日本消化器内視鏡学会雑誌
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26 巻, 1 号
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  • 崎田 隆夫
    1984 年 26 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 城所 仂
    1984 年 26 巻 1 号 p. 3-4
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 小沢 昭司
    1984 年 26 巻 1 号 p. 5-15
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃腸科を標榜する診療所において外来患者を対象として,上部消化管をX線検査によってスクリーニングした群と,細径前方視内視鏡によってスクリーニングした群を対比し,おもに両法の診断能を比較した.両群の受検者はそれぞれ4,568名,5,043名であった.診断能の比較では内視鏡はX線にまさるものと思われた.即ち潰瘍性病変の発見については両法とも大差はなかったがびらんや小隆起などの軽微な病変の発見については内視鏡がすぐれていた.ことに食道癌,早期胃癌の発見には内視鏡検査が極めて有利であった.食道癌については上記の受検者のなかからX線では3例,内視鏡では7例(うち早期癌1例,表在癌1例)が発見された.また発見胃癌に占める早期癌の比率はX線検査群では14.5%,内視鏡検査群では45.3%であった.その他両検査法の副作用,事故,経済性,記録の保管と再現性,手技習熟上の難易などの比較においても,内視鏡検査はX線検査に劣ることはなかった.
  • 荒井 泰道, 松本 純一, 小田島 博, 下條 宏, 阿部 毅彦, 近藤 忠徳
    1984 年 26 巻 1 号 p. 16-24_1
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     上部消化管のスクリーニング法として1981年1月より1982年3月までの1年3カ月間に1,196例の患者に内視鏡を使用し,良好な成績がえられた.使用した機種はOlympus製GIF-P3,GIF-Q,GIF-QWの3機種であり,病変の拾いあげ能についてX線をスクリーニング法として使用した1980年1年間の1,318例と比較検討した.食道病変,胃病変,十二指腸球部病変のすべてにおいて,内視鏡スクリーニング群がX線スクリーニング群に比較して有意に有病率の増加がみられ,病変の拾いあげ能は内視鏡がX線よりもすぐれていると考えられた.内視鏡スクリーニング群において,検査後アンケート調査を行った.回答者の66.8%は思ったより苦痛が少なかったと答えたが,33.0%は苦痛を訴えた.しかし,内視鏡によるスクリーニング検査が生検も併用することにより精密検査の役割も果たすことから,診断確定までの期間が短縮されたことを評価する声が多く,再度胃の検査が必要な時は,内視鏡検査を受けると85.5%が回答した.また,受診率低下の傾向もみられず,第一線の医療機関において内視鏡を上部消化管のスクリーニング検査に使用することは有用であり,かつ可能であると考え報告した.
  • 高橋 正憲, 大沢 仁, 峯 徹哉, 河原 弘規, 長谷川 吉康, 永井 孝三
    1984 年 26 巻 1 号 p. 25-36_1
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃隆起性病変の組織診断可能性を自験214個について独自の分類に基づいて分析し,いかなる隆起がポリペクトミー(完全生検)可能であるか,不可能な隆起(おもに粘膜下腫瘍)に対してはいかなる高周波的アプローチが可能であるか検討した.成績はポリペクトミーの適応が上皮性,非上皮性を問わず形態学的特徴により決定しうることを示し,山田分類上基部径10mm以下のII型~IV型が相当した.ポリペクトミー適応外の隆起は1型と基部径10mm以上の隆起であり,高周波を用いた方法(本文記述)では満足すべき結果は得られなかった.特に1型は極めて悪く形状により組織診断可能性が異なることを示唆した.またポリペクトミーされた粘膜下腫瘍に異所性胃粘膜,好酸球性肉芽腫どが多くみられることも明らかにした.
  • 相部 剛, 富士 匡, 山口 昌之, 大下 芳人, 衣川 皇博, 浅上 文雄, 天野 秀雄, 播磨 一雄, 有山 重美, 岡崎 幸紀, 竹本 ...
    1984 年 26 巻 1 号 p. 39-48
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     われわれは超音波内視鏡で胃壁の5層構造が描出されることをすでに報告した.本論文では,この胃壁の5層構造を基礎的実験をもとに組織学的に解明した.すなわち,第1層の高エコーおよび第2層の低エコーはともに粘膜層で,第3層の高エコーは粘膜下層,第4層の低エコーは筋層,第5層の高エコーは漿膜上皮であることを明らかにした.この結果,超音波内視鏡で胃癌深達度診断が可能となった.さらに,レーザー照射後の胃壁は,超音波内視鏡で高エコー領域として描出されることを基礎的実験にもとずいて明らかにした.また,超音波内視鏡で胃壁の層構造の変化を描出することによってレーザー照射によって光凝固された範囲および深さを確認できることがわかった.この結果,早期胃癌へのレーザー照射後の効果判定にも超音波内視鏡が有用となりうることを指摘した.
  • 多田 正大, 陶山 芳一, 田中 義憲, 西村 伸治, 鹿嶽 研, 渡辺 能行, 魚住 玄通, 川井 啓市
    1984 年 26 巻 1 号 p. 49-59
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     拡大内視鏡検査法が大腸の分野に応用されてから幾久しいが,この間,色素法の工夫と各種拡大大腸fiberscopeの改良に相俟って,種々の新しい診断学への展開がなされてきた.そして今日では生体の大腸粘膜を実体顕微鏡観察と同等の拡大率で識別する微細診断学が確立されている.しかし臨床例を積み重ねるにしたがって,拡大内視鏡検査法にもいくつかの限界が指摘されてきたため,更に拡大倍率を170倍にまで向上した超拡大大腸fiberscope・CF-UHM (Olympus)を用いて,光学顕微鏡レベルに匹適する「超拡大観察」と呼ぶべき新しい内視鏡診断学への可能性について追求してみた.その結果,methylene blue,toluidine blue, cresyl violet等の色素剤を散布後,5~6分間に素早く内視鏡観察することによって,大腸粘膜を細胞単位で識別することが可能であることが証明された.今後,超拡大内視鏡検査法による大腸粘膜の病態生理を知るための新しい展開が期待されることを強調した.
  • 浅田 修二, 正宗 研, 平田 一郎, 正木 啓子, 岡 博行, 白木 正裕, 三好 博文, 岩越 一彦, 大柴 三郎
    1984 年 26 巻 1 号 p. 60-69
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     Double pylorusは稀な疾患であり,現在までわが国の報告例は17例,諸外国のものを加えても106例に過ぎない.著者らは多量の鎮痛剤服用後に発生したと考えられる後天性double pylorusの1例を経験したので報告した.症例は78歳,男性.主訴は食思不振.筋収縮性頭痛のため3年間にわたって多量の鎮痛剤を服用した既往があった.胃X線検査で胃幽門前庭部と十二指腸球部とを結ぶ2本の交通路を認め,大彎寄りの交通路には不規則な拡張と狭窄があった.胃内視鏡によっても幽門部にある2つの交通路を確認し,球部内反転,色素散布で大彎側に交通路をもったdouble pylorusであることを確かめた.本症例は高齢であり,長期間多量の鎮痛剤服用の既往があり,潰瘍を合併し,大彎寄りの交通路には収縮運動を認めないことなどからして,後天性に発生したdouble pylorusであると推察した.なおdouble pylorusの成因について文献的考察を加えた.
  • 高橋 日出雄, 石田 秀世, 東郷 実元, 穴沢 貞夫, 桜井 健司
    1984 年 26 巻 1 号 p. 70-74_1
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     大腸に発生する非上皮性腫瘍は非常に少ないといわれるが,そのうちのリンパ管腫はさらに極めて稀なものである.著者らは注腸X線検査で横行結腸の非上皮性腫瘍を疑い,大腸内視鏡的ポリペクトミーで組織学的にリンパ管腫と診断し得たので症例を報告する.大腸リンパ管腫の本邦報告例から,X線像の特徴的所見をまとめると,大きさは2~5cm,類円型,半球状で,辺縁は平滑,無茎性,圧迫や二重造影で容易に大きさや形状が変化する,などがあげられる.また,内腔に突出する陰影欠損のX線透過性が大きいことも重要な所見である.リンパ管腫の内視鏡所見は,立ち上がり急峻,基部がくびれて,平滑な表面,軟らかく,光沢,透明感があり,体位の変換や圧迫で容易に変形する,などである.従って,上記の所見があれば,リンパ管腫の診断も充分可能であろう.
  • 戸塚 慎一, 野内 俊彦, 阿部 恒男, 丸山 道生, 川崎 恒雄, 湊 志仁, 蓮村 靖, 武内 重五郎
    1984 年 26 巻 1 号 p. 75-78_1
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     脂肪肝を伴い肝細胞内色素顆粒が僅少で,したがって典型的な黒色肝を示さなかったDubin-Johnson症候群の1例を報告する.症例は29歳の男性.主訴は黄疸.家族歴に特記すべきことはない.入院時,高度の肥満・結膜黄染および肝腫大を認めた.検査成績では,T-Bi12.8mg/d1(D-Bil2.1mg/d1)と軽度の抱合型高ビリルビン血症を示したが,血清トランスアミナーゼ値は正常であった.BSP試験で再上昇現象が認められたが,ICG試験は正常であった.腹部超音波検査では胆石や胆管拡張の所見は認めず,経静脈的胆嚢造影は120分まででは造影されなかった.腹腔鏡検査では,典型的な黒色肝ではなく,腫大した平滑な肝表面に黒色の小斑点が散在しているのみであった.しかし,胆嚢切痕部にのみ黒色肝の領域が認められた.肝生検では,肝細胞内に褐色の小顆粒が認められたが,高度の脂肪肝のためか細胞内顆粒は僅少であった.
  • 西原 秀一郎, 牟田 俊明, 小田原 恵二, 山内 孝, 三沢 正, 早川 滉
    1984 年 26 巻 1 号 p. 79-83_1
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     患者は51歳男性.左季肋部痛を主訴として来院し,腹部US,CT検査及び血管造影にて膵頭部癌と診断した.術前検査の注腸造影及び内視鏡検査でS状結腸に表面平滑で頂上に陥凹を有する有茎性腫瘤を認めた.内視鏡的ポリペクトミーによる摘出標本は脂肪腫(2.0×2.0×2.5cm)であった.著者らが検索し得た大腸脂肪腫はとくに近年本邦でも報告例が増加し,自験例を含め112例に及ぶ.しかし,内視鏡的ポリペクトミー摘出例は12例に過ぎない.内視鏡的ポリペクトミーは本症の診断と治療に有用である.
  • 竹井 信夫, 勝見 正治, 青木 洋三, 谷口 勝俊, 坂口 雅宏, 康 権三, 児玉 悦男, 稲生 誠樹
    1984 年 26 巻 1 号 p. 84-93
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     昭和47年から57年12月までの約11年間に,15歳以下の小児108例に延べ144回の内視鏡検査を施行した.上部消化管,下部消化管に対して,それぞれ51例ずつ,逆行性膵胆管造影(以下ERCPと略)施行例は6例であった.性別は男児64例,女児44例で,年齢は1歳未満は4例(4 .7%)であり,1歳から6歳までは41例(38%),7歳から12歳までは34例(32%),13歳から15歳までは29例(27%)であった.施行時の麻酔法は上部消化管検査では,8歳以下は主として全身麻酔で,9歳以上は咽頭麻酔で行った.下部消化管検査では,ポリープ切除例,回盲部観察例のみ全身麻酔で行い,他は無麻酔で行った.上部消化管例の有所見例は39例(77%)で,胃内異物14例,胃潰瘍12例,十二指腸潰瘍7例,胃癌2例,その他4例であった.下部消化管例の有所見例は26例(51%)で,潰瘍性大腸炎8例,結腸ポリープ7例,大腸炎4例,Peutz-Jeghers症候群3例,その他4例であった.ERCP例では総胆管拡張症が2例であった.以上の結果から,内視鏡的検査は小児に対しても安全に行うことができ,諸疾患の診断,治療に有用であることがわかった.
  • 川本 一柞, 三崎 文夫, 川井 啓市, 丹羽 誠, 田中 義憲, 多田 正大
    1984 年 26 巻 1 号 p. 94-103
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     オリンパス光学K.K.製の新型大腸ファイバースコープ・CF-10Iの挿入性,操作性,観察能などについてF-IBWと比較しながら臨床評価を試みた.その結果,熟練者では挿入成績においてCF-10IとCF-IBWで差はみられなかったが,初心者ではCF-10Iを用いた場合の方が挿入時間が短く若干すぐれていると考えられた. 本器種はCF-IBWの諸性能をさらに改良して,より人間工学的な設計・改良がなされており,挿人性のみならず操作性や観察能,画像も良好で,熟練者はもちろん大腸内視鏡検査経験の少ない初心者にとっても取り扱いやすいスコープであると評価できた. 本器種を用いることによって大腸内視鏡検査法がよりルーチン検査に位置づけられ普及するとともに,生理学的検査,緊急内視鏡検査等の分野への適応の拡大が期待される.
  • 1984 年 26 巻 1 号 p. 107-136
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 1984 年 26 巻 1 号 p. 137-151
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
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