岩石鉱物鉱床学会誌
Online ISSN : 1883-0765
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72 巻, 10 号
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  • 李 倫鍾, 植田 良夫
    1977 年 72 巻 10 号 p. 367-372
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2008/08/07
    ジャーナル フリー
    K-Ar age is determined on the granitic rocks which were obtained from Eonyang and Ulsan quadrangle areas, southeastern part of Korean peninsula. The purpose of this paper is to determine the early Tertiary age in Korea, using the K-Ar method.
    The measured ages of eight granitic rocks range from 87×106 to 48×106 years. Three of the samples belong to the upper Cretaceous(87×106-71×106 years) and five to the late Cretaceous-early Tertiary(63×106-48×106 years) in age. The first age determination of the early Tertiary in Korea is pressented.
    These two emplacement periods of granitic rocks are representative that the former is correlated to north Kyushu-Seto Inland belt (95×106-75×106 years) and the later to Sanin central Honshu belt (65×106-50×106 years), in southwestern Japan.
  • 田中 久雄
    1977 年 72 巻 10 号 p. 373-382
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2008/08/07
    ジャーナル フリー
    北部阿武隈山地に産する花崗岩類について,岩石と黒雲母各々13個,普通角閃石11個の化学分析を行った。得られた黒雲母と普通角閃石の化学組成は南部阿武隈山地に産する田人複合岩体のものと似ている。黒雲母の化学組成から,阿武隈山地の花崗岩類生成時の酸素分圧は中程度であり,また酸素分圧は結晶作用の進行と共にやや減少していったものと推定される。日本の中生代花崗岩類中の普通角閃石と比較して,阿武隈山地の普通角閃石は中程度のAlVIとAlIVを有する。花崗岩類生成時の酸素分圧と普通角閃石のAlIVは密接に関係し,高い酸素分圧はAlIVに乏しい普通角閃石をもたらしたものと推定される。阿武隈山地の花崗岩類生成時の酸素分圧は結晶作用の進行と共にやや減少していったために,普通角閃石は母岩が酸性になるに従ってAlIVに富むものへと変化していった。
  • 大貫 仁, 鈴木 堯士, 吉田 武義
    1977 年 72 巻 10 号 p. 383-393
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2008/08/07
    ジャーナル フリー
    三波川変成帯の緑れん石角閃岩相の変はんれい岩中にアルマンディンとグロシュラール端成分の殆んど中間の組成をもつざくろ石が見出された。主要随伴鉱物はサブカルシックホルンブレンドとゾイサイトである。これらのざくろ石の化学組成はAlm38Spe12Pyr1Gro49And0からAlm54Spe3Pyr3Gro39And1であり,従来らん閃変成岩類中からは報告されていない組成範囲を示す。ざくろ石とサブカルシックホルンブレンドなどの形成に関する反応式を挙げたが,変はんれい岩の変成作用を受ける直前の鉱物組成への知識を欠く為に,もっとも適切を反応式を決定することはできなかった。
    らん閃変成作用の条件下では,スペサルティン-グロシュラール間およびアルマンディン-グロシュール間においてはパイラルスパイト端成分から少なくてもグロシュラール50モル%までの範囲で連続固溶体が存在する。Caに富んだパイラルスパイトはらん閃変成岩類に広く出現するが,しかしそれらにのみ出現が限られるわけではない。
  • 藤木 良規, 大塚 芳郎
    1977 年 72 巻 10 号 p. 394-397
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2008/08/07
    ジャーナル フリー
    Fe2+及びMn2+を含む化合物単結晶の育成には雰囲気制御が必要である。チタン鉄鉱とパイロファン石がNa2B4O7フラックスを用いて,一定温度下でのフラックス蒸発法及び徐冷法により育成された。酸素フュガシティはCO2とH2の混合比により制御された。チタン鉄鉱は板状と八面体状結晶,パイロファン石は10-16(atm)より高いfo2領域では赤褐色板状,これより低いfo2領域では緑色板状の結晶であった。
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