日本消化器内視鏡学会雑誌
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36 巻, 1 号
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  • 崎田 隆夫
    1994 年 36 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 大柴 三郎
    1994 年 36 巻 1 号 p. 2
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • -病理組織およびHelicobacter pylori検出率からみた線状潰瘍と単発潰瘍の違いについて-
    金沢 雅弘
    1994 年 36 巻 1 号 p. 3-15
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    十二指腸の線状潰瘍は再燃,再発が多く,単発潰瘍,特に幽門輪直下のものは再発が稀である.この違いを明らかにする目的で,手術材料を用いて病理組織ならびに生検材料を用いてHelicobacter pylori(H.pylori)検出率を検討した.切除標本は胃癌その他の病変で切除され,手術前に瘢痕を含む十二指腸潰瘍が内視鏡的に確認され,かつ同病変が病理組織学的に十分検討可能であった症例で,その内訳は線状潰瘍5例,幽門輪直下の単発潰瘍7例であった.線状潰瘍は瘢痕を含め潰瘍が連続して認められ,その深さは最も浅い所でUl-II,最も深い所でUl-IVであった.幽門輪直下の単発潰瘍の深さは,Ul-IIが5例,Ul-IIIが2例で,Ul-IVの潰瘍はみられなかった.H.pyloriの検出は,119例の生検材料を用いて蛍光抗体法により行なった.球部粘膜における検出率は,線状潰瘍活動期あるいは治癒期(オ-プン)18.5%,同瘢痕23.1%,幽門輪直下の単発潰瘍オ-プン20.0%,同搬痕13.6%で,有意差は認められなかった.一方,胃粘膜における検出率は,線状潰瘍オ-プン80.6%,同瘢痕70.4%,幽門輪直下の単発潰瘍オ-プン100%,同瘢痕31.8%で,幽門輪直下の単発潰瘍瘢痕は有意に低率であった. 結論として,線状潰瘍はUl-III以上の潰瘍で,その胃粘膜におけるH.pylori感染は持続的であったが,幽門輪直下の単発潰瘍はUl-IIないしはUl-IIIの比較的浅い潰瘍で,その胃粘膜におけるH.pylori感染は一時的なものであった.これらの違いが両者の病態に関係しているものと考えられた.
  • 林 伸行, 林 隆一, 斎藤 祐一郎, 遠藤 茂夫, 新美 忠勝, 鈴木 毅文, 森瀬 公友, 堀内 洋
    1994 年 36 巻 1 号 p. 16-20_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    消化管出血を主訴に入院した胃潰瘍症例177例の潰瘍底所見を,205例の外来胃潰瘍例の潰瘍底所見とともに検討した.潰瘍底に認められた所見を(1)活動性出血,(2)凝血,(3)限局性隆起,(4)色素点,(5)白苔の5つの型に分類した.潰瘍底が白苔のみ,薄い凝血,色素点,白苔と同色の白色隆起を示す例では再出血はなかったが,厚い凝血例には再出血例がみられた.再出血の危険が少ないとされている白色隆起のうち,中心に凝血のある白色隆起,淡赤調を帯びた透明感のある白色隆起は再出血に注意すべきと考えられた.また,出血の原因となった動脈が潰瘍底から突出せず,隆起した部分は凝血のみからなる場合があると考えられた.出血胃潰瘍では潰瘍底の所見に十分注意して内視鏡的止血法を行なうべきであると考えられる.
  • 那須 真示, 吉田 茂昭, 斉藤 大三, 山口 肇, 横田 敏弘, 白尾 国昭, 恩田 浩明, 木庭 郁郎, 辻 靖, 福田 治彦, 山崎 ...
    1994 年 36 巻 1 号 p. 23-30_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    当院開院以来28年間に得られた上部消化管カルチノイド27例の内視鏡像,診断経過,病理学的諸性状を検討した.1)対象27例中22例が胃に5例が十二指腸に発生したものであった.転移は5例に認められ,いずれも胃病変であった.これらのうち1例は完全治癒切除後8年の肝転移例であった.2)内視鏡像は表層型,隆起型,腫瘤形成型の3型に分類可能であったが,いずれにも転移例を認めた.これらのうち表層型は予想外に広汎な浸潤を示し,また小病変では消失例も経験する.しかし術前診断はきわめて不十分であり,その臨床的取り扱いには十分な配慮が必要と思われた.
  • 鈴木 雅貴, 松田 徹, 外田 博貴, 奥山 芳見, 堺 順一, 山科 明夫, 斉藤 博, 佐藤 信一郎, 水戸 省吾, 大泉 晴史
    1994 年 36 巻 1 号 p. 31-36_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    1980年5月から1989年5月までに乳頭括約筋切開術(EST)を施行した総胆管結石症例で長期予後を観察し得た112例について検討を行った.結石再発を8例(7.1%)に認め,切開法は1例のみ中切開であったが,他の7例はすべて大切開を施行した症例であった.再発時の乳頭部は土管状に開口しており再狭窄を認めた例はなかった.7例中3例の再発結石の中心部に食物残査を認め,再発結石の原因として乳頭部が土管状に大きく開口しているため容易に十二指腸内容物が胆管内に入り込み感染が加わって結石が形成されたことが推測された.また結石再発8例中5例に傍乳頭憩室が認められたことから同病変が食残の胆管内への迷入を補助している可能性が示唆された.以上の所見からESTにおける切開は大切開を原則とはせず,中切開までにとどめることが重要であると考えられた.
  • 荒井 肇, 花井 洋行, 金子 栄藏, 新井 冨生, 喜納 勇, 丸山 保彦, 金岡 繁, 渡辺 文利, 金丸 仁, 甲田 賢治
    1994 年 36 巻 1 号 p. 37-42_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は54歳男性.人間ドックにおける食道透視にて異常を指摘され,精査のため入院となった.食道造影・内視鏡検査では,中部食道に中央に陥凹を伴う隆起性病変を認め,生検にて扁平上皮癌と診断され,食道亜全摘術を施行された.手術標本では,粘膜上皮と一部の粘膜下層には扁平上皮癌が見られるが,粘膜下層の腫瘍細胞の大部分は,未分化で充実胞巣状に増殖し,一部は篩状構造を呈しており,腺様嚢胞分化を伴っていると考えられた.
  • 樽谷 英二, 前田 清, 林部 章, 鬼頭 秀樹, 阪本 一次, 中上 健, 柳 善佑, 十倉 寛治, 浅田 健蔵, 竹林 淳
    1994 年 36 巻 1 号 p. 43-48_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は65歳の男性で,上部消化管検査にて偶然,食道気管支瘻を発見された.食道内視鏡検査では門歯より約30cm右側に憩室が見られ,その底部は瘻孔と粘膜橋を伴う炎症性変化が認められ,右主気管支に開口していた.胸部CTおよび術中所見で気管分岐下に5mm大の石灰化したリンパ節と接して食道憩室が見られた.本例の成因として縦隔リンパ節炎による憩室の形成さらに憩室炎の発症による瘻孔の形成が考えられた.
  • 藤川 亨, 大政 良二, 増田 勝紀, 蜂谷 公敏, 秋庭 宏紀, 宮本 兼吾, 藤崎 順子, 奥脇 秀一郎, 新井 弥生, 一之瀬 方紀子 ...
    1994 年 36 巻 1 号 p. 51-57_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    われわれは,1979年3月から1991年3月までの12年間に食道胃静脈瘤528症例に対し,1%Aethoxyskler-ol(AS)を用いた血管内外併用注入法による硬化療法を行ってきた.その経過観察中に直腸静脈瘤より大量下血をきたした2症例(0.38%)を経験した.緊急下部消化管内視鏡を行い,出血源として確認した直腸静脈瘤に対して0.5%のASを用いた血管外注入を主体とした硬化療法を行い止血および出血のコントロールに成功した.直腸静脈瘤の診断に関しては,痔核との鑑別点について文献的考察を行った.症例1は特発性門脈圧亢進症による食道静脈瘤の硬化療法後,1年6カ月後に下血をきたした.症例2は肝癌を合併した肝硬変による食道静脈瘤に対しての硬化療法を行った後,2年10カ月後に下血をきたした.直腸静脈瘤は比較的稀なectopic varicesの一つで,門脈圧亢進症の経過中に形成され,大量下血をきたすことがあり,門脈圧亢進症例の管理上留意すべき病態である.
  • -本邦食道脂肪腫21例の検討-
    宮本 真樹, 中島 浩一郎, 舛田 一成, 堂上 慎也, 河本 邦彦, 濱田 雅典, 鎌田 智有, 服部 宜裕, 山下 直人, 高橋 祥一, ...
    1994 年 36 巻 1 号 p. 58-64_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は83歳女性で,咽頭異常感を主訴に来院した.腫瘤の吐出の既往があった.上部消化管内視鏡では頸部食道に有茎性粘膜下腫瘍を認めた.CT値はマイナス,超音波内視鏡では高エコーであり,脂肪腫を疑った.全麻下に気道確保のうえ硬性食道鏡を用い腫瘤(10.5×3.5cm大)を摘出した.病理診断は脂肪腫であった.食道脂肪腫は有茎性で頸部食道に発生することが多いが,診断には超音波内視鏡,CTが極めて有用と考えられた.
  • 野ツ俣 和夫, 両林 英之, 湊 宏
    1994 年 36 巻 1 号 p. 65-70_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は57歳,男性.腹水貯留(class 5)にて入院.表在リンパ節は触知せず,CT,骨髄生検,ガリウムシンチは異常なし.胃X線および内視鏡検査で胃体上部大弯に不整形潰瘍を伴った粘膜下腫瘍病変を認め,生検ではびまん性非Hodgikinリンパ腫中細胞型を呈し,免疫組織化学的染色ではUCLT-1染色のみ陽性から胃原発性T細胞性悪性リンパ腫stage4と診断した.CDDP腹腔内投与計3回,150mgにて腹水は消失し,胃病変は著明に縮小した.
  • 畠山 眞, 金川 博史, 後藤 賢一郎, 香山 明一, 水尾 仁志, 田辺 利男, 美馬 聰明
    1994 年 36 巻 1 号 p. 73-78_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は55歳女性.吐下血を主訴に受診.上部消化管内視鏡検査で十二指腸第二部にF3Cb静脈瘤の集簇を認め,1カ所にフィブリン栓と同部位からの出血を確認し,肝硬変に伴う十二指腸静脈瘤破裂と診断した.肝性昏睡IV度でショック状態のためHISTOACRYLによる緊急内視鏡的硬化療法を施行し止血に成功し,その後再出血もなく静脈瘤の著明な縮小を確認した.十二指腸静脈瘤破裂出血時の治療において示唆に富む症例と考え報告した.
  • 小笠原 仁, 中嶋 均, 棟方 昭博, 吉田 豊, 田中 正則, 小館 史, 岩村 秀輝, 千葉 理輔
    1994 年 36 巻 1 号 p. 79-84_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    同一部位に大腸リンパ管腫と早期癌が併存し,他の部位にも早期癌とリンパ管腫を認めた稀有な1例を経験した.症例は78歳男性,主訴は軟便.大腸X線検査にて盲腸,肝弯曲部,横行結腸に隆起性病変を指摘.盲腸は腺腫,肝弯曲部はリンパ管腫,横行結腸はリンパ管腫と腺腫が併存した病変を疑い内視鏡的切除を行った.組織診の結果盲腸が1型早期癌(深達度m)肝弯曲部が海綿状リンパ管腫,横行結腸は海綿状リンパ管腫とm癌が併存していた.
  • 渡辺 勝志, 岩井 彰, 大岩 孝幸, 山腰 雅宏, 城 卓志, 伊藤 誠, 武内 俊彦
    1994 年 36 巻 1 号 p. 87-93_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    患者は45歳,男性.間欠的な腹痛を主訴に来院し,各種検査にて回腸腫瘤を先進部とする腸重積症と診断した.大腸内視鏡検査では結腸内に粘膜下腫瘍の特徴を有する腫瘤を認め,腫瘍露出部より慎重に生検を施行し悪性リンパ腫の組織診断を得た.腸重積の原因疾患としての回腸原発悪性リンパ腫を術前に確定診断し得た例は少ないため,過去に報告された類似症例の検討を加え,質的診断における大腸内視鏡検査の重要性について述べた.
  • 中野 克哉, 石丸 寿美子, 山本 研冶, 上平 博司, 小西 英幸, 古谷 慎一, 福田 新一郎, 児玉 正, 加嶋 敬, 岡 隆宏
    1994 年 36 巻 1 号 p. 94-101
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    胃に悪性リンパ腫の併存病変を認め,腸重積にて発症した回腸末端部の悪性リンパ腫の一例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は29歳男性.主訴腹痛.CT,注腸造影,大腸内視鏡検査および生検にて回腸末端の悪性リンパ腫を先進部とした腸重積症と診断.胃にも併存病変を認め右半結腸切除術,幽門側胃切除術を行った.成人の腸重積症は慢性の経過を示すことが多く,原因不明の不定な慢性の腹部症状の経過中に,イレウスや下血にて緊急手術となることが多いため,一般に術前に腸重積症の先進部の質的診断に至ることは困難とされている.しかし,大腸内視鏡検査は先進部を直接観察でき,生検にて組織学的診断も可能であるため,質的診断には,大腸内視鏡検査が有用であり,患者の状態の許す限り積極的に大腸内視鏡検査を施行すべきである.また,消化管の悪性リンパ腫は一臓器内あるいは多臓器に多発することがあり注意が必要と考えられた.
  • 柴山 隆男, 大竹 寛雄, 田中 武, 佐伯 俊一, 林 星舟, 細井 仁, 田中 慧, 小池 盛雄
    1994 年 36 巻 1 号 p. 102-107_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     重症薬剤性肝障害例に対して,経過をおって赤色紋理の消長を腹腔鏡検査で観察した.初回急性期の検査時には赤色紋理は観察されず,肝機能改善約1年後の2回目の検査時に,肝表面に細血管の増生・拡張を伴う赤色紋理が観察された.本症例の赤色紋理出現の要因のひとつには,肝実質脱落部位の修復機転として,グ鞘域から肝被膜直下肝実質脱落巣及び肝被膜への血流改善が関与していると推測した.
  • 鈴木 仁弥, 矩 照幸, 高橋 利彰, 山崎 時雄, 居出 健司, 松本 啓一, 塩見 毅彦, 小山 茂樹, 藤山 佳秀, 馬場 忠雄, 細 ...
    1994 年 36 巻 1 号 p. 108-115
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    中部胆管癌の1例に対し, Gianturco型expandable metallic stent COOKRを用いて内視鏡的逆行性胆管内ステンティングを施行した.症例は77歳,男性で黄疸と肝機能障害を指摘され入院.腹部超音波検査,CT,ENBDチュ-ブからの胆道造影で中部胆管癌の診断を得てZステントによるERBDを施行した.方法は,ガイドワイヤ-に沿わせて内視鏡を十二指腸まで挿入し,EST施行.続いて径3.7mmの外套チュ-ブを狭窄部の上縁まで挿入し,内部に径6mmx15mm・4連のZステントを充填してプッシャーチュ-ブで先端まで送り,外套チュ-ブを抜去してステントを拡張,固定させた.患者は術後9日目に退院し,120日目現在黄疸は出現していない.Zステントによる胆管内ステンティングはいくつかの間題を残すものの,悪性胆道狭窄に対する治療に有効であると思われた.
  • 塩出 純二, 西山 仁樹, 森山 洋, 福岡 保, 狩山 和也, 志茂 公洋, 廣田 昌子, 平良 明彦, 渡邊 朋子, 横井 徹, 糸島 ...
    1994 年 36 巻 1 号 p. 116-122_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     肝硬変症に伴うdiffuse antral vascular ectasiaの2例を経験した.症例1は,吐血を来した74歳女性で高ガストリン血症を認めた.症例2は,進行性の貧血を呈した肝癌合併の68歳女性.ともに内視鏡検査で胃幽門前庭部に全周性びまん性に細血管拡張を認めた.症例1は経過観察中である.症例2は内視鏡的高周波焼灼により病変の消失を認めた.本邦における報告例はこの2例を含めて13例であるが文献的考察を加えて報告する.
  • 野田 裕, 藤田 直孝, 小林 剛, 木村 克巳, 渡邊 浩光, 長南 明道, 八子 章生, 望月 福治
    1994 年 36 巻 1 号 p. 123-129
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     経口胆嚢鏡(POCCS)により総胆管および胆嚢内の結石が治療可能であった1例を経験した.症例は80歳男性で,上腹部痛,黄疸を主訴に当科紹介入院となった.ERCPにひきつづき内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)を施行し,総胆管結石を除去した.次いで,POCCS下に電気水圧衝撃波結石破砕装置(EHL)を用いて胆嚢結石を破砕,截石した.胆嚢管が拡張していたため,子スコープは胆嚢内に容易に挿入でき,複数回の処置が可能であった.
  • 杉 和憲, 齊藤 治, 岩下 敬正, 滝内 比呂也, 高尾 雄二郎, 森川 浩志, 吉積 宗範, 中川 憲, 高田 興, 島本 史夫, 松井 ...
    1994 年 36 巻 1 号 p. 130-136_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は72歳男性で,多発性骨髄腫で加療中に血便が出現した.大腸内視鏡検査で,直腸に径8mm大の表面平滑な黄色調の無茎性隆起と,径20×10mm大の結節集簇様病変を認めた.血液疾患を合併していたため,内視鏡的粘膜切除術を施行した.前者の組織診断はカルチノイド,後者は,腺管腺腫であった.一般にカルチノイドと結節集簇様病変とは,内視鏡的治療の適応について議論の多いところであり,文献的考察を加え報告した.
  • -その手技と成績-
    吉川 和彦, 曽和 融生, 川添 義行, 大平 雅一, 浅井 毅, 西口 幸雄, 永井 裕司, 石川 哲郎, 西野 裕二, 山下 隆史
    1994 年 36 巻 1 号 p. 137-143_1
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    食道静脈瘤症例に対して内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)を1992年6月より現在まで12例に施行し,良好な成績をえたので本法の実際の手技と成績について報告した. EVLにはStiegmann-Goff ligator kit.(米国Bard社製)を用いた.対象12症例の性別は男性8例,女性4例,平均年齢は55.2歳であった.施行直前の肝機能はchild A 2例,B4例,C6例で,治療時期別では緊急1例,予防6例,待期5例であった.施行前の食道静脈瘤の所見はF因子では全例F2以上で,RC signはすべて陽性であった.EVL単独による食道静脈瘤の治療効果は12例中7例(58%)に食道静脈瘤の完全消失が得られた.残存した5例のF因子はF1,F0であったが,RC signは陰性化し, RC signの消失率は100%であった.予後では全例生存中で,静脈瘤からの出血もみられていない. 本治療法は手技が容易で,静脈瘤の消退効果が短期間で達成され,また,合併症が少なく安全な治療法であると考えられた.
  • 串上 元彦, 東 冬彦, 炭谷 昌克, 国正 紀彦, 玉置 幸子, 玉置 英人, 玉置 政子, 玉置 英夫, 河合 純, 伊藤 秀一, 西岡 ...
    1994 年 36 巻 1 号 p. 144-149
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    従来,胃アニサキス症の治療に関しては内視鏡による虫体の摘出が確実と言われている.最近われわれは腫大した胃皺襞の間に刺入して観察も摘出も困難であった胃アニサキス症の1例に対してガストログラフィンを散布したところ,アニサキス幼虫の運動が停止し,鉗子で幼虫の体部を容易に摘み,抵抗なく摘出しえた.他の2症例に対してもガストログラフィンを散布したがほぼ同様に摘出が容易であった.胃アニサキス症において内視鏡検査後に発生するAGMLの誘因として大量の送気による胃粘膜の過伸展も推定されており,このことからも巨大皺襞間隙に刺入した胃アニサキス症や複数匹の穿入例,また部位的にアニサキス幼虫の頭部を摘まみ難い例などにはガストログラフィン散布は非常に有用であると思われる.胃アニサキス症の虫体摘出にガストログラフィンを初めて試み,良好な結果が得られたのでここに報告する.
  • 1994 年 36 巻 1 号 p. 150-163
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 36 巻 1 号 p. 163-211
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 36 巻 1 号 p. 211-221
    発行日: 1994/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
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