1.幼若 (21~25日齢) 雌無菌 (Gf) およびふつう (Cv) ICRマウスに日量50IUのhCGを2日間皮下投与した。最終投与6時間後のGf, Cvマウスの子宮重量 (体重比) は, それぞれ175.8mg%, 238.7mg%で両者の差は有意 (p<0.05) であった。
2.卵巣摘出2週後の成熟 (80~150日齢) 雌GfおよびCvマウスに日量0.02mgのestradiol benzoateを5日間皮下投与したところ, 最終投与6時間後の子宮重量はGf, Cvマウスでそれぞれ358.8mg%, 462.7mg%を示し, その差は有意 (p<0.01) であった。
3.同上卵巣摘出, estradiol benzoate2日間前処置成熟雌マウスに, 継続して3日間日量1mgのprogesteroneを皮下投与し, 最終投与の6時間後に子宮重量を測定したところ, Gf, Cvマウスはそれぞれ337.6m9%, 423.5mg%を示し両者の差は有意 (p<0.01) であった。
4.精巣摘出2週後の成熟 (80~150日齢) 雄マウスに日量1mgのtestosterone propionateを5日間皮下投与し, 最終投与6時間後に測定した精嚢・凝固腺重量はGf, Cvマウスでそれぞれ376.0mg%, 611.8mg%であり, 両者間に有意差 (p<0.01) をみとめた。
以上の如く, hCG, estradiol benzoate, progesteroneあるいはtestosterone propionateを投与されたGfマウスの子宮, あるいは精嚢・凝固腺重量はCvマウスに比べて有意に低い。なお雄の会陰部筋群を除くと, 無投与のGfおよびCvマウスの臓器重量に有意差はみとめられなかった。
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