沿岸海洋研究
Online ISSN : 2434-4036
Print ISSN : 1342-2758
56 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 柳 哲雄, 磯辺 篤彦
    2018 年56 巻1 号 p. 1
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/02/12
    ジャーナル フリー
  • 柳 哲雄
    2018 年56 巻1 号 p. 3-11
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/02/12
    ジャーナル フリー
    環境省は,2014~2018年度,環境研究総合推進費による“戦略的研究開発領域”S13「持続可能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発,研究代表者:柳哲雄」を実施している.この研究は,瀬戸内海(閉鎖的沿岸海域),三陸沿岸(開放的沿岸海域),日本海(国際管理が必要な沿岸海域)の三海域を実験海域として,それぞれの沿岸海域管理のために解明が必要とされる自然科学的諸問題の答えを明らかにするとともに,社会・人文科学者も加わって,環境管理に必要とされる有効な知識を得ることを目的としている.そして,自然・社会・人文科学の知識を統合し,適切な統合モ デル化を行うとともに,開発された統合モデルを沿岸域管理のための協議会に提供するために,モデル結果の“見える化”を工夫する.さらに,協議会での議論を元に,科学者・行政関係者・漁業者・関係利害者の協働設計により「きれいで,豊かで,賑わいのある沿岸海域」を実現し,その成果を世界に発信する.
  • 西嶋 渉
    2018 年56 巻1 号 p. 13-19
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/02/12
    ジャーナル フリー
    水質総量削減によって,瀬戸内海への窒素およびリンの陸域負荷は1980年代と比較してそれぞれ40%,61%減少したが,この減少量に対応した基礎生産量の減少は瀬戸内海全面積の約6%にすぎないChl. a 濃度が10μg l-1以上の海域で起こっていた.一方,瀬戸内海全面積の約94%を占めるChl. a 濃度が10μg l-1以下の海域での減少は約14%に過ぎなかった.陸域からの栄養塩負荷が削減された現在でも,淡水流入を通じて自然由来を含めて陸域から栄養塩が負荷され,成層強度が強い海域では,夏季Chl. a 濃度が10μg l-1を超える海域が存在する.このような海域の環境改善策として,植物プランクトンの過剰な増殖とほぼ同時期に繁茂期を迎えるアマモによる春季から夏季の栄養塩吸収について検討し,その有効性を確認した.
  • 小松 輝久, 佐々 修司, 門谷 茂, 吉村 千洋, 藤井 学, 夏池 真史, 西村 修, 坂巻 隆史, 柳 哲雄
    2018 年56 巻1 号 p. 21-29
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/02/12
    ジャーナル フリー
    里海手法は,適度な人手をかけることにより,太く長く滑らかな物質循環と,大きな環境負荷をかけない漁業の両方の 実現を目指す沿岸域管理の手法である.外洋の影響を強く受け,海水交換が大きいリアス式の開放性内湾では,海面養殖が盛んである.このような湾の一つである南三陸の志津川湾を対象に,里海手法による沿岸環境管理法の開発に取り組んでいる.リモートセンシングで,魚介類の産卵・摂餌場となる藻場の分布を調べたところ,2011年の東日本大震災による海藻藻場の被害は大きくなかったが,2014年からは磯焼けが生じた.これはウニ漁が震災後3年間行われず,2011年夏に発生したキタムラサキウニが大量に加入したためで,ウニ漁業が藻場を維持する里海活動であることを示している.物質循環を明らかにするため,河川から流入する栄養塩,溶存鉄,粒状有機物と湾内のそれらの現存量,湾外から流出入する量を四季にわたって調べた.その結果,「森は海の恋人」と言われるほど,森林由来のそれらの量は湾内の一次生産に影響を及ぼしていなかった.震災後のカキ養殖筏削減(里海活動)によりカキの成長も環境も震災前の過密養殖に比較し良好になった.地元の漁業組合などと「志津川湾の将来を考える協議会」を組織し,養殖筏台数と配置,海洋環境についてデータをもとに議論し,持続的な海洋環境と漁業の両立が可能となる人手のかけ方について検討している.得られる成果と経験は他の海域の開放性内湾にも応用可能であろう.
  • 吉田 尚郁, 張 勁, 森本 昭彦, 柴野 良太, 広瀬 直毅, 高山 勝巳, 郭 新宇, 王 玉成, 眞野 能, 吉江 直樹
    2018 年56 巻1 号 p. 31-38
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/02/12
    ジャーナル フリー
    日本海は多国間に囲まれる国際的閉鎖性海域である.また,その上流域には東シナ海が位置し,対馬海峡を通じて海水や熱,して様々な物質が日本海へと運ばれている.さらに近年は,地球温暖化が日本海の海水温にも影響を及ぼしていることが報告されているほか,中国における急速な経済発展が東シナ海を通じて及ぼす影響など,様々な変化にさらされている.このような状況にある日本海において,その沿岸海域の管理を検討するため,日本海を対象とした新たな低次生態系モデルや,日本海の代表的な水産資源であるスルメイカ及びズワイガニの卵・幼生の輸送生残数値モデルを開発し,日本海の環境や生態系への,地球温暖化や東シナ海からの影響の解明に取り組んだ.その結果,日本海の沿岸域管理に関しては,従来の陸から沿岸域までをカバーする流域管理だけを考えるだけでなく,日本海全体,さらには東シナ海との関係を含めた広域的な視点も含めた管理が必要となることが明らかとなってきた.そこで,我々のグループでは“日本海三階層管理”といった,日本海沿岸域のための新たな考え方を提案した.本稿ではこれまでの研究成果と日本海三階層管理の考え方について述べる.
  • 仲上 健一
    2018 年56 巻1 号 p. 39-47
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/02/12
    ジャーナル フリー
    沿岸海域の生態系サービスの経済評価は,生物多様性の保全という観点のみならず,将来の地域計画策定においても重要な情報を提供する.本論では,生態系サービス研究の系譜を整理するとともに,沿岸生態系に対する人間活動の営為を基本としたシナリオによりその将来的価値は大きく変化することを紹介した.沿岸海域の生態系サービスを基本とした沿岸海域のサステイナビリティ性を総合的に評価することは,沿岸生態系の保全並びに活用に有用である.本論文では,動的サステイナビリティ法を提案し,評価対象地域として志津川湾・日生湾・七尾湾のサステイナビリティ評価を行い持続可能な沿岸海域実現のあるべき姿を提案する.
  • 柳 哲雄, 山本 裕規, 笠毛 健生
    2018 年56 巻1 号 p. 49-54
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/02/12
    ジャーナル フリー
    戦略的研究開発領域S13「持続可能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発」(2014-2018)における統合数値モデルの開発状況を報告する.
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