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新妻 潤一, 米谷 慎, 横山 浩
セッションID: PA05
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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マイクロパターン双安定ネマティック液晶セルにおいては,配向膜表面ダイレクターを極性ベクトルと見なすことができる。この特性を利用し,スイッチング電場の印加方向とその大きさの関係から,配向膜のアンカリングエネルギーをsin
2よりも高次の項まで評価した。光配向膜においては高次項からの寄与が無視できないことがわかった。
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出島 嘉也, 宮元 展義, 菊池 裕嗣, 奥村 泰志
セッションID: PA06
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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本研究では、層状粘土鉱物フルオロヘクトライトを水中で剥離・分散して得られる「ナノシート液晶」の電場応答性を検討した。ITOセルに垂直に交流電圧(1~15V)を印可して偏光顕微鏡で観察した。低周波数(100Hz)では電圧の増大に伴い複屈折の消失が観察された。一方、高周波数(100kHz) では複屈折は増大した。このことより、低周波数ではナノシート液晶がセルへ水平配向し、高周波数では垂直配向したと考えられる。また、ナノシートのサイズが小さく、濃度が低いほど応答速度が向上することが観察された。
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田辺 綾乃, 齋藤 友香, 栗原 誠, 橋本 信幸, 小澤 祐市, 佐藤 俊一, 日比 輝正, 根本 知己
セッションID: PA07
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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これまで高分子分散液晶のドロップレット観察は主にSEM等で行なわれてきたが、我々は非破壊で高分子分散液晶のドロップレットを観察する方法としてレーザーSHG顕微鏡を用い、測定波長程度の大きさのドロップレットの観察に成功した。液晶と高分子との界面で反転対称性が崩れるため、液晶-高分子界面でSHGが発生したものと考えられる。今後、ベクトルビームを用いて、さらに微小なドロップレットの観察を行ないたい。
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津留 俊英, 久保田 義人, 田所 利康, 川畑 州一
セッションID: PA08
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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4つの光検出器で構成される透過型Four Detectors Polarimeter(T-FDP)は,機械駆動部が無く高速で安定した偏光計測計である.本報告では,T-FDPを基本構成要素とした分光偏光計測計を新たに開発したので,その概要と高精度化を目指した装置の較正法について述べる.
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長屋 智之, 池永 暁弘, 丹生 幹康, 羅 亮皓, 折原 宏, 奈良 重俊
セッションID: PA09
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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MBBAに交流電圧を印加すると電気対流が生じる.電圧を上げるに従って定常的な対流から乱流構造へと逐次変化していく。数百ヘルツ程度の低周波の場合,印加電圧の増加と共に粘度が増加しているが,ある電圧で最大となった後に減少していく。この粘度の増加&減少の現象は,電気対流が起こらない高周波領域では確認されなかった。従って電気対流の存在が,粘度の増加&減少に深く関係すると推察される。
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上原 宏行, 前田 洋治
セッションID: PA10
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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強誘電性液晶の圧力下での相間隔(d-spacing)をX線を用いて測定した。その結果について報告する。この液晶の自発分極は圧力下で特徴的な変化を示すが、その変化に対応する圧力で相間隔に変化が生じた。これらの結果は、圧力下で分子の並び方に変化が起こった結果、自発分極の値に特徴的な変化が生じた可能性を示すものである。
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國崎 泰史, 岩下 靖孝, 木村 康之
セッションID: PA11
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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近年、光学素子や新たな機能性光学材料への応用を目指して、液晶-高分子混合系の基礎的研究が盛んに行われている。液晶中に高分子液滴を分散させた系では、サブミクロンサイズの液滴が、液晶弾性場を介した特徴的な相互作用で規則正しく自己組織化することから、フォトニック材料への応用が期待されている。本発表では、ネマチック液晶-高分子混合系の相分離による、高分子液滴のパターン形成の詳細を報告する。
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荒川 拓也
セッションID: PA12
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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液晶駆動モードの一つに液晶中に蛍光性二色性色素を溶解した、蛍光ゲストホスト(GH)モードがある。本発表では液晶中に吸収波長の異なる二種類の二色性色素(Donor,Acceptorとして)を溶解し、その色素間でエネルギー移動を起こさせた場合の入射光の偏光特性とセルからの蛍光の偏光特性について比較、検討した。
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冨山 貴光, 原 良佑, 古江 広和
セッションID: PA13
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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液晶状態と生体構造には自己組織化の点で密接な関係がある。液晶状態を材料作製に利用する事で、生体で見られるナノ構造を有する高機能材料を省エネルギーで実現する事が期待される。本研究では、光重合性モノマー液晶に注目し、階層・高次構造を有するブルー相の安定的発現及び固化技術の確立、作製した試料の分析・評価を行い、ナノ構造材料への応用を検討する。
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工藤 将太, 山口 翔平, Yusuf Yusril, 河野 真也, 岡部 弘高, 岩田 季志, 甲斐 昌一
セッションID: PA14
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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シアノ基型メソゲン基を含む液晶エラストマー(LCEs)のX線回折を温度変化を加えながら行った。シアノ基型LCEsは、メトキシ型のそれとは異なる熱形状変化や回折パターンを示した。室温では層構造に由来する回折ピークが正円に乗らず、ドメイン状スメクチックC相を持つことが推測される。これらの振舞いを、ダイマー・モノマー転移によって説明を試みた。
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岩下 靖孝, ヘルミングハウス シュテファン, ゼーマン ラルフ, バール クリスチアン, 木村 康之
セッションID: PA15
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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水中において、サーモトロピックスメクチック相の自己保持膜を形成することに初めて成功した。形成した薄膜の温度依存性を顕微鏡観察及びエリプソメトリーにより研究し、薄膜内の相転移及び10分子層以下のスメクチック超薄膜の形成を詳細に観察することができた。また薄膜の安定性、形成キネティクスについても調べ、液晶の表面秩序化との関係を見出した。
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島崎 浩太朗, 山本 伸也, 原田 啓吾, 宮元 展義
セッションID: PA16
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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本研究では、半導体的性質を示す、層状ペロブスカイト化合物の1つであるKCa
2Nb
3O
10から「無機ナノシート液晶」を合成した。現在知られている液晶の大部分は有機物質であるが、無機物質を主体とした液晶材料は化学的熱的安定性等の多くの利点があり、無機有機ナノ複合体合成への応用などに利用可能である。
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岡本 哲弥, 浦山 健治, 瀧川 敏算
セッションID: PA17
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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液晶エラストマーとは液晶の異方性とゴム弾性を併せ持つ複合材料であり、液晶の分子配向と試料のマクロな変形が結びついているのが特徴である。液晶エラストマーに電場を印加したときの変形挙動は、液晶溶媒で膨潤させたゲル状態では観察されているが、乾燥状態では強誘電性液晶エラストマーを除けば測定された例はほとんどない。本研究は、常誘電性の液晶エラストマーのドライ状態での電場変形挙動を調べ、変形のメカニズムについて解明することを目的とした。
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瀬賀 悟史, 大東 裕典, 坂尻 浩一, 沓水 祥一
セッションID: PA18
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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(4-(4’-ブトキシフェニル)ベンジルチオ)パーフルオロアルキルヨージド (4BFnI) は、剛直な性質であるフッ化炭素鎖を含む化合物で、液晶相を発現する。さらに、液晶相を発現する温度領域の等方相近傍で、らせん状組織が形成されることを偏光顕微鏡観察で確かめた。このらせん状組織の発現条件を、放射光を用いて解析することを目指す。
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蒲池 雄一郎, 宮元 展義
セッションID: PA19
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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フッ素四ケイ素雲母ナノシート液晶コロイド中でN-イソプロピルアクリルアミドをラジカル重合することで異方性ゲルを合成した。複合ゲルは屈折率異方性および異方的な熱誘起体積相転移を示した。
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村瀬 昌次, 山本 潤, 高西 陽一
セッションID: PA20
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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バナナ型液晶P8-O-PIMBとネマティック液晶を混合し、ネマティック相からB4相を形成させ、菱格子状の組織が現れる現象を見出した。通常、B4相は基板のラビング配向処理とは無関係に相組織を形成するが、この相は明らかに配向処理と相関した組織を形成する。そのため、これはネマティック液晶配向秩序がB4ナノフィラメント形成に作用した結果現れたものであると考えられる。今回我々は偏光顕微鏡・DLSやXRDを用いて、この現象についての研究を行った。
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福士 由佳子, 高橋 祐香, 鷺坂 将伸, 羽澤 勝治, 柏倉 幾郎, 吉澤 篤
セッションID: PA21
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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液晶の生物活性を調べるために、私たちは棒状液晶性化合物の白血病細胞増殖に及ぼす抗腫瘍効果を評価した。2,5-diphenylpyrimidineをもつ化合物において強力な抗腫瘍効果が観察された。また、抗腫瘍効果を示した液晶性分子の会合挙動について検討した。
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林 起煥, 樋口 博紀, 奥村 泰志, 菊池 裕嗣
セッションID: PA22
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ブルー相は電場印加することで光学的な等方性から異方性が誘起されが、電場を除去すると復元力が働き初期状態へ戻る。この過程において積極的に電場を印加することで初期の配向状態へ戻すことができればより速い応答速度を得ることができると考えられる。そこで上記のような特性を実現するために二周波駆動液晶を用いることが有効であると考え、本研究では二周波駆動ブルー相を開発し、電気光学応答性を検討することを目的とした。
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堀之内 智弘
セッションID: PA23
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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分子内の酸化・還元反応に対して開環体と閉環体を可逆的に形成し、ビナフチル骨格の二面角を大きく変えることの出来るキラル分子は、液晶相に導入することで、開環、閉環時によりらせんのピッチや向きを制御できることが期待される。本研究では、リオトロピック液晶相の電気化学的制御を目的とし、ビナフチル系カイラルドーパントを導入したリオトロピックN
*相の特性について検討を行った。
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岸川 圭希, 小林 孝弘, 高橋 正洋, 幸本 重男
セッションID: PA24
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では、2つのナフタレン環をエステルで繋いだ構造をコアに持ち、エステルの末端に分岐アルキル鎖を導入した分子を合成した。さらに、エ―テルの末端にC6F5基を導入した分子も合成した。分岐アルキル鎖がキラルネマチック相の不安定化を起こし、C6F5基がブルー相の欠陥部に集合することでブルー相の安定化を目指した。
液晶相の調査は偏光顕微鏡を用いて行った。
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田中 雅展, 古川 裕太郎, 吉澤 篤
セッションID: PA25
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ビナフチル基の2,2’-位にスペーサーを介し、アルキル鎖またはビフェニル基で架橋した化合物を合成した。合成したビナフチル誘導体をホスト液晶に添加し、キラルネマチック相に誘起されたらせんピッチとらせんの向きについて調べた。アルキル鎖の架橋の有無でらせんねじれ力(HTP)に違いは生じなかったが、らせんの向きは逆となった。一方、アルキル鎖で架橋した化合物とビフェニル基で架橋したものを比較すると、らせんの向きは同じだがビフェニル基で架橋したものはHTPが大きくなった。
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柿坂 康太, 樋口 博紀, 奥村 泰志, 菊池 裕嗣
セッションID: PA26
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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フッ素系ネマチック液晶は極性不純物を取り込みにくく、低粘性であるため配向変化が迅速であることが知られている。また、ビナフチル骨格をもつ誘導体は種々のカイラル剤において高いHTPを有する。本研究では、大きなねじり力を有し、極性不純物を取り込みにくいキラル剤の開発を目的として、ビナフチル構造を有するフッ素系キラル剤を合成し、液晶中での諸物性の検討を行った。
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高橋 奈緒美, 永野 修作, 関 隆広
セッションID: PA27
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ポリスチレン(PS)とアゾベンゼン(Az)ブロックからなる液晶性ブロック共重合体および、末端にチオール基を有するPSにより表面修飾が施された金ナノ粒子を合成した。それらの混合溶液を調整し、金ナノ粒子含有スピンコート膜を石英基板上に調製した。この膜をAzの等方点以上にてアニールしたところ、AFM観察から、ポリマーとナノ粒子が混合したミクロ相分離構造を形成することが確認できた。
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田丸 雅一, 早川 敦, 藤澤 香織, 堤 治
セッションID: PA28
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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窒素配位子を用いた金錯体は,分子間で金原子間の弱い相互作用 (aurophilic interaction) により強い発光を示すことから,光デバイスやセンサーとして注目されている。この金錯体間に働く相互作用は,錯体の凝集構造に依存することが知られている。本研究では,ピラゾール配位子に数種類のアルキル鎖を導入した三核金錯体を合成し,この液晶性と発光挙動を検討した。この結果,液晶性を発現し,固体状態で730 nm 付近に発光を示し,さらに液晶状態でも目視で赤色の発光を示すことがわかった。さらに,アルキル鎖の長さの違いやカルベニエート配位子に長鎖アルキル鎖を導入した三核金錯体との違いを検討し,錯体の凝集構造が発光挙動に及ぼす影響について検討する。
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平野 哲史, 桑原 穣, 川田 哲郎, 緒方 智成, 栗原 清二
セッションID: PA29
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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スメクチック相を示す高分子液晶の薄膜において、メソゲン基がガラス基板に対して垂直配向する例が報告されている。これまでに側鎖にアゾベンゼン誘導体を有する高分子液晶の側鎖が垂直配向することが明らかにされた。本研究では、良好な垂直配向性を示す構造をもとに、側鎖メソゲン基が異なる数種の高分子液晶を作製した。その配向性を調査し、配向に及ぼすメソゲン構造の影響と配向メカニズムの検討を行った。
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辻 大樹, 野地 杏奈, 佐々木 葵, 高西 陽一, 山本 潤, 吉澤 篤
セッションID: PA30
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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非対称二量体液晶である4-cyano-4'-{ω-[4-(5-octylpyrimidin-2-yl)phenyloxy]alkylcarbonyloxy}biphenyl (I-n)と1-(5-octylpyrimidin-2-yl)-4-{ω-[4-(5-octylpyrimidin-2-yl)phenyloxy]alkylcarbonyloxy}benzene (II-n)を合成した。それらの物性は偏光顕微鏡、示差走査熱量計、X線回折により調べた。すべての化合物はN相を示した。ベント型化合物であるI-8とII-8の等モル混合物はN-SmA-SmFの相系列を示すことが分かった。またSmA相よりもSmF相の方が層間隔が長かった。隣接する二量体との間のコア-コア相互作用について議論する。
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岸川 圭希, 井上 尭大, 高橋 正洋, 幸本 重男
セッションID: PA31
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では、分子内にフッ素置換された芳香環と、無置換の芳香環をもつ新規化合物を合成した。この分子は、各芳香環がパーフルオロフェニル-フェニル相互作用によってパッキングし、面を一方向に向けた秩序だった構造をとることによって、二軸性を発現することが期待できる。さらに、フッ素を両端の芳香環の横方向に導入することによって、分子の短軸方向に分極を持たせて、電界方向の反転によりスイッチングすることを期待した。液晶相の調査は偏光顕微鏡、示差走査熱量測定、X線回折により行った。
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西川 浩矢, 笹田 康幸, 物部 浩逹, 清水 洋
セッションID: PA32
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ヘキサ(アルコキシベンゾイルオキシ)トリフェニレン及びそのフッ素化フェニル誘導体の混合系試料を調製、その液晶性をDSC、ホットステージ付き偏光顕微鏡、X線回折により調べたところ、新たに高粘性なカラムナー相の発現が見られた。フッ素化フェニル基と非フッ素化フェニル基間の強い相互作用によるものと考えられる。
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幸本 重男, 梶 智晃, 高橋 正洋, 岸川 圭希
セッションID: PA33
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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アントラセンをコアに、イミダゾリウムと長鎖アルキル鎖を周辺部に導入した両親媒性分子を合成し、溶媒中での集合状態の様子を蛍光スペクトルにより調査した。溶媒の極性に依存して、集合体形成が制御でき、発光色の変化が可能になった。また、イオン導電材料への応用を念頭に、液晶性の発現も目指し、これについても調査した。この分子は蛍光性カラムナー相を発現した。カウンターイオンによる集合状態への影響も調査した。
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井内 康介, 小沼 祐己, 斉藤 広樹, 金澤 昭彦
セッションID: PA34
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では,脂肪族アミン塩酸塩を出発原料として用い,長鎖アルキル基を有する種々の金属錯塩および金属錯体を合成し,それらのカラムナー液晶性について検討した。また,一次元カラム構造を生かしたイオン伝導体への応用を目指して,交流インピーダンス測定によるイオン伝導性の評価も行った。
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岸川 圭希, 猪坂 美幸, 高橋 正洋, 幸本 重男
セッションID: PA35
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では、分子内に2つのカルボキシル基と1つのアミド基を持つ新規化合物を設計し、合成を行った。カルボキシル基間の水素結合で形成されたドーナツ状6量体が、アミド基間の水素結合とπ―π相互作用によって、縦軸方向に積み重なり、チューブ状構造が構築できると期待される。それらの液晶相の同定及び中空構造の調査は、偏光顕微鏡、示差走査熱量測定、温度可変IR、X線回折測定により行った。
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高橋 伸明, 小沼 祐己, 永井 裕希, 金澤 昭彦
セッションID: PA36
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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本研究では,種々の長鎖アルキル有機カチオンを有するポリスルホン酸塩類を合成し,それらのサーモトロピック液晶挙動および電気伝導性をDSC測定,偏光顕微鏡観察,粉末X線回折測定および交流インピーダンス測定により評価した。また,有機カチオンの導入率を調節したコポリマーの水溶液においては,高分子電解質であるにもかかわらず熱刺激応答性を示すことが明らかとなった。
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鈴木 克明, 内田 幸明, 田村 類, 能田 洋平, 山内 淳
セッションID: PA37
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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これまでに合成したSmC*相を示す液晶性キラル有機ラジカル化合物が、表面安定化セル中において強誘電性を示すことが明らかとなった。また結晶-液晶相転移時には磁化率の急激な増加が観察され、転移時における特異な強磁性的相互作用の発現が示唆された。本研究では有機ラジカル液晶中の磁気電気効果を確かめるために、EPR法を用いて磁化率の磁場依存性を測定した結果を報告する。。
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加藤 昌之, 岸本 豊寿, 平岡 一幸
セッションID: PA38
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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電界による形状制御が可能な液晶エラストマーの開発が求められている。本研究では、強誘電性のキラルスメクチック相を持つ液晶エラストマーを取り上げ、自発分極と電界との相互作用による形状制御を検討した。電界により誘起される変形挙動と分子再配列を解析することにより、電界誘起変形のメカニズムについて考察を行った。
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近藤 友惟, 田代 徹, 平岡 一幸
セッションID: PA39
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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主鎖型高分子液晶を含むポリマーネットワークは液晶性と高分子性が直接カップリングするため高性能な機能発現が期待され、既に等方相-ネマチック相転移において300%程度の伸縮が報告されている。しかしスメクチック液晶相を有する主鎖型高分子液晶ポリマーネットワークについての検討例は少ない。一方、Bibenzoateをメソゲン基とする主鎖型高分子液晶のBB-nは、ある温度範囲でサーモトロピック液晶を形成し、それらがスメクチック相を呈することが知られている(nはBibenzoate基間を結ぶアルキル鎖の炭素数を表す)。
本研究では、主鎖型高分子液晶BB-4*(2Me)/6をUV架橋することによりスメクチック液晶相を有するポリマーネットワークを合成し、昇降温過程における可逆的・自発的な伸縮挙動を観測した。室温、スメクチック相、ならびに等方相において架橋した試料について、自発的な変形挙動の比較、検討を行うとともに、X線による構造解析を行った。
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工藤 幸寛, 中西 祐也, 中野 太郎, 齊藤 進, 高橋 泰樹
セッションID: PA40
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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エレクトロスプレーデポジション(ESD)法はノズル先端と対向基板間に強電界を印加することで、基板上に微小なサンプルを積層させることができる成膜技術である。以前、我々は通常の手法で水平配向膜を成膜した上に、ESD法で垂直配向剤を塗布し、プレチルト角の制御を試みた。今回、再現性の向上と制御範囲を広げる目的で、2本のノズルを用い、水平配向材と垂直配向剤を同時に噴霧、積層させプレチルト角の制御を試みた。
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藤堂 真吾, 齊藤 進, 高橋 泰樹
セッションID: PA41
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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アルミの多孔質陽極酸化膜は無機の垂直配向膜として応用できることが研究されている。我々はアルミ膜を陽極酸化処理する際に、電解液に流れを持たせることで膜に異方性を持たせ、液晶配向膜として用いた際にチルト角を発現させることを試みている。
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津野 充司, 吉田 浩之, 久保 等, 藤井 彰彦, 尾崎 雅則
セッションID: PA42
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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液晶の配向状態は液晶デバイスの性能を決定するため、配向処理は非常に重要な意味を持つ。我々は、光重合性液晶を用いて一次元周期構造を作製し、構造による規制力と分子配向による規制力が競合する状況を作り出した。これらの力が拮抗すると、双安定などの新機能が誘起される可能性があり、メモリー性デバイスへの応用が検討される。本研究では、この一次元周期構造のアンカリングエネルギーを評価した。
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平塚 大悟, 白岩 赳訓, 粟野 宏, 羽場 修, 香田 智則, 高橋 辰宏, 米竹 孝一郎, 桃井 優一, 古田 薫
セッションID: PA43
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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デンドリマーの末端部をメソゲンに修飾した液晶性デンドリマーの単体での特徴は,基板表面にて強くホメオトロピック配向を好むことである.本発表では,この性質を生かした,新規な液晶表示モードに関して報告する.
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岩屋 圭太, 内藤 裕義, 一ノ瀬 秀男, Klasen-Memmer Melanie, 樽見 和明
セッションID: PA44
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ネマティック液晶セルの弾性定数およびアンカリングエネルギーの同時測定法を提案した。本手法はネマティック液晶セルの静電容量(C)の印加電圧(V)依存性を解析することに基づいている。我々は、ネマティック液晶セルのC-V特性の実験結果に対して数値計算による最小二乗フィッティングにより、弾性定数およびアンカリングエネルギーが同時に測定できることを示す。
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高橋 竜平, 都甲 康夫, 齊藤 進, 高橋 泰樹
セッションID: PA45
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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双安定LCDを作り出すことを目的としたR-TN-LCDを研究した。R-TN-LCDは、スプレイ・ツイスト状態、リバース・ツイスト状態と言われる逆方向のねじれ構造を持った2つの配向状態を示す。高プレチルト配向にすることでメモリー性を有する双安定表示において、高コントラスト化することができた。また、電極構造の改良により、安定した表示状態の切り替えやメモリー特性を持たせることに成功した。
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齋藤 祐, 齊藤 進, 高橋 泰樹
セッションID: PA46
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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李氏と飯村氏により、極角方向の配向規制力が弱い垂直配向材RN-1338に斜め方向からp偏光UV照射による光配向処理が施された基板表面が液晶に対して双安定な配向特性を示すことが報告されている(1)。本報告では、上記と同じ方法で配向処理した基板と垂直配向材SE-1211を塗布した基板を用いて液晶セルを作製し、その異なる2状態間をFFS(Fringe-Field Switching)モードを用いて相互にスッチングすることを試みた結果を報告する。
(1)Lieerdum and Y. Iimura : IEICE Technical Report, EID2007-104 OME2007-86(2008-03)
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穐本 光弘, 小林 尚輝, 岩川 純弥, 小林 駿介, 高頭 孝毅
セッションID: PA47
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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IPS液晶ディスプレイのコントラスト比を向上させるためには,液晶配向揺らぎによる偏光解消散乱を低減させることが必要不可欠である。本研究では,一様配向させたIPS類似試験液晶表示素子の黒表示を精密に測定することによって,液晶配向揺らぎとポリイミド配向膜の液晶配向能の関係を明らかにすることを試みた。結果として,ポリイミド配向膜の結晶化度が高いほど黒表示が良く,配向能と黒表示の度合いには一定の関係があることが分かった。また,配向膜へナノ粒子することによる液晶配向能への影響も合わせて検討した。
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三宅 康雄, 物部 浩達, 趙 可清, 胡 平, 藤井 彰彦, 尾崎 雅則, 清水 洋
セッションID: PA48
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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ペリレンは強い蛍光を示す色素として知られており、有機発光ダイオードや有機太陽電池への応用が期待されている。より高い半導体特性を得るためには分子配向制御が重要であると考えられており、近年、液晶性を有する半導体材料が注目されている。本研究では、液晶性を示すペリレン-3,4,9,10-テトラアルキルエステルのキャリア移動度特性をTime-Of-Flight法により測定し、10
-3 cm
2/Vsオーダーの正孔移動度が見積もられた。
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片江 秀樹, 桑原 穣, 石川 猛, 緒方 智成, 栗原 清二
セッションID: PA49
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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屈折率の異なる2種のポリマーを交互に積層した多層膜は一次元フォトニック結晶(1DPC)の一つである。1DPCは、特定の波長の光を反射、閉じ込めることができるフォトニックバンドギャップ(PBG)を示すためミラーとして利用できる。本研究では、無機材料を含有した高屈折率複合膜と熱・光応答性アゾベンゼン高分子液晶を用いて1DPCを作製し、熱または光による屈折率変化に基づくPBG変化および反射特性を評価した。
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中村 朋陽, Mohammad Kamruzzaman, 桑原 穣, 緒方 智成, 栗原 清二
セッションID: PA50
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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光応答性分子であるアゾベンゼン分子の光異性化に伴う分子長の変化を、巨視的運動として取り出すことができれば光駆動型アクチュエータへと応用できる。光駆動型アクチュエータは光で駆動するため、遠隔制御や微小領域での制御が可能となり、光駆動のマイクロロボットや光ピンセットなど、工業的・医学的領域においての適用が期待できる。そこで本研究ではアゾベンゼン分子を側鎖に有する高分子を作製し、光駆動型アクチュエータへの応用を検討した。
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栗田 真実, 近藤 瑞穂, 川月 喜弘, 江本 顕雄, 小野 浩司, 岡田 真, 松井 真二
セッションID: PA51
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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RAFT重合により水素結合性基を有するP6CAMとフッ素含有ポリメタクリレート(PTFEM)から成るブロックコポリマーを合成し、そのフィルムへ直線偏光紫外光照射および熱処理することで誘起される光分子配向挙動についてUv-vis吸収スペクトルを用いて評価した。
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佐藤 進, 内田 勝, 河村 希典
セッションID: PA52
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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空間的に誘電率が分布している誘電体層を有する液晶セルを構成し、電圧を印加すると、液晶層に実効的な誘電率に対応する電圧が加わることで液晶分子配向分布が形成され、その結果として屈折率の空間分布特性が得られる。この効果を利用した液晶光学デバイスを提案し、シミュレーション解析を行った結果について報告する。
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尾崎 良太郎, 森武 洋, 吉野 勝美, Zakhidov Anvar
セッションID: PA53
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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フォトニック結晶は高次のバンドでは、スーパープリズム効果や負の屈折率など特異な光伝搬が生じることが知られている。本研究では、液晶フォトニック結晶の高次バンドでの実効屈折率変化を利用した全反射制御をFDTD計算によって検討している。高次のモードを利用することでわずかな屈折率変化でも反射と透過が制御可能であることを見出した。
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井上 曜, 吉田 浩之, 井上 健太, 藤井 彰彦, 尾崎 雅則
セッションID: PA54
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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コレステリック液晶は、螺旋周期構造に起因する光局在効果を利用した分布帰還型色素レーザーの応用研究が行われている。このようなコレステリック液晶レーザーは、光利得媒質を液晶中に分散させるため、光励起時に熱を溜めやすく、レーザーデバイスとしての欠点が存在した。本研究では、コレステリック液晶を分布ブラッグ反射鏡として用い、光利得媒質と共振器を分離することでコレステリック液晶レーザーの特性改善を図った。
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