日本消化器内視鏡学会雑誌
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40 巻, 1 号
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  • 丹羽 寛文
    1998 年 40 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 中村 孝司
    1998 年 40 巻 1 号 p. 2
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 有村 文男
    1998 年 40 巻 1 号 p. 3-11
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胆嚢壁肥厚性病変の鑑別診断を目的として,病理学的に診断された胆嚢壁肥厚性病変39例(慢性胆嚢炎17例,胆嚢腺筋腫症11例,胆嚢癌11例)の術前超音波内視鏡(EUS)像の胆嚢壁に関する壁肥厚度,3層構造の有無,エコーレベル,内部エコー,表面不整の有無,嚢胞状領域の有無の6因子をアイテムとして多変量解析(数量化2類)を行った.各疾患のEUS像の特徴は,慢性胆嚢炎では高・低・高エコーの3層構造または高エコー胆嚢腺筋腫症では嚢胞状領域を伴う中~高度肥厚した低エコー,胆嚢癌では表面不整の高度肥厚した低エコーであった.同解析による第1軸,第2軸に対する相関比はそれぞれ0.854,0.713で判別は良好であり,3疾患の総正診率は92%であった.またrangeの検討より,判別に当たって内部エコー以外の5因子に重みのあることが示された.
  • 斎藤 彰一, 池上 雅博, 小野 雅史, 佐藤 泰弘, 一之瀬 方紀子, 佐々木 知也, 山崎 武志, 冨松 久信, 池延 東男, 市川 平 ...
    1998 年 40 巻 1 号 p. 12-21
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     過去19年間に内視鏡的に切除された大腸隆起性病変からLongacreらの定義に従い組織学的にserrated adenoma (SA)90症例93病変,Mixed hyperplastic adenomatous polyp( MHAP)11症例11病変を選出し,その臨床病理学的特徴について検討した.対照群はhyperplastic polyp (HP)151症例170病変を用いた.内視鏡所見の特徴はHPでは小さく無茎が多く,表面平滑で褪色であった.一方,SAは有茎が多く,分葉し強い発赤を呈していた.組織学的にSA,MHAPでは腺底部のみならず表層部にも核の腫大・重層化が目立つことが特徴であった.また増殖細胞(MIB-1)の検討からHPと比較してSAおよびMHAPでは,粘膜表層部での標識率が高く,腺底部から粘膜表層部への増殖細胞の偏移がみられ,腺管腺腫と類似した分布を示した.以上より増殖細胞の分布からもSA,MHAPは腫瘍性病変と考えられ,内視鏡的治療の適応とすべき病変であると考えられた.
  • 佐藤 惠, 村田 育夫, 田口 雅史, 渡辺 信明, 中野 重一, 芳川 一郎, 増本 陽秀, 大槻 眞
    1998 年 40 巻 1 号 p. 22-26
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は59歳男性.主訴は嚥下困難.1984年1月頃より嚥下困難が次第に増強した.1995年8月他院で食道造影,内視鏡にて食道アカラシアと診断され,同年11月当科に入院した.内視鏡的バルーン拡張術を施行し,自覚症状の改善をみた.本例では11年間の経過を食道造影で追跡できたが,まず食道憩室が拡大し,10年経過後に食道の拡張が明らかとなった.食道憩室合併アカラシアの経時的変化を追跡し得た症例は稀であるので報告する.
  • 古土 井明, 竹原 佳彦, 平本 智樹, 神安 敏樹, 平岩 健太郎, 堂園 孝史, 有馬 信之, 春間 賢, 隅井 浩治, 梶山 梧朗
    1998 年 40 巻 1 号 p. 27-32
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     化学療法が著効した食道原発悪性リンパ腫を経験した.症例は75歳女性,食欲不振,嚥下困難を主訴に来院.上部X線検査で中部から下部食道にかけて辺縁不整を示し,内視鏡検査では顆粒状の小隆起が多発し隆起間には不整形の潰瘍を認めた.生検で悪性リンパ腫と診断した.化学療法のみでX線所見,内視鏡所見ともに改善し,生検組織では腫瘍細胞は消失し治療終了後2年6カ月経過するが再発の徴候は認めていない.
  • 片岡 伸一, 大地 宏昭, 豊永 高史, 土細工 利夫, 牧本 伸一郎, 仲本 剛, 上江洲 朝弘, 筑後 孝章, 廣岡 大司
    1998 年 40 巻 1 号 p. 33-39
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は71歳男性,吐血によるショック状態で来院した.緊急内視鏡検査で胃角部小弯の潰瘍の露出血管からの拍動性出血を認め,高張Na-エピネフリン液(HS-E)と純エタノールの局注治療を行った.この際,潰瘍の口側粘膜が広範囲にわたり蒼白調に変化した.第2病日の内視鏡検査ではこの部に一致した二次性潰瘍と出血が確認され,純エタノール局注止血を追加した.第4病日の食事摂取と共に発熱と腹痛が出現,第5病日には遊離ガス像が確認され,潰瘍の穿孔と診断した.第6病日に開腹術を行い,胃体中部前壁に広範な潰瘍形成と穿孔を認め,幽門側胃切除を行った.本例における穿孔の原因は,エタノールによる動脈壁の変性が広範な血栓形成を招き,その結果組織が虚血に陥ったためと考えられる.
  • 佐野 亙, 廣畑 成也, 安武 晃一, 岩本 和也, 藤田 幹夫, 堀田 和亜, 田村 孝雄, 長谷川 博司, 中島 卓利, 西崎 朗, 中 ...
    1998 年 40 巻 1 号 p. 40-45
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     大腸内視鏡検査を契機に発見された蟯虫症の3例を経験した.症例1は便潜血反応陽性の精査のため大腸内視鏡検査を行った65歳男性で,盲腸から上行結腸に多数の虫体を認めた.症例2は大腸ポリープ切除のため大腸内視鏡検査を行った70歳男性で,盲腸に虫体を1匹認めた.症例3は便秘の精査のため大腸内視鏡検査を行った40歳女性で,横行結腸に虫体を1匹認めた.なお本例は家族内感染が疑われた.確認できた虫体はすべて腸管内残留液と共に吸引捕獲し寄生虫学的検討を行い,蟯虫症と診断した.内視鏡所見ではいずれも腸管粘膜障害は認められなかった.大腸内視鏡検査の普及に伴い,今後本症の観察例が増加すると予想され,内視鏡医は本症の存在を念頭において検査すべきである.
  • 羽生 大記, 大賀 辰秀, 水野 雅之, 渡辺 明彦, 藤原 仁史, 高野 保名, 松村 聡, 岩野 正宏, 村越 理恵, 瀧野 敏子, 水 ...
    1998 年 40 巻 1 号 p. 46-51
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     ヘモジデローシスを有する遺伝性セルロプラスミン欠損症は,全身の諸臓器に鉄沈着を来す先天性と考えられる無~低セルロプラスミン血症で,新しい先天性代謝性疾患として注目されている.症例は55歳男性.本例の肝機能はほぼ正常で,肝病変は,腹腔鏡像,組織所見とも中等度に進展したヘモクロマトーシスに矛盾しなかった.肝は他の臓器に比し,MRIなどの画像的には大脳基底核と共に大量の鉄沈着を来している割に,臨床症状,組織所見とも軽度であった.
  • 平沢 弘毅, 北川 陸生, 竹平 安則, 玉腰 勝敏, 山田 正美, 中村 俊文, 小林 宏始, 小出 茂樹, 松下 雅広, 室久 敏三郎, ...
    1998 年 40 巻 1 号 p. 52-57
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は62歳,女性で右季肋部痛にて来院.各種画像検査で非拡張型膵胆管合流異常,胆嚢癌,肝脾腫瘤の診断のもと手術が行われた.術中,肝脾腫瘤は胆嚢癌の転移と判断し胆摘,肝部分切除,リンパ節郭清,脾摘を施行。病理組織検査では胆嚢に高分化型乳頭腺癌,肝の腫瘤は末梢胆管炎,脾に炎症性偽腫瘍を認めた.非拡張型膵胆管合流異常と胆管炎の合併は少なく,炎症性偽腫瘍が胆嚢癌の転移との鑑別上問題となった興味ある症例であった.
  • 小川 聡, 岸 秀幸, 大橋 茂樹, 前谷 容, 藤沼 澄夫, 酒井 義浩, 星 一, 剛崎 寛徳, 石井 信光
    1998 年 40 巻 1 号 p. 58-63
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は56歳男性で,肝硬変,肝細胞癌,食道静脈瘤にて平成4年より経過観察中であった.平成7年3月下旬より黄疸が出現し,4月6日当院に入院した.入院時腹部CTで左右肝内胆管は拡張し,総胆管に腫瘍栓があり閉塞性黄疸と診断し,PTBDを施行した.右肝管から総肝管にかけて腫瘍栓があり,十二指腸側に進展していたため,PTCS直視下に無水エタノールを局注した.局注直後より腫瘍栓は白色化し,12日後には暗褐色となっていた.2回でエタノールを計24mlを局注したが,特に偶発症はなかった.手術不能な胆管内腫瘍栓に対し,PTCS下エタノール局注療法は有効な治療法と考えた.
  • 浦岡 俊夫, 友田 純, 森川 民也, 麻谷 優子, 山地 博介, 山野 智子, 中村 隆資, 坂田 達朗, 江草 國之, 高倉 範尚, 白 ...
    1998 年 40 巻 1 号 p. 64-69
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は32歳男性.主訴は吐下血.平成4,5年にも吐血の既往があるが,いずれも原因不明であった.吐下血にて来院し,緊急上部消化管内視鏡検査にて胃穹窿部大彎後壁寄りに出血を認め,Dieulafoy潰瘍と考えた.エタノール局注とクリッピングにて止血し得た.腹部血管造影検査にて腹腔動脈から分岐した脾動脈の狭小化を認めた.左胃動脈からは,拡張・蛇行した多数の分枝を認め,短胃動脈を介して,脾動脈への流入を認めた.胃穹窿部には動脈瘤を認めた.今後,副血行路発達による胃の再出血や胃動脈瘤破裂の可能性があり,噴門側胃切除および脾摘術を施行した.脾動脈の形成不全により著明な側副血行路が形成され,Dieulafoy潰瘍からの出血を繰り返したと考えられる1例を経験したので報告した.若年者で原因不明の消化管出血を来した症例では,血管異常に伴う出血を考慮すべきと考えた.
  • 新倉 則和, 宮林 秀晴, 越知 富夫, 石橋 久夫, 前島 信也, 武川 建二, 赤松 泰次, 清澤 研道
    1998 年 40 巻 1 号 p. 70-75
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は71歳,男性.検診で十二指腸球部小彎側に中心陥凹を有する粘膜下腫瘍を指摘され来院した.超音波内視鏡(EUS)では径1.5cm程の比較的低エコーを呈し,粘膜下層を主座とする腫瘤を認めたが,通常鉗子生検及び内視鏡下穿刺吸引細胞診(ENA)では診断に至らなかった.内視鏡先端に透明フードを装着しENAを施行したところ目的とする穿刺部位のコントロールや穿刺吸引が容易となり,細胞診でカルチノイドとの診断を得た.
  • 1998 年 40 巻 1 号 p. 76-83
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 1998 年 40 巻 1 号 p. 84-94
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
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