Experimental Animals
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30 巻, 1 号
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  • II. 雌マウスにおける交尾雄の識別乃至記憶について
    古舘 専一, 中野 健司
    1981 年 30 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    Bruce効果の発現機構およびそれに関与する諸因子を解明する目的で, C3H, C57BL/6, BALB/c, CBA系の各近交系マウスの雌を異系統雄と交配させ, 交尾後の雌の同系および異系雄近接に対する妊娠阻止反応を調べた。更に, 交尾後近接させる雄と前近接を行ない, 一時的に雄フェロモンを経験させたBALB/c, CBA系の雌の前近接雄フェロモンに対する妊娠阻止反応について検討した。その結果以下の如き成績を得た。
    1.異系統雄と交配の場合にも, 前報 [6] でBruce効果感受性系と判定されたC3H, BALB/c, CBA系では, 交配雄およびそれと同系の雄近接に対して妊娠阻止はみられず, 交配雄と異系の雄近接に対して妊娠阻止がみられた。即ち, 雌と同系異系であるとにかかわりなく, , 交尾雄と系統の異なる雄の近接に対して雌は顕著な妊娠阻止反応を示した。一方, 非感受性系のC57BL/6系では, 交尾雄と異なる系統雄近接に対しても妊娠阻止はみられなかった。
    2.BALB/c雌に対する同系雄の前近接では, 妊娠阻止率の低下がみられたが, 異系雄の前近接では妊娠阻止率の低下がみられなかった。
    3.CBA雌においても, 前近接雄に対して妊娠阻止率の低下はみられず交尾に匹敵するほどの前近接の効果は認められなかった。
  • 芹川 忠夫, 村口 武彦, 山田 淳三, 高田 博
    1981 年 30 巻 1 号 p. 7-14
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    Brucella canis3.2×108個を経口接種した6頭の雄犬と2頭の自然感染雄犬を用い, 尿と血液中の菌検査ならびに血中凝集抗体価について毎週調べた。尿中への菌の排泄は, 菌接種4~8週後, 菌血症の開始からでは1~3週後に始まり, 約1~1.5年間継続した。感染初期における尿への多量の菌排泄に続いて, 間欠的にあるいは約1~6カ月の間, 菌が検出されない期間が認められた。各イヌの尿中における最高菌濃度 (2.5×104~1.5×106個/ml) は, 菌接種後6~14週の間に認められた。経口感染したイヌの血中凝集素価は3~5週後から陽転し, 1: 640~1: 2, 560を保って推移したが, 40~56週頃より下降する傾向が認められた。自然感染例の1頭は菌血症が認められなくなった後, 約半年間疑陽性の凝集抗体価 (1: 160) を示しながら, 尿からのみ菌が検出された。
  • 松原 孝雄, 白壁 篤, 鈴木 芳和, 千葉 胤孝
    1981 年 30 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    SD系ラット器官形成期の各時期に頸静脈より採血して貧血を起こさせ, 母体やその胎仔への影響について調べた。その結果, 母体の体重増加と摂餌量の減少および摂水量の増加がみられたが, この変化は器官形成期の前半に比べ, 後半の採血では軽度であった。また, 妊娠10日以前の採血では妊娠20日に貧血状態は認められなかったが, 12日以後の採血では貧血が認められた。このような母体から得られた妊娠末期の胎仔観察では貧血による影響は認められなかった。
  • 藤田 省吾, 小原 徹, 田中 郁郎, 山内 忠平
    1981 年 30 巻 1 号 p. 21-29
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    暖房期と冷房期における換気回数と動物室の温度および相対湿度との関係について検討し, つぎのような結果が得られた。
    暖房期において, 換気回数の増加とともに全般的に, 温度は上昇し, 湿度は下降し, 室内の上部と下部の温・湿度差も小さくなった。とくに, 北および西側に外部負荷をうける小形の部屋でこの傾向はつよかった。
    冷房期においては, 換気回数の増加とともに温度は下降し, 湿度は上昇する傾向を示した。しかし, 室内の上部と下部の温度差および湿度差は小さかった。室内の風速は, 換気回数の増加とともに大きくなり, ばらつきも大きくなる傾向を示したが, その程度は顕著なものではなかった
  • 飯田 晶敏, 安場 正子, 板倉 智敏
    1981 年 30 巻 1 号 p. 31-34
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    3例のSprague-Dawley系ラット (20~25週令) に自然発生した腎芽腫の病理学的所見を記述した。腫瘍は各ラットの1側の腎臓に発生していた。腫瘍実質は上皮性細胞で構成され, これらの細胞は未発達からよく発達した管状構造を示し, 時には, 末分化の糸球体様構造を備えていた。1例のラットの肺には転移性腎芽腫の形成を認めた。
  • 松井 寛二, 沢崎 徹, 葉 哲宗, 森 裕司, 持丸 均, 中尾 健三, 永井 康豊, 加納 康彦
    1981 年 30 巻 1 号 p. 35-39
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    シバヤギは実験動物として多くの分野で使用されている。そこで, 実験室内において手軽に使用することができ, 組成, 品質が一定な固型飼料を工夫してシバヤギの飼育を容易にしようと考えた。予備試験の結果, シバヤギに対して嗜好性がよく, 維持飼育に適当な固型飼料がえられた。この固型飼料による飼育成績と東大牧場において長年にわたり慣用してきた飼料 (慣用飼料) の成績と比較した。
    シバヤギを固型飼料のみで飼養したときの第1胃内のVFAの組成, 血液の性状ならびに化学的成分では慣用飼料との間に差はなく, ただ固型飼料を飽食させたときには消化率の低下が認められた。
  • 浅野 敏彦, 美濃部 美江, 中川 雅郎
    1981 年 30 巻 1 号 p. 41-45
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    近交系モルモットのstrain2 (2/N) およびstrain13 (13/N) と, 当研究室で確立した近交系モルモット10系統 (JY群) の血清の澱粉ゲル電気泳動を行った。その結果, 3つのプレアルブミン分画を認め, 陽極側よりそれぞれPAI, PAII, PAIIIと仮称した。2/Nと13Nの間でPAIIの移動度に差を認めた。13/NのPAIIは2/Nのそれより早く, 2/Nと13/N間のF1交雑モルモットのPAIIは, 両系統のPAII分画にまたがる像を示し, 両系統の混合血清にみられる像と同じであった。JY群では, JY-8系のみが13/NのPAIIと同じ型を示し, 他はすべて2/Nのそれと一致した。以上の所見から, PAIIの移動度の差は共優性で, 近交系モルモットの同定に有用な生化学標識の1つとなる可能性が示唆された。
  • 川上 正也
    1981 年 30 巻 1 号 p. 47-58
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 1981 年 30 巻 1 号 p. 59-66
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 1981 年 30 巻 1 号 p. 67-75
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 1981 年 30 巻 1 号 p. 77-101
    発行日: 1981/01/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
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