患者は40歳,女性.検診で胃に多発性の隆起性病変を指摘され,精査加療を目的として入院.胃内視鏡像は体部を中心に萎縮が強く,胃底腺領域に一致して発赤を伴う多数:の隆起性病変を認めた.生検組織診でグリメウス染色陽性の多発性カルチノイドと診断した.また,コンゴーレッドによる色素内視鏡検査および24時間胃内pHモニタリング検査により胃の無酸状態を確認したため,内視鏡所見と合わせA型曽炎と診断した.抗胃壁抗体と抗内因子抗体はともに陰性であったが,血中ガストリン値は3,000pg/ml以上と著明に高値を示した.超音波内視鏡にてカルチノイドの一部にsm浸潤を認めたため,胃全摘術およびR
2リンパ節郭清術を施行した.深達度はsm
3,胃部の3カ所にカルチノイドを認め,胃底腺領域には多数のendocrine cell micronest (ECM)を認めた.術後,血中ガストリン値は正常化した.
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