電解Ni-Pめっきおよび電解Niめっき上の鉛フリーはんだ接合部について、透過型電子顕微鏡(TEM)による分析を行った。無電解Ni-Pめっき上のはんだ接合部では、以前よりPの濃縮層が形成されることが知られている。TEM分析の結果、Niがはんだ側に移動した結果、Pの濃縮層は非常にポーラスな構造となっており、障害が発生し易い場所となることが分かった。電解Niめっき上のはんだ接合部では、組成の異なる2種類のNi-Cu-Sn金属間化合物層が形成され、この2つの層間でボイドが発生することが分かった。
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岡本 佳之, 高柳 毅, 釣谷 浩之, 佐山 利彦, 上杉 健太郎, 森 孝男
セッションID: 8B-10
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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SPring-8における放射光を利用したX線CT装置を用い、1005サイズおよび1608サイズのチップ抵抗はんだ接合部の熱疲労き裂発生および進展の様相を非破壊で観察した。得られた3次元でのき裂進展様相から、進展速度をき裂表面積で整理し、チップ抵抗の寸法効果について検討した。
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釣谷 浩之, 佐山 利彦, 岡本 佳之, 高柳 毅, 上杉 健太郎, 星野 真人, 森 孝男
セッションID: 8B-11
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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近年、エレクトロニクス産業界からは、電子基板のはんだ接合部に対する非破壊信頼性評価手法の実現が強く求められている。この要請に応えるために、著者らは、これまでに大型放射光施設SPring-8において放射光X線マイクロCTを用いてはんだ接合部の熱疲労損傷を非破壊で評価する手法を開発してきた。しかし、放射光X線マイクロCTによって撮影可能な試験体の寸法には制約があり、直径1mm程度の試料が限界であった。今回、ラミノグラフィーの手法を放射光X線CT装置に応用することで、平板状の基板内のフリップチップはんだ接合部の内部を完全な非破壊で観察することを可能にした。
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神田 喜彦, 苅谷 義治, 田坂 健
セッションID: 8B-12
発行日: 2012年
公開日: 2014/07/17
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LSIパッケージにおけるはんだ接合部の熱疲労寿命は経験則であるCoffin-Manson則で予測されるが,精度の高い熱疲労寿命予測のためCoffin-Manson則の力学背景の理解が必要である.著者らの最近の研究において,Sn-Ag-CuにおいてCoffin-Manson則の疲労延性指数は繰り返しひずみ硬化指数に支配される.熱機械疲労中ではひずみ誘起による組織粗大化が生じることから,繰り返しひずみ硬化指数におよぼす組織粗大化の影響の理解が重要である.本講演ではひずみ誘起成長モデルによるSn-Ag-Cu合金の組織粗大化解析とその疲労信頼性評価への適用について述べる.
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