日本消化器内視鏡学会雑誌
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32 巻, 10 号
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  • 山本 佳洋
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2325-2333
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    若年者胃粘膜変化の特徴とその発生に関与する因子を検討するために,内視鏡検査を施行した30歳以下の症例(若年者君羊Juvenile)47,31歳以上の症例(高齢都羊Senior)66例を対象に,それぞれの内視鏡所見により,慢性胃炎,急性胃炎,正常例に分類し,外的刺激因子としての胃内胆汁逆流現象,胃液pHと自己免疫因子としての抗胃壁細胞抗体(PCA)の胃粘膜変化との関係について検討した. 高齢者君羊の慢性胃炎は,正常例に上ヒベ胃液内胆汁酸灘は有意に高値であり(683.9±305.1vs 27.2±0.9μM),組織変化でも萎縮,腸上皮化生変化を示すものが,他の所見を示すものに比べ臆に多かった(P<0.5).一方若年者慢性胃炎では,胃内胆汁逆流,胃液pHの影響は少なかった. PCA陽性率は若年者慢性胃炎で77%と高齢者に比較して有意に高率であった(P<0.02).組織学的には,若賭の慢性胃粘膜変化は,高齢者君羊より萎縮性縦変化が少なく,過形成変化が高率であった(p<0.05).また,鳥肌胃炎が5例存在し,そのPCA陽性率は80%と高率であった. 以上,若年者慢性胃炎の特徴は,外的因子の影響が少なく,PCA陽性率が高率で過形成性胃粘膜変化を持つことが多いため,自己免疫性機序が関与するものと思われる.
  • 加納 知之, 栗本 組子, 伊藤 克昭, 中村 常哉, 奥山 誠, 小林 世美
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2334-2341_1
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    私どもはゼラチン溶解液を用いた内視鏡的局注止血法を開発した.本法は中性,非抗原性物質である粉末ゼラチン(Gelfoam. Upjohn Co.USA)を出血血管の周囲及び出血巣へ局注する方法である.本法の作用機序は出血源となる血管を局注物質により圧迫止血することが主体であるため,エタノールと異なり局注による潰瘍形成や穿孔の危険が無いことが利点である.上部消化管出血24例,下部消化管出血21例における初回止血率は100%であり,潰瘍性大腸炎3例と直腸悪性リンパ腫1例の待機手術例を除く41例すべてが3年10カ月を最長とし再出血なく経過している.本法は種々の止血法に比べ,簡便性,安全性に優れた普遍的な内視鏡的止血法と考える.本稿では動物実験例から止血作用機序と安全性を考察し,臨床応用の手技及び成績を報告した.
  • ―(I)基礎的検討―
    田中 由宇志, 早川 勇二, 東 哲明, 西村 善也, 岩本 雅子, 三田 英治, 尾下 正秀, 鈴木 都男, 林 紀夫, 佐藤 信紘, 椋 ...
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2342-2355
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    腹腔鏡にて得た肝表面像の2次元フーリエ変換によるコンピュータ画像解析を試みた.画像収集には,硬性鏡にCCDアダプターを装着し,面順次方式電子内視鏡用ビデオプロセッサに接続したシステムを用いた.得られた画像をシェーディング補正後,フーリエ変換し,極座標変換して空間周波数を抽出し,結節や凹凸により構成される肝表面粒子成分の周波数分布を求め,さらに,目盛り付きゾンデを利用したスケール補正により,粒子径分布を求めた.解析方法の検討のため,肝表面モデルとして,小赤色球を撮影したモデルと,コンピュータシミュレーションにより作画したモデルを解析して検討し,さらに,臨床例として肝硬変症例の解析も行った.肝表面モデルを用いた解析結果では,得られた粒子周波数,粒子径は実際の大きさと良く対応し,また,粒子の分布も良好に反映した.肝硬変症例の解析においても,結節の大きさ,分布を反映した粒子成分が検出され,当解析法は肝表面腹腔鏡所見の客観化,定量化を試みるうえで有用と考えられた.
  • ―膵実質像のパターン分類―
    渡辺 洋伸, 山中 桓夫, 上野 規男, 木村 健
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2357-2365
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    日本消化器病学会慢性膵炎臨床診断基準に基づき診断した慢性膵炎82例(I群36例,II群26例,臨床的疑診20例)に対し,超音波内視鏡検査(EUS)を施行した.この結果,膵実質は明瞭に描出され,〈Spotty high〉,〈Linear high〉,〈Patchy high〉, 〈Diffuse high; type A〉 〈Diffuse high; type B〉の5つのパターンに分類された.また,他の画像診断において,診断基準にしめす確診所見,あるいは異常所見を捉えられない臨床的疑診例においても,EUSにより実質内の明らかな変化が捉えられた.このことから,他の画像診断や機能検査において異常を指摘できない軽度の慢性膵炎においても,EUSにより膵実質の変化を捉え得る可能性が示唆された.EUSは,USに比し,より詳細な膵実質の変化を捉えることが可能であり,慢性膵炎の診断に極めて有力な検査法と考えられる.
  • 瀬川 昂生, 有沢 富康, 丹羽 康正, 鈴木 隆史, 後藤 秀実, 土田 健史, 石原 明良, 塚本 純久, 山雄 健次, 中澤 三郎
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2366-2372
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    総合健診(人間ドック)受診者を対象に上部消化管内視鏡検査受診者の心理的な負担について検討した.同一人について総合健診受診時と内視鏡検査当日の8項目の消化器症状を対比すると各々の愁訴を有する頻度は内視鏡検査時に多かった.検査当日の消化器症状と心理テスト(STAIx-1及びx-2の日本語版)の結果を対比すると愁訴の多い者で,状態不安尺度,特性不安尺度ともに高かった.また,内視鏡検査を初めて受ける者では経験者に比べて状態不安尺度が高く,内視鏡検査前の緊張状態が強かった.内視鏡検査に伴う不安は内視鏡検査自身に対する不安と検査により発見されるであろう疾病に対する不安とが入り混じっていると推察される.従って,私ども内視鏡検査に携わる者は受診者に対して検査について説明を尽くすと共に,検査を行う時には精神的援助を行い,安心して受診できる様な行き届いた配慮が必要である.
  • 秋山 太津男, 岡部 郁夫, 武 豪, 越永 従道, 森田 建
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2373-2378
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    経内磯的Oddi括約筋内圧測定の測定方法として,現在のところLow Compliance Infusion Systemを応用したOpentip法,Microtiptransducerを使用したMicrotip法の2騨が主に用いられている.今回各種疾患を対象に,測定方法としてOpentip法とMicrotip法を比較し,さらにOpentip法において全身麻酔(全麻)と局所咽頭麻酔(局麻)の影響について比較検討した.測定圧はMicrotip法ではOpentip法に比し基礎圧,収欄圧とも低い傾向が認められ詩に収縮期圧では有意差が認められた.また全麻下の測定では局麻下に比し基礎圧,収縮期圧ともそれぞれ低い傾向が認められた. 以上の検討より経内視鏡的Oddi括約筋内圧測定は,局所咽頭麻酔下にInfusion Systemを応用したOpentip法による測定が,Microtip法や全身麻酔下での測定に比しOddi括約筋の機能をよりよく反映するものと考えられた.
  • 加藤 隆弘, 福井 康雄, 八木 信明, 川瀬 光八郎, 小島 孝雄, 加藤 周司, 奥田 順一, 井田 和徳, 安藤 貴志
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2379-2385
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    レーザーによる内視鏡治療後に良悪性の鑑別に苦慮した所見を呈した早期胃癌の1例を報告した.症例は81歳の心不全を合併する男性.病変は幽門前庭部の推定深達度mの分化型のIIcで,非接触型Nd:YAGレーザー照射後,搬襲集中を伴う,発赤したやや粗なしかし整った粘膜模様像を呈する著明な隆起を認めた.癌の再発が否定できず,ポリペクトミー施行す.Hyperplastic polypの像を呈し,隆起型胃潰瘍癩痕と診断した.この成因に関しては,H2-blockerやレーザーの作用が複雑にからみあった結果生じたのではないかと推定された.早期胃癌に対する内視鏡治療,とくにレーザーによる療法の増加およびH2-blockerの使用頻度の増加に伴い,今後この様な症例が増加することが予想されるので,十分念頭に入れなければならない.
  • 太田 安英, 木下 迫雄, 津田 政直, 沖本 芳春, 高岡 亮, 内田 善博, 太田 雄三
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2386-2392_1
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    内視鏡的に検討し得たきわめてまれな十二指腸平滑筋肉腫と胃癌との重複悪性腫瘍例を報告し,併せて,十二指腸平滑筋肉腫の内視鏡検査につき,若干の文献的考察を加えた. 症例は68歳,男性,全身倦怠感のために入院.消化管造影像で胃体部後壁と,十二指腸第2部にそれぞれニッシェ,透亮像を認めた.内視鏡所見,生検組織所見より前者は胃癌,後者は十二指腸肉腫と診断した.内視鏡検査は本症の術前診断に有用であった.手術により十二指腸乳頭口側第2部外側に中心性潰瘍を伴う9×8×2cmの管内外発育型十二指腸平滑筋肉腫と,胃体部後壁を中心とした6×7cmの分類不能進行胃癌を確認した. 本邦で,これまでに内視鏡直視下生検がなされた十二指腸平滑筋肉腫55例のうち32例,58%に組織診断がなされていた.内視鏡所見では中心性潰瘍を伴った隆起性病変にその診断率が高かった.
  • 高島 洋, 木須 達郎, 山岡 宏太郎, 内田 康文, 森 久男, 小池 由美子, 野尻 五千穂, 宮原 晋一
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2393-2398_1
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は28歳,男性.主訴は水様下痢.1985年1月,両下肢に浮腫が出現し,ネフローゼ症候群と診断された.1986年6月より1日数回の水様下痢が出現したため,1987年1月入院した.小腸,大腸の消化管造影,内視鏡検査および生検により,Crohn病と診断した.また,この時粘膜下層にアミロイド沈着が認められ,蛋白分析の結果AAタイプで,続発性アミロイドーシスと考えられたが,他に基礎疾患が認められず,潜在性に存在していたCrohn病に基づく続発性のアミロイドーシスと考えられた.Crohn病の診断の約1年半前に,腎アミロイドーシスによると思われるネフローゼ症候群が先行した興味ある1例と考えられる.
  • ―本邦報告例の胆管像の検討―
    熊沢 健一, 菊池 友允, 大谷 洋一, 中島 久元, 大石 俊典, 細川 俊彦, 大東 誠司, 吉沢 修一, 平井 雅倫, 蒔田 益次郎, ...
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2399-2406
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    原発性硬化性胆管炎(PSC)は胆管がびまん性に肥厚し硬化像を来す原因不明の疾患である.しかし,病態は多岐にわたっておりその概念はまだ確立されていない.そこでわれわれは当科で経験したPSC症例を報告するととも1ご本邦報告例の胆管像を検討し,分類を試みその特徴を明らかにした.症例は53歳女性.約10年間腹痛を繰り返していたが精査目的にて当科に入院した.黄疸は認めなかったが胆道系酵素は高値を示した.ERCPにて肝内外胆管の数珠状変化を認めPSCと診断した.ステロイド治療を行い軽快,その後1年半経過した現在ときどき腹痛を起こすが生存中である.自験例を含め胆管像が明らかな59例を主病変の部位別に肝内優位型と肝外優位型に分け比較したところ,肝内優位型は1)若年者に多い,2)女性に多い,3)病悩期間が長い,4)無黄疸例が多い,等の特徴を認めた.このことよりPSCは原因の違う幾つかの疾患で構成される症候群であることが示唆された.
  • 木曽 真一, 柏原 越, 藤:森 永二郎, 橋本 光司, 伊藤 俊雄, 松村 到, 大木 篤, 川上 房男, 多胡 基, 奥野 魏一
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2407-2415
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例1は32歳女性.中学生頃より発育が停止し,17歳時両眼白内障手術.20歳頃から脱毛と白髪がすすみ,25歳で閉経.飲酒歴はない.生化学検査は,GOT58IU/L, GPT113IU/L, ALP310IU/L, γ-GTP304. 4IU/L, T-Chol.233mg/dl, T.G.255mg/dl. 症例2は症例1の兄で,34歳男性.33歳時両眼白内障手術.生化学検査は,GOT58IU/L, GPT120IU/L, ALP260IU/L, γ-GTP75.1IU/L, T-Chol.166mg/dl, T.G.175mg/dl. 両症例とも7590GTTは糖尿病型でIRIは遅延過剰反応を示した.また両症例とも老人様顔貌で頭髪は脱落し疎,足は扁平足で皮膚潰瘍と腓豚を認め,四肢は細く皮下脂肪の発育が悪く強皮様変化を認めたが,逆に躯幹部はやや肥満であった.レ線で手指の骨粗鬆症とアキレス腱の石灰化を認めた.両症例の腹腔鏡検査で肝は両葉とも腫大し辺縁は鈍,表面平滑で黄褐色調であり脂肪肝の所見であった.近接で黄褐色調域と門脈末梢枝を伴った赤褐色調域を認めた. 生検肝組織は,大小の脂肪滴よりなり,小葉全体にみられる脂肪肝であった.特に症例1ではP-P,P-Cbridgingを伴う線維化を伴っていたが,症例2は,線維化はほとんどない.
  • 灘野 成人, 堀池 典生, 恩地 森一, 宮岡 弘明, 道尭 浩二郎, 梶野 一徳, 小川 泰史, 山口 修司, 久保 義一, 菊池 孝, ...
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2417-2420_1
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は18歳,男性.献血にて,HBs抗原陽性を指摘され,精査目的にて当科入院.腹部外傷の既往はなかった.入院時,HBs抗原陽性,HBe抗原陽性,軽度の一般肝機能検査異常を認めた.腹腔鏡検査にて,肝は軽度の紋理増強を伴う大白色肝であった.左葉中央部に表面に浅い裂溝を伴う分葉異常を認めた.裂溝は鋭利であり,先天的なものと診断した.なお,裏面の裂溝は辺縁にのみに認めた.ICG染色性に裂溝間の左右差はなく,血流には異常がないと思われた.肝生検組織では,慢性非活動性肝炎であった.また,腹腔鏡,肝生検,飢餓試験よりGilbert症候群と診断した.肝の分葉異常は当科腹腔鏡施行789例中,右葉では8例(1%)認められた.左葉では本例のみで,本邦では2例目であり,まれな例と思われたので文献的考察を加えて報告した.
  • 三善 英知, 益沢 学, 宮崎 悦子, 堀本 雅祥, 山本 佳司, 加藤 道夫, 寺田 昭, 奥山 卓正, 田村 和也, 森本 耕治, 倉田 ...
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2421-2426_1
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    画像診断上極めて特異な所見を示した転移性肝カノレチノイドの1例を報告する.症例は66歳の女性で腹部膨瀞を主訴に来院した.腹部CT検査および超音波検査にて肝に非常に多彩な嚢胞性病変の多発がみられ,転移性肝鵬が疑われたが,各衝肖化管髄にて原発巣は認められなかった.血液検査ではガストリンの高値以外異常を認めず,超音波下吸引生検でも診断できなかったため腹腔鏡検査を施行した.肝表面には直径2~3cmの白色結節と血液の貯留した黒色の嚢胞が鱗に散在し,著明な肝腫大を示した.組繊では,上ヒ較的均一な細胞が索状,リボン状酉己列をとって存在し,グリメリウス染色陽性によりカノレチノイドと診断した.約1年後十二指腸潰瘍の穿孔のため死亡したが,剖検にて十二指腸に約2cmの原発巣を認め,肝重量は9,300gにも及んだ.本症例のように極めて多彩な肝表面像をみたとき,カルチノイドを念頭におく必要があると考えられた.
  • 後藤 充男, 小松 眞史, 石田 真一, 後藤 隆, 正宗 研, 瀬川 泰彦
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2427-2433
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    亜急性肝炎様の経過を示した漢方薬起因性重症肝障害の1例を報告した.症例は28歳,男性.主訴は易疲労感.既往歴に輸血歴なし.平成元年2月,感冒様症状出現,市販漢方薬の"榊ガッチャギの薬黙服用,薬剤中止約2週後より易疲労感,食欲不振,黄疸,掻痒感を伴う発疹が出現し,8月秋田大学第1内科に入院した.意識障害は認めなかったが,PTは33.6%と著減していた.各種ウイルス学的検索は陰性で,"榊ガッチャギの薬.によるLSTはStimulation Index207%と陽性であった.入院13週後に施行した腹腔鏡検査で,肝左葉は広範性壊死と萎縮,右葉は典型的な馬鈴薯肝を示した.肝生検材料の組織所見は,門脈領域では結合織の増大,中等度の炎症性細胞浸潤,中心静脈領域では肝細胞の膨化,変性壊死,肝細胞内胆汁沈着を認め,肝の亜広範性壊死後の所見と考えられた.
  • 関 寿人, 谷 和宏, 奥平 勝, 西門 博之, 丸岡 正典, 河島 祥彦, 立岩 二朗, 水野 孝子, 鮫島 美子, 弥山 秀芳, 村中 ...
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2435-2438_1
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    大腸内視鏡検査前処置の際,polyethylene glycol electrolyte lavage solution(PEG-ELS)を用いると内視鏡挿入時,泡の存在により詳細な観察が困難な場合がある. われわれはこの問題を解決するために,dimethylpolysiloxane (DMPS,Gascon®)をPEG-ELSに添加することを試みた.基礎実験では,sodium N-lauroyl sarcocinateを用いPEG-ELSを発泡させDMPS濃度別に消泡効果を検討した.PEG-ELS中のDMPS濃度が5ppm以上で消泡効果を認め,20ppmでは約20秒で消泡が得られた.臨床例では,DMPS含有PEG-ELS使用群(DMPS含有群,DMPS濃度:20ppm)とDMPS非含有PEG-ELS使用群(DMPS非含有群)で腸管内の泡の有無を比較した.DMPS含有群では,内視鏡挿入時ほとんどの症例で泡は認められず,DMPS非含有群に比べ内視鏡の挿入および粘膜面の観察は容易であった.大腸内視鏡検査前処置に低濃度DMPS含有PEG-ELSを使用した報告はこれまでになくわれわれが最初である.
  • First Bulletin -1988-
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2439-2450
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 遠藤 光夫
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2451
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • Marcel E. Savary
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2452-2457
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • ―症例に学ぶ―
    竹本 忠良
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2458
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 大関 健二
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2459-2461
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 荒川 正博
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2462-2465
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    In order to clarify the angioarchitecture of the esophagus in portal hypertension, barium added gelatin was injected in the esophagus from the left gastric vein in untreated cases and the vascular running was observed macroscopically and histologically. It is classified in three distinct zones as follows; 1. Palisade zone where numerous parallel thin vessels (i. e., the sudare-like veins) run longitudinally, 2. Truncal zone where esophageal varices are commonly formed, 3. Transitional zone where vertically oriented veins run from the palisade zone to the truncal zone. For cases without portal hypertension, many blood vessels were running in lamina propria of the palisade zone. In contrast, for cases with portal hypertension, the corresponding blood vessels were remarkably dilated. The approximate half of them was running in the submucosa, extending the lamina muscularis mucosae. Critical area where esophageal varises frequently rupture corresponds to the transitional zone. A protrusion of a marked piling up of the veins into esophageal lumen and a steeper draining angle of the veins in the critical area are likely to lead to rupture of the varices. Histologically, red color sign corresponds to the thinning of the epithelium due to variceal vein in the lamina propria, and was frequently found in the critical area. The extent of thrombus formation was examined on esophagi of 18 autopsy cases passing more than 2 months after endoscopic injection sclerotherapy (EIS) with 5%ethanolamine oleate. Thrombus formation was observed most extensively in variceal veins in the submucosa of the truncal zone, but was poor in blood vessels of the lamina muscularis mucosa, as was the same with the palisade zone. This suggests that venous dilatation in the lamina muscularis mucosa in mainly responsible for post-EIS relapse.
  • ―全国集計の分析―
    遠藤 光夫
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2466-2470
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 日本消化器内視鏡学会
    1990 年 32 巻 10 号 p. 2471-2521
    発行日: 1990/10/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
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