日本消化器内視鏡学会雑誌
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40 巻, 12 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 斉藤 利彦, 川口 実, 三坂 亮, 鶴井 光治, 大野 博之, 森田 重文, 半田 豊
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2095-2101
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     1960年から,内視鏡による胃癌の経過についての臨床的研究を行ない,この臨床的研究から派生した胃癌の発生とその発育・進展についての基礎的研究の成績をのべる.Helicobacter pyloriの発見以来,H.pylori感染による胃炎と胃分化型腺癌の関連が注目されている.2cm以下の早期胃癌を対象に検討すると,分化型腺癌のみならず,未分化型腺癌ともかかわりがあることが判明した.また,胃癌発生の粘膜環境をH.pylori感染が規定している可能性が示唆される.胃癌の発生に関係する遺伝子異常についての検討では,多くの遺伝子異常が積み重なっていることが判明し,一部では腸上皮化生,腺腫を介しての胃癌発生も示唆される. 胃癌の浸潤にも多くの因子が関係する.その中で癌巣局所においては,細胞間接着因子の減弱,癌細胞周囲での間質マトリックスの破壊が重要であることが判明した.
  • 平賀 裕子, 田中 信治, 春間 賢, 小池 則道, 五石 宏和, 國弘 真己, 谷本 達郎, 木村 敏久, 岡本 英一, 河本 邦彦, 北 ...
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2102-2112
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    内視鏡治療による早期胃癌の局所根治性について絶対適応外病変も含めた遺残・再発例の検討から考察した.対象は1986年1月~1996年6月までに完全あるいは局所根治を目的として内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行し組織学的評価が可能であった(EMR後外科的追加切除施行病変を含む)計183例206病変で,このうちEMR施行後に経過観察が可能であった早期胃癌193病変全体の遺残・再発率は5.2%であり,切除方法別に差はなかった(一括切除5.6%,分割切除4.7%).絶対適応外病変の遺残・再発率は6.3%で,絶対適応病変4.6%と比べ差はなかった.遺残・再発10病変中,外科的追加切除を施行した3例を除き,全例,追加内視鏡治療にて以後,遺残・再発を認めなかった.また,EMR後に外科的追加切除を施行した13例を含めたEMR初回局所根治率は91.3%,絶対適応外病変のみでも85.1%と極めて良好で,絶対適応外病変を含む早期胃癌の局所根治に対して内視鏡治療は有用であると考えられた.
  • 谷合 信彦, 恩田 昌彦, 田尻 孝, 鳥羽 昌仁, 梅原 松臣, 吉田 寛, 真々田 裕宏, 西久保 秀紀, 松本 智司, 山本 一仁, ...
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2113-2118
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    食道静脈瘤に対する内視鏡的静脈瘤結紮術 (EVL) の再発率改善に部分脾動脈塞栓術 (PSE) 併用が有効か否かを検討した.対象は治療終了後1カ月目の内視鏡所見にて食道静脈瘤が完全消失した症例で,PSE+EVL (PSE併用群) 31例, EVL単独 (単独群) 25例であった.再発を静脈瘤のFまたはRC因子の新たな出現として,累積再発率を検討した.PSE併用群,単独群の6カ月再発率はそれぞれ21.1%,58.1%,1年再発率は37.2%,70.7%,2年再発率は58.1%80.4%であった.PSE併用群の累積再発率は単独群に比し有意に低下していた (log rank test, p=0.042) . Child分類における検討では, Child Aでは両群問に差を認めなかったが, Child BにおいてPSE併用群は単独群に比し有意に低下し (log rank test, p=0.032) , Child Cでも低い傾向を認めた. EVLにPSEを併用することにより有意な再発率の改善を認め, PSE併用EVL療法は有用な治療法であると思われた.
  • 徳山 博, 市川 真知子, 炭谷 昌克, 川口 素世, 岡田 和久, 山本 秀之, 山本 好信, 西岡 新吾
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2119-2123
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は80歳,男性.嚥下困難,腹部膨満感を主訴に当院受診.内視鏡検査で胃噴門部のBorrmannIII型胃癌,癌性腹膜炎を認めたため,手術不能と診断インフォームドコンセントを得た上で,フレキシブル人工食道に,逆流防止として手術用シリコンペンローズドレーンを縫着して逆流防止弁付フレキシブル人工食道を作製し,食道胃接合部の狭窄部に留置した.留置後,流動食摂取不能から全粥摂取が可能となり,逆流性食道炎や誤嚥性肺炎も認めなかった.留置後約3カ月より口側の再狭窄を認め,カバー付ウォールステントを追加留置し,第125病日に死亡したが,患者のQOLの向上に有用であったので報告した.
  • 佐々木 美穂, 岩政 喜久恵, 山内 勇人, 山之 内純, 樋口 敏, 高田 清式
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2124-2131
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は73歳男性.1993年,頚部および縦隔リンパ節腫大出現し,ポジキン病と診断され化学療法にて寛解した.1994年,内視鏡検査にて胃体部小彎にIIc様の浅い陥凹性病変を認め,その生検組織は低分化型腺癌か悪性リンパ腫か鑑別が困難な組織像を呈した.前回のリンパ節と今回の胃病変の生検組織の再検討を行い,免疫組織染色にて,KH(CD30)陽性,CD15陰性を示したことより,未分化大細胞型リンパ腫と診断した.
  • 本田 豊彦, 梶山 徹, 鳥居 恵, 雄東 達也, 木村 利幸, 松枝 重樹, 岡本 朋子, 猪熊 哲朗
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2132-2137
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は75歳女性.内視鏡検査で胃幽門部大彎に10mrn大の山田II型の隆起性病変を認めた.表面粘膜は発赤し,中央にビランを伴っていた.超音波内視鏡検査(EUS)で,第2,第3層を主座とする低エコーの腫瘤を認め境界不明瞭であった.その内部エコーは不均一で一部に点状高エコー部をみとめた.Endoscopic Mucosal ResectionにてInflammatory Fibroid Polyp(IFP)と組織学的に診断した.IFPのEUS所見の文献的報告は少なく,これまでの11例の報告と比較検討した.
  • 青木 哲哉, 大川 清孝, 針原 重義, 高島 勉, 藤本 泰久, 東野 正幸, 奥野 匡宥, 佃 博, 井上 健
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2138-2142
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は72歳,男性.某院にて胃前庭部の隆起性病変を粘膜下腫瘍の診断にて約1年間followupされていたが,精査希望にて当科を受診した.1年間の経過にて腫瘍は増大傾向を認め,平滑であった腫瘍の表面は多結節状を呈していた.超音波内視鏡検査では第3層内に限局するやや高エコーな腫瘍の中に大小の蜂巣状の低エコー領域を認めた.生検の結果Mucinous adenocarcinomaの診断を得たため手術が施行された.深達度smの胃膠様腺癌であった.
  • 郷田 憲一, 多田 修治, 今村 治男, 上野 直嗣, 中村 太造, 江口 洋之, 須古 博信, 神尾 多喜浩
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2143-2148
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は61歳の男性.突然の下血を主訴に当院へ緊急入院となった.緊急大腸内視鏡検査を行い肝彎曲部の横行結腸側に,頭部にびらんと発赤を伴う,小指頭大の有茎性ポリープを認めた.同部位からの新鮮出血が検査時に認められ,このポリープを出血源と判断し,スネアポリペクトミーを行い,止血クリップをかけて検査を終了した.組織学的には粘膜固有層から粘膜下層にかけて血管の増生がみられangiodysplasiaと診断された.切除後,2年6カ月間再出血することなく経過している.大腸angiodysplasiaにおいて有茎性病変の報告例は少なくまれと思われ,その内視鏡像と治療法を中心に報告した.
  • 館花 明彦, 福田 直人, 山川 達郎, 東原 裕治, 浦川 陽一, 飯泉 成司, 吉元 真, 水口 國雄
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2149-2153
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は39歳,男性.腹部膨満感,便の狭小化を主訴に当院を受診.下部消化管造影検査にてS状結腸に約5cmのapplecore様所見を認め,大腸内視鏡検査にて同部位に全周性狭窄を認めるも粘膜面は異常所見なく,生検組織に悪性所見は認めなかった.腎盂尿管造影にて左尿管下部の高度狭窄と左水腎像を認め,腹腔内悪性腫瘍の結腸,後腹膜浸潤疑いと診断した.手術所見として,回腸の腫瘍がS状結腸と強固に癒着し一塊の腫瘤を形成し,一部が後腹膜に癒着しており,腫瘍切除と結腸部分切除をおこなった.摘出標本の肉眼,鏡検所見により,小腸クローン病と診断された. クローン病は比較的若年者に発生し,多様な合併症を高率に認めることが知られるが,小腸クローン病による結腸狭窄,尿管狭窄からの水腎症は稀であり,文献的考察を加え報告する.
  • 上田 通雅, 石田 長次, 大橋 一, 東澤 俊彦, 石井 新
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2154-2158
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は73歳女性.胆嚢癌術後腹膜再発にて経過観察していたが経口摂取不能となり入院した.上部消化管造影で幽門狭窄が認められたためexpandable metallic stent(EMS)を留置した.EMS留置による合併症は見られず経口摂取良好となり退院した.EMS留置後,約4ヵ月間,癌性腹膜炎で死亡するまで経口摂取可能であった. 手術不能癌による消化管狭窄に対し,EMSは患者のQOLを改善する可能性がある.
  • 砂川 隆, 金城 福則, 岸本 邦弘, 洲鎌 理知子, 与那嶺 吉正, 新村 政昇, 外間 昭, 金城 渚, 大城 淳一, 斎藤 厚
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2159-2164
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     抗凝固療法中,特にワーファリン内服中に大腸のポリペクトミーを施行した8症例について出血および血栓塞栓症の合併に関して検討した. International Normalized Ratio(INR)を抗凝固療法中のコントロールの指標として,術前にワーファリンを中止しヘパリン療法に変更した群と,ワーファリンを中止せずにポリペクトミーを施行した群の2群に分けて検討した.両群とも術中および術後の出血は認められなかったが,ヘパリン療法6例中1例に脳塞栓症を認めた.この症例は心房細動を合併した僧帽弁置換術後の患者であった.以上より,出血に関してはINRを指標とした治療方針決定にてワーファリン続行群でも特に出血傾向を認めず問題なかった.血栓塞栓症に関しては1例に脳塞栓症を認め,血栓形成リスクの高い症例ではポリペクトミー前のみでなく術後もヘパリン療法を続行するなど慎重な対応が必要と思われた.
  • 鈴木 雅貴, 小野寺 博義, 高橋 功, 佐々木 明徳, 萱場 佳郎, 鵜飼 克明, 桑島 一郎, 本場 正, 大方 俊樹, 鈴木 裕, 中 ...
    1998 年 40 巻 12 号 p. 2165-2170
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    造影剤のアレルギー歴がある場合,特に高齢者,基礎疾患のある症例では2回目の造影剤の投与で高率に副作用が出現し重症化する可能性がある.他方胆管結石の治療や悪性胆道狭窄に対する減黄術は造影剤を使用しなければしばしば困難である.今回経乳頭的管腔内超音波検査(IDUS)を用いることにより,造影剤を使用せず,安全に結石除去及び内視鏡的胆道ドレナージ術を施行できたので報告する.
  • 1998 年 40 巻 12 号 p. 2174-2176
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 1998 年 40 巻 12 号 p. 2177-2191
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 1998 年 40 巻 12 号 p. 2192-2199
    発行日: 1998/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
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