日本消化器内視鏡学会雑誌
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42 巻, 1 号
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  • 丹羽 寛文
    2000 年 42 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 中村 孝司
    2000 年 42 巻 1 号 p. 2
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 工藤 進英, 石川 恵子, 山野 泰穂, 為我井 芳郎, 今井 靖, 木暮 悦子, 田村 知之
    2000 年 42 巻 1 号 p. 3-7
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    隆起型Is型早期大腸癌は,日常臨床で最も多く発見される早期癌であるが,adenoma-carcinoma sequenceを経て隆起型になる大きな腫瘍群と陥凹型由米と考えられる比較的小さなIs型が存在することがわかってきた.この小さなIIc由来のIs型(Is+IIc)は,表面型IIcと同様に不整な形状を呈する陥凹局面を有し,陥凹部は癌のみで構成され,周辺の隆起部は正常粘膜で被覆されている.pit patternはすべて陥凹部V型,周辺隆起部I型である.大きさの平均は,Is型sm癌を比較した場合,陥凹(-)群は平均腫瘍径19.0mm,高さが9.5mmであるのに対して,陥凹局面を有するIs+IIcは平均腫瘍径12.6mm,高さが6.4mmであった.現在の肉眼形態分類では,高さの基準で両者ともIs型早期癌と分類されるが,この両者を内視鏡診断の際に厳密に区別することは臨床的取り扱いにおいて極めて重要なことである.
  • -超音波内視鏡による評価-
    佐藤 隆啓, 山崎 克, 豊田 成司, 狩野 吉康, 大村 卓味, 須賀 俊博
    2000 年 42 巻 1 号 p. 8-13
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    静脈瘤治療後,内視鏡的超音波カラードプラ法(ECDUS)で評価し,6カ月以上経過観察できた胃静脈瘤39例を対象とした.治療の内訳はヒストアクリルを使用した硬化療法(EIS)34例,5% ethanolamine oleate(EO)を使用したEIS3例,バルーン下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)2例である.ECDUSによ.る血流の評価は静脈瘤の治療終了後1から2週間の時点で行ない,血流信号検出の有無,波形分析と血流速度の計測を行った.胃静脈瘤治療後ECDUSで観察すると39例中25例(64.1%)に血流信号が検出された.拍動性血流が18例(Vmax15.3±5.1cm/s,Vmin4.6±1.6cm/s),定常性血流が7例(8.0±3.7cm/s)であった.静脈瘤の再発は血流信号が検出されなかった14例では0%であった.拍動性血流が検出された18例では1例(5.6%)に,定常性血流が検出された7例では6例(85.7%)に再発が認められた.ECDUSは胃静脈瘤治療後の効果判定や予後の推定に有用である.
  • 奥山 俊彦, 足立 経一, 植木 和則, 木下 芳一
    2000 年 42 巻 1 号 p. 14-19
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は88歳,女性.上部消化管内視鏡検査にて.切歯より22cmの食道に類円形.約1cm大隆起性病変を認めた.隆起頂上のヨード淡染域から生検は扁平上皮癌で,深達度は超音波内視鏡検査にてsmと判断し,表在型食道癌O-I型と診断した.治療は,患者と家族が外科的切除を希望せず,内視鏡的粘膜切除術を施行した.切除標本の肉眼分類は,丘状型(O-I pl.type)で,組織診断は腺扁平上皮癌の亜型とされる,稀な粘表皮癌であった.
  • 辻本 達寛, 栗山 茂樹, 吉川 正英, 丹羽 典子, 吉井 純一, 澤井 瑞穂, 辻之上 裕久, 菊川 政次, 菊池 英亮, 福居 健一, ...
    2000 年 42 巻 1 号 p. 20-26
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は48歳男性.飲酒後に少量の吐血とともに,約40cmの粘膜様白色索状物を吐出したため,精査加療目的で当院に入院した.上部消化管内視鏡検査では,食道のほぼ全長にわたる全周性の粘膜剥離を認めた.食道粘膜の生検組織像では,基底層上部に裂隙形成と棘融解細胞を認め,蛍光抗体直接法では,粘膜上皮細胞間にIgGの沈着を認めた.さらに,抗表皮細胞間抗体に対する蛍光抗体間接法も陽性であり,尋常性天疱瘡による剥離性食道炎と診断した.絶食のもとIVH管理を行い,H2-blocker,ステロイド治療により食道粘膜病変は治癒し,蛍光抗体直接法および間接法ともに陰性化した.現在までに報告されている食道病変を伴う尋常性天疱瘡45例についての文献的考察を加えて報告した.
  • 樋口 良太, 渡邊 文利, 堀尾 嘉昭, 景岡 正信, 岩崎 央彦, 杉本 健, 本田 聡, 金丸 仁, 北山 康彦
    2000 年 42 巻 1 号 p. 27-31
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は,75歳の.女性.上部内視鏡検査で胃体上部後壁大彎寄りに粘膜下腫瘍を認め,精査のため当科に入院した.胃透視では,大きさは約60mm大で,bridging foldを伴っていた.超音波内視鏡では,病変は第4層と連続しており,内部は無エコー領域を伴う低エコーであった.胃平滑筋肉腫の診断で手術を施行した.腫瘍は,類円形から紡錘状の核をもつ細胞からなり,免疫生化学検査では,s-100, actin陰性でCD34陽性であり,gastrointestinal stromal tumor (GIST)と診断した.また,c-kitが陽性であった.GISTの組織発生を考える上で貴重な症例であり,報告した.
  • 鰺坂 秀之, 藤村 隆, 伏田 幸夫, 米村 豊, 三輪 晃一
    2000 年 42 巻 1 号 p. 32-35
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は61歳女性で胃体中部を完全閉塞する全周性の4型胃癌で入院した.画像診断によりH3, P3, N4, SE, Stage IVbであることが判明し,開腹術の意義は少なく全身化学療法が選択された.PMFE5クール施行により肝転移および大動脈周囲リンパ節転移は縮小し,それまでの胃体部の完全閉塞もわずかながら通過するようになった.この時点で狭窄部にexpandable metallic stentが挿入・留置され,経口摂取良好となり患者は退院できた.4カ月後の現在,外来通院中である.
  • 原 猛, 阪口 昭, 竹中 成之, 堀本 亜希, 森 紀香, 大畑 博, 西 彰平, 伊藤 秀一, 西岡 新吾
    2000 年 42 巻 1 号 p. 36-40
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は52歳,女性.嘔気にて内視鏡検査を施行,胃体部を中心として,大小さまざまな腺窩上皮型過形成性ポリープを認めた.3個の人きなポーブは内視鏡的に切除し,他の多発性ポーリープは毎年経過観察を行った.4年後ポリープは不変であったが,H. pylori陽性判明し,除菌療法を行った.1年2カ月後,多発性ポリープはほとん消失しており,胃過形成性ポリープにH. pyori除菌療法が奏効する可能性が示唆された.
  • 大下 恭弘, 大津 直也, 大田 将弘, 今村 道雄, 金 宣眞, 政永 敏之, 平野 巨通, 中島 浩一郎
    2000 年 42 巻 1 号 p. 41-45
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は70歳女性.便潜血陽性の精査目的で大腸内視鏡検査を施行したところ,盲腸下極に表面平滑,はちまき襞を伴う半球状隆起を認め,虫垂開口部は同定されなかった.注腸検査では盲腸下極に粘膜下腫瘍様隆起を認め,虫垂は描出されなかった.腹部超音波検査では右下腹部に二胞性の低エコー性腫瘤を認め,腹部CT検査では壁のみ造影されるlow density massを認めた.以上より虫垂粘液嚢腫と診断し,手術を施行した.嚢胞内粘液のCEA値は123ng/mlと高値で,組織学的には虫乖粘液嚢胞腺腫であった.
  • 木村 聖美, 加藤 博之, 遠藤 俊吾, 吉松 和彦, 芳賀 駿介, 梶原 哲郎, 川田 裕一, 大井 至, 相羽 元彦
    2000 年 42 巻 1 号 p. 46-49
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    内視鏡的ポリペクトミー操作にて切除した.inverted appendiceal stump.(以下IAS).の1例を経験した.ので報告する.症例は59歳,女性,急性虫垂淡に対する虫垂切除術の既往がある,排便時の出血を主訴に来院し,注腸造影検査で盲腸の隆起性病変を指摘された.大腸内視鏡検査では盲腸に芋虫状のポリーフを認め,ポリープの粘膜面の腺口形態は正常pit patternを呈していた.留置スネアーを使用して,内視鏡的に切除した.病理組織所見では粘膜の軽度過形成性変化を伴う正常腸管の全層が飜転した構造を示し、IASと診断した.、1年後の人腸内視鏡検査では,正常な粘膜構造を持つ半球状の隆起として認められた.
  • 静間 徹, 長谷川 潔, 橋本 悦子, 谷合 麻紀子, 唐澤 英偉, 奥田 博明, 山内 克巳, 林 直諒
    2000 年 42 巻 1 号 p. 50-55
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は21歳女性と26歳男性の同胞.門脈圧亢進症の精査のため&院し,食道胃静脈瘤とCTにて肝線維化の所見が認められた.2症例とも腹腔鏡検査では,肝表面に瀰漫性の白色紋理が認められ,先天性肝線維症の診断に有用であった.先天性肝線維症は遺伝疾患であるか,同胞発症例は稀であるため,文献的考察を加えて報告した.
  • 進士 義剛, 西内 明子, 亀田 幸男, 関 孝一
    2000 年 42 巻 1 号 p. 56-60
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    1974年10月から1998年12月までの約24年問に兵庫県立西宮病院内科において実施した腹腔鏡検査3,467回の経験をまとめた.年齢は1歳かち87歳にわたり,15歳以下の小児例44回を含んでいた.一患者あたりの実施回数は1回のみ2,319例に対し複数回実施が493例であうて,反復検査から臨床上貴重な情報が得られることを確認できた.大きな偶発症は23件,うち亡は1例であうた。年と共に検査適応は変ったが有用性は変っでいない.
  • 米田 円, 大崎 往夫, 木村 達, 辻 賢太郎, 小味渕 智雄, 蜂谷 勉, 福山 隆之, 平岡 哲郎, 丸岡 正典, 福島 徹, 友野 ...
    2000 年 42 巻 1 号 p. 61-67
    発行日: 2000/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    経カテーテル動脈塞栓術(TAE)により,安全に胃内視鏡的粘膜切除術(EMR)を施行し得た2例を経験した.症例1は67歳男性.長径43mmのI型早期胃癌に対してTAEを施行した後にEMRを施行した.症例2は66歳男性.十二指腸球部の長径43mmのブルンネル腺の過誤腫に対してTAEを施行した後にEMRを施行した.2例ともに出血等の合併症は認められず,本方法はEMRの相対的適応のある症例には安全で有用であると考えた.
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