Functional Food Research
Online ISSN : 2434-3048
Print ISSN : 2432-3357
早期公開論文
早期公開論文の2件中1~2を表示しています
  • 新垣 あやね, 新谷 路子, 橋本 優希, 内藤 行喜, 安井 裕之, 鴨志田 伸悟, 吉川 豊
    論文ID: ffr24-0511
    発行日: 2025年
    [早期公開] 公開日: 2025/03/21
    ジャーナル フリー 早期公開

    骨粗鬆症患者は日本に約1600万人おり,その約8割が女性である.女性ホルモンのエストロゲンは,骨吸収を緩やかにして骨からカルシウムが溶け出すのを抑える働きをしている.また,ホルモンと同様にビタミンやミネラル,タンパク質も骨代謝に影響を与える.例えばCaは骨強度を高めることが報告されているが,他のミネラルについてはほとんど検討されていない.本研究では,エストロゲン分泌不全状態を模した閉経後のモデルとして,卵巣摘出したマウスを用い,Cu,Zn,Mg含有水の摂取による骨組織の変化,骨代謝マーカーの変化,骨ミネラル濃度の変化を評価することで,骨粗鬆症の発症への影響を検討した.その結果,卵巣摘出後に Mg や Zn を投与すると,骨梁の回復,骨髄中脂肪細胞の減少などにより,骨代謝を正常化する可能性が示された.一方,Cuを投与すると,骨梁は回復するものの,骨髄中脂肪細胞面積が増加し,骨吸収マーカーも上昇するため,骨粗鬆症の発症を抑制できない可能性が示唆された.

  • 藤井(保科) 由智恵, 矢崎 湧紀, 上田 修一郎, 西川 正純
    論文ID: ffr24-1126
    発行日: 2025年
    [早期公開] 公開日: 2025/03/21
    ジャーナル フリー 早期公開

    腸内細菌叢と健康との関係に注目が高まるなか,様々な発酵食品の機能性として腸内環境改善効果などが報告されている.本研究では,ケールや大麦若葉等の植物性食品を主原料とする発酵食品に着目し,腸内細菌叢と腸管での発酵性およびその影響についてラットを用いて検討した.ラットの群構成は,4%伊豆酵素を配合した配合群,伊豆酵素と乳酸菌を2%ずつ等量配合した混合群そして,未配合のコントロール群の3群に分け給餌し3週間飼育した.その結果,伊豆酵素を摂取することにより,盲腸内容物中のpHの低下や便の臭気成分であるインドール,スカトールの産生量が低下し,短鎖脂肪酸であるプロピオン酸の産生量が有意に増加した.また,腸内細菌叢の解析結果から,有用菌であるAkkermansia属,Lactobacillus属,Roseburia属,Blautia属で増加傾向を示した.以上のことから,伊豆酵素の摂取により,腸内環境を改善させる効果が期待されることが示唆された.

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