麹菌発酵大豆培養物(イムバランス)に含まれるアレルギー反応の抑制活性物質ついて
検討した。ヘルパーT 細胞(Th)2 サイトカインの産生抑制を指標としてゲルろ過 HPLC でイ
ムバランスに含まれる活性成分を分画した。その結果、分子量 10,000 程度の水溶性多糖類
画分に活性が認められた。この活性成分の構造を NMR および糖の加水分解により検討した。
この多糖類は大豆細胞壁の不溶性多糖を味噌用麹菌(Aspergillus oryzae)が低分子可溶化し
たもの、すなわち醤油多糖(アラビノガラクタンとアラビノキシラン)類似の物質である
ことが明らかになった。さらにこの多糖類画分には共存する乳酸菌(Enterococus faecium お
よび Pediococcus parvulus)由来の水溶性多糖類も含まれることが分かった。
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