地質は第三紀中新世に属する相内層,末広沢層,曲屋沢層,吉遠部川層よりなり,貫入岩は金山沢流紋岩,大槻沢石英安山岩,中の橋石英安出岩,東又沢石英安山岩,古遠部粗粒玄武岩の他,此れ等を不整合に被う第四紀層よりなる。
地質構造は顕著な褶曲構造はなく,寧ろ東西性,南北性断層群が卓越する。
鉱床母岩は末広沢層,相内層の火山砕屑岩が主であるが,曲屋沢層の一部,又は書遠部粗粒玄武岩を交代する黒鉱,黄鉱が認められる。
鉱床の分布と地質構造との関連性は東西,南北両断層群の支配する破砕帯形成が,鉱床生成,配列構造に大きな役割を演じ,試錐資料に基く曲屋沢層下部の地下等高線と鉱床分布の関係から見ても,それがうなづける。
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