グローバルビジネスジャーナル
Online ISSN : 2434-0111
2 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
招待論文
  • 原 良憲, 窪山 哲雄
    2016 年 2 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/07
    ジャーナル フリー
    本論文では,国家成長戦略としてのサービス生産性向上の観点から,インテグレイティド・ホスピタリ ティの概念を提案し,ホテル事業を対象とした事例紹介,並びに,今後の教育研究の方向性について言及 する.インテグレイティド・ホスピタリティとは,ホスピタリティ・サービスの統合的視点から,価値の 創出・伝搬・持続をはかる概念である.インテグレイティド・ホスピタリティは,サプライチェーンでの 垂直統合型価値創出と,ホスピタリティ・サービスの関連多角化とを紡ぎあわせることにより,価値を効 率的・効果的に創出する中核である.  顧客接点の統合的マネジメントに関する理論・実践教育として,PTA+F(実践力,理論理解力,経 営・運営力,財務・金融力)を兼ね備えた人材が要請される.教育カリキュラムの開発により,このよう な経営人材育成を目指し,日本型ホスピタリティのブランド化(おもてなしのグローバル化)による国際 競争力強化と地域創生に寄与する.
自由論題(査読付き論文)
  • 中林 美恵子
    2016 年 2 巻 1 号 p. 9-20
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/07
    ジャーナル フリー
    社会及びビジネスがグローバル化している今日,女性の活躍は最も注目されるテーマのひとつである. さまざまな角度から女性の活躍を検証すべき時代が来たといえる.ビジネスは経済成長性の高い地域を常 に探している.一方で,既に成熟した経済にとって高度成長は容易ではない.そこで競争力維持に女性の 労働参画が求められる.しかし女性が伝統的に担う場合が多かった子育てや介護などの無償労働を補うた め政策や制度による公的支援が財政赤字拡大につながれば、国際競争力の低下が懸念される.そうした視 点から本稿は、女性の政治参加に着目し米国の立法データを用いて検証した.その結果,立法面での女性 の活躍が財政赤字を悪化させ国際競争力に負のインパクトを与える確証はないことがわかった.本研究は 女性の活躍に新しい視点を提供するものである.
  • ~天草市をケースとした事例研究~
    木梨 洋
    2016 年 2 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/07
    ジャーナル フリー
    本研究では,産業振興やイノベーションの創出に取り組んでいる地方の自治体等が活用で きる,自らの地域に内在する取り組みに対する障害要因を導出するためのフレームワーク を新規に開発する.具体的には,天草市の海面養殖事業に開発したフレームワークを活用 して,主要なアクターや地域産業の課題における「関係性」の特性を見出すことによって,イノベーティブ地域化に対する障害要因の導出を行う.また,その障害要因に基づいて天 草への提案を付帯的に行う.
  • 馬 夢妍, 羽鳥 剛史, 小林 潔司
    2016 年 2 巻 1 号 p. 29-40
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/07
    ジャーナル フリー
    本研究では,観光社会学や人類学におけるオーセンティシティ論を整理した上で,文化観光のオーセン ティシティと商品化の関係について考察する.さらに,観光の商品化を通して文化的オーセンティシティ を構築するための方法として,文化観光の舞台化に着目し,舞台化の方法や関係主体の役割について検討 する.その上で,天草南蛮文化の事例を取り上げ,文化観光の現状と課題を整理する.文化観光の舞台化 によって文化的オーセンティシティを構築するための具体的な方法論を提案するとともに,今後の観光開 発のあり方と課題について考察する.
  • ―サービス研究への示唆として―
    西山 桂子
    2016 年 2 巻 1 号 p. 41-48
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/08/08
    ジャーナル フリー
    グローバル展開が進む世界のホテル産業では,ホテルマネジメント契約が普及している.ホテルマネジ メント契約を締結したホテルでは,ホテルオペレーターが不動産所有者であるホテルオーナーのホテルに 総支配人を派遣し,重要な意思決定を含め全面的に運営の指揮を執る.このような状況は,19世紀の工場 において普及していた内部請負制度と類似する.内部請負制度との比較を通して,ホテルマネジメント契 約を新しい請負制度と位置づけた.製造業において科学的管理法が導入されるまで採用されていた内部請 負制度と類似する形態がホテル産業に復活している現状を示し,この一致がホテル運営さらにはサービス 全般における熟練を考える上で手がかりになることを主張した.
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