[目的] 内視鏡的粘膜切除後に,m3食道癌のリンパ節転移(pN)の有無を判定する組織像は未だ明確にされていない.今回,その具休的な組織像を明らかにすることを目的とした.[方法]外科切除m3食道癌27例を対6,pNと関連する滴状浸潤(droplet infiltration.:di)の組織像{長径(di
s),構成細胞数(di
n),主病巣からの距離(di
d)}に注目し,pN子測因子として脈管侵襲(vp)と比較した,[結果]di
s≦20μm,di
n≦4.およびdi
d≧200μmがpNと関連する組織像であった(P=0.001,0.006,0.03).pN予測因子としてdi
s≦20μmとdi
n≦4は感度.陽性結果の尤度比(LR)がvpと同等以上で.di
d≧200μmは特異度,LRともvpより低かった.[結論]m3食道癌のpN予測因子としての組織像は,di
s≦20μmとdi
n≦4であった.
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