日本消化器内視鏡学会雑誌
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34 巻, 4 号
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  • 平林 靖士
    1992 年 34 巻 4 号 p. 765-774
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     慢性膵炎の乳頭部機能を検討するため,慢性膵炎23例の十二指腸乳頭部内圧を内視鏡下に測定した.また,慢性膵炎27例に肝胆道シンチグラフィーを行い,胆管影出現から腸管影出現までの時間(CD時間)を求めた.慢性膵炎群では不規則な内圧波型例が有意に多く,収縮期圧,拡張期圧,波型と基線で囲まれた部の単位面積(index A),波型と波の谷を結ぶ線で囲まれた部の単位面積(index B)は,数値を平均±標準偏差値で示すと,対照13例で28.3±8.3mmHg,19.5±7.6mmHg,6.1±1.7cm2/分,1.7±0.9cm2/分に対し,慢性膵炎群では48.9±16.1mmHg,33.9±14.3mmHg,10.4±3.2cm2/分,3.1±0.9cm2/分と有意(p<0.01)に高値であった.次に,CD時間は,対照24例で18.5±17.3分に対し,慢性膵炎群で44.1±22.4分と有意(p<0.01)に延長しており,慢性膵炎では乳頭部機能異常があり,これが膵炎発生の一因になりうると考えられた.
  • 長南 明道, 望月 福治, 池田 卓, 藤田 直孝, 李 茂基, 小林 剛, 木村 克巳, 松永 厚生, 安藤 正夫, 渡邊 浩光, 佐藤 ...
    1992 年 34 巻 4 号 p. 775-783
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃体部領域に存在する,長径20mm以上の,平坦・陥凹型早期胃癌99例,早期癌類似進行胃癌18例,併せて117例を対象に,粘膜内,癌浸潤による口側境界の内視鏡診断能を検討し,以下の結論を得た. 1)切除胃固定標本上で,口側境界が,陥凹として明瞭であるものをA群,色調または胃小区の乱れとして明瞭であるものをB群,不明瞭であるものをC群の3群に分けて検討した. 2)組織学的には,A群は各組織型とも全層型を呈し,C群は中間・深層型の中,未分化型および全層型の中分化型が多かった. 3)通常内視鏡による口側浸潤範囲の所見は,A群では,境界明瞭な褪色または発赤として描出されるが,B・C群では境界不明瞭なものが多く,B群では血管透見の消失が,C群では血管透見の不整が重要な所見であると考えられた. 4)口側浸潤範囲の診断に関して,インジゴカルミン散布による色素内視鏡は,A群では有用であったが,B・C群では血管透見が不鮮明となり有用とは言えなかった.
  • ―拡大電子内視鏡(CF-V200HM)による解析―
    磯 彰格, 伊藤 義幸, 岡村 雅子, 大塚 弘友, 清水 誠治, 傍島 淳子, 多田 正大, 川井 啓市
    1992 年 34 巻 4 号 p. 784-791
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     大腸粘膜の拡大観察の有用性はファイバースコープ時代より既に認められているところである.一方電子内視鏡は6年前に開発されて以来,画像処理・解析による客観的診断化が進められている.今回新たに開発された試作拡大電子内視鏡CF-V200HMは,通常の大腸電子内視鏡CF-V200と同様の10万画素の高解像力に加え,最大50倍の拡大観察能を有している.われわれの施設でも本器種を臨床に用いる機会を得て,大腸隆起性病変28例に拡大観察を施行し,画像処理を試みた.その結果,本器種は操作性や観察能に関して,通常の大腸電子内視鏡に匹敵する機能を備えていると考えられた.最大50倍の拡大観察では,個々の腸腺口が明瞭に認識でき,腸腺口の配列パターンをより確実に分類することができた.また拡大観察後にカラー空間における強調処理を導入することで,腺口境界のコントラストがさらに明瞭となり,客観的診断の可能性を向上できるものと評価された.
  • 本田 徹, 竹下 公矢, 羽生 丕, 綿貫 重男, 飯田 道夫, 鴻野 雅司, 斉藤 直也, 丸山 道生, 砂川 正勝, 遠藤 光夫
    1992 年 34 巻 4 号 p. 792-799_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃の隆起性病変(良性ポリープ,胃腺腫,I型およびIIa型早期胃癌)及び胃底腺・幽門腺粘膜を対象に,拡大電子内視鏡(オリンパス社製GIF-V10Z,XGIF-200Z)がこれら胃の粘膜微細構造を描出しうるかについて検討を加えた.方法は,X線テストチャートを用いて,内視鏡の解像度を検討するとともに,胃の粘膜微細構造の大きさを胃粘膜の実体顕微鏡写真から計測するシステムを用い,両者を比較した.その結果,拡大電子内視鏡は,胃小窩・胃小溝レベル,あるいはLeistenspitzレベルの観察を行うことが可能であることが明らかとなった. さらに,得られた拡大内視鏡原画像から,個々の画像に適した形で,粘膜の微細な変化を強調し,粘膜微細模様を明瞭化する帯域強調処理を開発した.拡大電子内視鏡と帯域強調処理を用い,各種病変の粘膜微細模様の特徴的パターンを把握することにより,胃病変の質的診断能は向上すると考えられる.
  • 大井田 正人, 菊池 新, 今泉 弘, 近藤 一英, 横山 靖, 真玉 寿美生, 西元寺 克禮, 木田 光広
    1992 年 34 巻 4 号 p. 800-810_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     超音波内視鏡にて深さ診断を行いえた胃角ならびに胃体部の潰瘍について検討した. 胃角部の潰瘍は大多数がUl-IVであったが,胃体部では約半数を占めていた.治癒期間でみると,Ul-IVならびに胃体部のUl-IIIは難治であったが,Ul-IIは易治であった.通常内視鏡による特徴をみると,Ul-IVは難治性,Ul-IIは易治性の特徴をすべて備えていた.Ul-IIIは両者の所見を混在し認められた. 再発をみると,Ul-IVの潰瘍は12カ月で約半数にみられたが,Ul-IIは1例も再発しなかった.Ul-IIIは低率ではあるが再発がみられた.また,瘢痕像の経時的変化をみると,深さの浅い潰瘍ほど早期に所見は消失した.Ul-IVの経過観察例で再発予測を行うと,白色瘢痕になると再発は低率となった. 以上の検討より寛解期ならびに維持療法の導入,中止時期など深さを加味した治療方針についても述べた.
  • 村上 匡人, 渋谷 明隆, 白崎 敬二, 杉本 政直, 松木 茂樹, 國分 茂博, 柴田 久雄, 西元寺 克禮
    1992 年 34 巻 4 号 p. 813-821
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     劇症肝炎生存例7例において2回以上の腹腔鏡,肝生検をおこない長期経過について検討を行った.発症から5カ月以内に行った腹腔鏡,肝生検では,小陥凹を主体としたものは4例で,3例が急性型であり1例が亜急性型の経過であった.組織学的には4例とも急性肝炎の像を呈していた.最短1年7カ月,最長8年10カ月後に再度行った腹腔鏡,肝生検では,陥凹はほぼ消失していたが,2例に慢性肝炎の像を認めた.大陥凹を呈した3例中2例が急性型で1例が亜急性型であったが,組織学的には3例とも亜広範肝壊死の所見であった.2度目の腹腔鏡,肝生検では,陥凹は残存し2例に慢性肝炎の像を認めた.劇症肝炎生存例を腹腔鏡所見を含め長期経過観察すると,軽度の変化のみでほぼ治癒するもの,慢性肝炎化するもの,瘢痕が残るものなど多彩であるが,とくに慢性肝炎への進展については,HCV感染が重要な関わりをもつものと考えられた.
  • 遠藤 正章, 吉原 秀一, 羽田 隆吉, 佐々木 睦男, 杉山 譲, 小野 慶一, 棟方 昭博
    1992 年 34 巻 4 号 p. 822-832
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胆道疾患を有する術前症例を対象としてEUSによる胆嚢管の描出について検討した.(1)胆嚢管は屈曲した管状構造として描出され,3層構造を呈する症例もあった.(2)胆嚢管の描出率は,十二指腸走査では58%(84/144),胃内走査では39%(7/18),全体では56%(91/162)であった.(3)疾患別に胆嚢管の描出率をみると,胆管の観察を主な目的とした胆嚢総胆管結石,胆管癌,乳頭部癌,膵胆管合流異常では60~100%と良好な成績であった.(4)胆嚢管描出91例で検討すると,十二指腸下行脚走査では胆嚢管の全体を描出できたものが41%,球部および胃内走査では胆嚢側の描出例がそれぞれ46%,57%と最も多かった.(5)同じ91例における胆嚢管の走行・合流異常,胆嚢管病変の診断率は各々75%,100%であった.(6)最近16カ月間での胆嚢管の描出率は88%であった.以上のようにEUSは胆嚢管の精査法としても有用であり,胆道のEUSでは胆嚢管の描出にも留意すべきと思われた.
  • 吉田 直哉, 定本 貴明, 杉本 元信, 羽鳥 知樹, 久保 修一, 加藤 太, 飯沼 真理子, 柴田 実, 上野 幸久, 安部井 徹
    1992 年 34 巻 4 号 p. 833-840_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     C型肝炎の進展様式を腹腔鏡肝表面像からとらえることを目的に,経過観察例16例についてB型肝炎8例と比較検討した.B型とC型の間で進展例の比率には差がなかったが,C型の進展は比較的緩徐で,肝硬変進展例でもB型に比べ結節の球形度が弱い傾向がみられた.進展例では非進展例に比べ,有意差はないものの,初回検査時,B型では赤色紋理,斑紋が,C型では赤色紋理,斑紋,陥凹の多在が多くみられた.進展する年齢は,B型は40歳前後,C型は50~60歳が多かった. 肝細胞癌合併例(検査後経過中の合併を含む)65例(B型12例,C型53例)の腹腔鏡所見の検討では,C型ではB型に比べ結節形成が著しくない傾向がみられた.
  • 加藤 修, 長谷川 茂
    1992 年 34 巻 4 号 p. 843-845_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     患者は91歳の女性.心窩部不快感を主訴として上部消化管内視鏡検査を施行したところ,胃のmucosal bridgeを体上部小彎に発見した.胃のmucosal bridgeは稀なもので,現在までに本邦では12例を数えるに過ぎず,詳細が述べられているのはうち8例で,すべてmucosal bridgeの他に胃に併存病変が認められている.筆者らの例は併存病変は認めず,患者の既往歴,内視鏡所見および生検結果より,先天性のものと考えざるを得なかった.
  • 藤谷 幹浩, 北 慎一郎, 斉藤 裕輔, 斉藤 浩之, 小野寺 秀, 富樫 一夫, 綾部 時芳, 蘆田 知史, 北守 茂, 横田 欽一, 並 ...
    1992 年 34 巻 4 号 p. 846-854_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     患者は70歳男性,主訴は心窩部不快感.内視鏡検査で胃前庭部小彎に,全体がわずかに隆起した不整な溝状びらんを認め,悪性リンパ腫と考えた.生検組織でもそれを裏づけるリンパ腫細胞を認め,1990年5月21日,遠位胃切除術を施行した.切除標本で,同部位にわずかに隆起した不整な溝状びらんを認めた.病理組織学的に病変は0.7×0.5cmの大きさで,深達度は粘膜下層にとどまっていた.小さな表層型早期胃悪性リンパ腫の報告はまれであり,その内視鏡像の特徴について考察した.
  • 藤村 二郎, 松原 秀樹, 大畠 俊之, 吉川 浩英, 三浦 敏夫, 川口 稔, 日野 文明, 大林 諒人, 小武家 俊博, 島本 丈裕, ...
    1992 年 34 巻 4 号 p. 855-865
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    内視鏡的Polypectomyで診断したStomal Polypoid Hypertrophic Gastritis(Gastritis Cystica Polyposa)(以下SPHG,GCP)の一例を報告した.症例は72歳の女性で,9年前に胃潰瘍で胃切除術およびBillroth I法による再建を受けた.平成1年10月,検診の胃X線で残胃十二指腸吻合部に隆起性病変を認め,当科入院となった.胃内視鏡検査で,吻合部小彎側に表面発赤した粗大結節状の広基性の隆起を認めた.生検ではfoveolar hyperplasiaであったが,悪性を完全に否定できず,内視鏡的Polypectomyを施行しSPHG(GCP)と診断した.SPHG(GCP)は自験例を含め本邦報告31例であるが,内視鏡的Polypectomyにて切除されたものは,その内3例であった.またflowcytometryによる核DNA量の解析ではdiploid patternを示した.31例を集計し,文献的考察を加えた.
  • 木下 芳一, 西山 勝人, 北嶋 直人, 伊東 俊夫, 稲留 哲也, 福崎 恒, 渡辺 信, 千葉 勉
    1992 年 34 巻 4 号 p. 866-869_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     十二指腸球部内全体に密集する異所性胃底腺粘膜の1例を経験し,コンゴーレッド色素散布により異所性胃粘膜よりの酸分泌を証明し得たので報告した. 症例は35歳の男性で,上腹部痛のために来院した.上部消化管X線検査では十二指腸球部に小隆起性病変が密集していた.内視鏡検査では,隆起は球部全体に密に分布し,正常色で,その頂上部に発赤を認めた.ガストリン製剤の筋注後に,コンゴーレッド色素散布をおこなうと幽門に近い隆起の一部に黒変を認め,隆起部粘膜よりの酸分泌が証明された.生検標本による組織学的な検討では,胃型の表層上皮と胃底腺組織をもち,異所性胃底腺粘膜と診断し得た. このように十二指腸球部全体を占める異所性胃底腺粘膜例は,稀であり,更に本症例は,コンゴーレッド散布によって異所性胃粘膜よりの酸分泌を証明し得た点で興味深い.
  • 西村 克人, 田屋 登康, 藤井 常志, 松本 昭範, 高橋 篤, 菅 優, 並木 正義, 鈴木 知勝
    1992 年 34 巻 4 号 p. 870-878_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は64歳の男性.心窩部痛を主訴として入院した.上部消化管内視鏡検査で十二指腸球部に顆粒分葉状の腫瘤を認め,生検でGroup IV,また胃体中部前壁の扁平な隆起性病変も生検でGroupVを示し,胃前庭部前壁の山田II型の隆起性病変はGroupIIIであった.病理組織学的検索で,十二指腸球部腫瘤は50×50mmの乳頭状腺癌であり,深達度はsm,ly0,v0.胃体中部前壁の隆起性病変はIIa型の乳頭状腺癌で25×16mm,深達度はsm,ly0,v0.胃前庭部前壁の隆起性病変は1型の高分化型管状腺癌で8×7mm,深達度はmであった.リンパ節転移は認めなかった.本例は本邦における十二指腸癌と胃癌の重複例の25例目にあたり,両者とも早期癌である例としては8例目である.
  • 矩 照幸, 馬場 忠雄, 近持 信男, 藤山 佳秀, 中條 忍, 細田 四郎, 岡部 英俊, 出口 武司
    1992 年 34 巻 4 号 p. 879-887
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例1は21歳,女性で腹痛と下血を主訴に受診した.大腸内視鏡検査にて全大腸に小びらんの多発と,注腸造影にて鉛管状所見と小びらんの多発を認め,潰瘍性大腸炎と診断した.症例2および症例3は症例1の双子の弟で,ともに下痢,下血を主訴に来院し,大腸内視鏡検査,注腸造影にて潰瘍性大腸炎と診断した. HLA抗原の検索では,Bw52.DR2.DQw1.のhaplotypeを持っていた.遺伝免疫学的要因が潰瘍性大腸炎の発症に強く係わると考えられた. 一卵性双生児の双方とその姉に発症した潰瘍性大腸炎の症例を経験した.本邦においては潰瘍性大腸炎家族内発生例で,このような報告はこれまでにない.
  • 杉本 憲治, 塩崎 道明, 小畑 寛純, 板橋 司, 野中 親哉, 鄭 鳳鉉, 平田 一郎, 大柴 三郎
    1992 年 34 巻 4 号 p. 888-892_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    近年,本邦における平坦・陥凹型早期大腸癌の報告は増加する傾向にあるが,それでも5mm以下の微小癌症例の報告は少ない.今回,われわれは長径2.5mmのIIc型早期大腸癌を経験したので報告する.症例は54歳,男性.下痢を主訴に当院内科外来を受診し,全大腸内視鏡検査にて下行結腸に褐色調陥凹性病変を認めたため,内視鏡的切除術を施行した.組織学的には粘膜内に限局した高分化型腺癌であった.大腸内視鏡検査を施行する際には,このような平坦・陥凹型早期大腸癌の存在を念頭において注意深く観察する必要があると考える.
  • 竹内 亮, 東達 也, 木村 利幸, 勝島 慎二, 木下 晴生, 原田 稔, 九嶋 亮治, 猪熊 哲朗, 日高 昭斉, 飯田 泰啓, 小西 ...
    1992 年 34 巻 4 号 p. 893-900_1
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    患者は40歳の男性.1991年3月2日,嘔気と上腹部痛を訴え近医受診.上部消化管内視鏡検査を施行されるも,潰瘍瘢痕を認めるのみであった.翌日超音波検査にて,胆嚢頸部に径約15mmの高エコー腫瘤影を認め,悪性も否定しえず3月19日胆摘術を施行された.術前診断は腺腫もしくは腺癌であったが切除標本所見にて消化管カルチノイドの中でも,極めて稀な胆嚢カルチノイドと診断された.
  • 金政 和之, 赤井 秀幸, 織田 正, 野田 昌夫, 福井 康雄, 福田 新一郎, 児玉 正, 加嶋 敬, 古谷 慎一, 山下 滋夫, 小野 ...
    1992 年 34 巻 4 号 p. 903-910
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    43歳,女性の背側膵癌を合併した膵管癒合不全の1例を経験した.膵管癒合不全と膵癌の合併は現在まで本邦では21例の報告があり,20例までが背側膵癌であった.また膵頭部癌は11例みられたが黄疸を認めた症例は本例を含めて2例のみであった.膵管癒合不全と膵癌の相関関係については否定的な報告が多いが,なお症例の蓄積が必要であり,背側膵管造影を含めた積極的な検索が必要と考えられた.
  • 日本消化器内視鏡学会
    1992 年 34 巻 4 号 p. 911-917
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 日本消化器内視鏡学会
    1992 年 34 巻 4 号 p. 917-942
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 日本消化器内視鏡学会
    1992 年 34 巻 4 号 p. 943-971
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
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