大学の卒業研究で, 実際の食中毒の病原体であるVibrio parahaemolyticus を異なる方法で解凍した冷凍マグロの魚肉に接種して本菌の消長を調べた。その結果, 解凍前に塩水中で短時間加温してから解凍した魚肉では一部の魚肉の検体で本菌が生残しやすくなる傾向が見られた。これに対してそれ以外の方法で解凍した魚肉では, 先行研究と同様に本菌は魚肉中で減少ていたことから, 食品の加工方法が変わるとそれまでと異なった危険性が増すことを学生は学習したとともに, 実験を行ったことで様々な問題解決の方法を学んだ。
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