本論文では,国家成長戦略としてのサービス生産性向上の観点から,インテグレイティド・ホスピタリ ティの概念を提案し,ホテル事業を対象とした事例紹介,並びに,今後の教育研究の方向性について言及 する.インテグレイティド・ホスピタリティとは,ホスピタリティ・サービスの統合的視点から,価値の 創出・伝搬・持続をはかる概念である.インテグレイティド・ホスピタリティは,サプライチェーンでの 垂直統合型価値創出と,ホスピタリティ・サービスの関連多角化とを紡ぎあわせることにより,価値を効 率的・効果的に創出する中核である.
顧客接点の統合的マネジメントに関する理論・実践教育として,PTA+F(実践力,理論理解力,経 営・運営力,財務・金融力)を兼ね備えた人材が要請される.教育カリキュラムの開発により,このよう な経営人材育成を目指し,日本型ホスピタリティのブランド化(おもてなしのグローバル化)による国際 競争力強化と地域創生に寄与する.
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