日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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47 巻, 1 号
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  • 丹羽 寛文
    2005 年 47 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 中村 孝司
    2005 年 47 巻 1 号 p. 2
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 山口 武人, 税所 宏光
    2005 年 47 巻 1 号 p. 3-14
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMT)は進行が緩除で予後の良い膵腫瘍とされるが,時に急速に進行し不幸な転帰をたどることもある.IPMTの良悪性鑑別にはさまざまな画像診断による検討が行われてきたが,確実な診断は容易ではない.内視鏡を用いた診断としてはERCP,膵液細胞診,超音波内視鏡(EUS),膵管腔内超音波(IDUS),経口膵管内視鏡(POPS)が挙げられる.ERCPは特徴的な乳頭所見が得られればIPMTの診断は容易であるが,良悪性の鑑別は困難である.膵液細胞診は判定に苦慮することもあるが,確実な診断が得られる方法として有用である.EUSは内視鏡検査の中では侵襲も少なく,スクリーニングにも用いられる.IDUSは膵管内のみならず膵管壁,膵実質の評価が可能である.POPSは膵管内隆起性病変の詳細な形態診断が行える.これらの内視鏡診断を駆使することで,IPMTにおけるより確実な治療方針の決定を行うことが可能となる.
  • 綾田 穣, 福沢 嘉孝, 堀田 直樹, 松本 英司, 前野 禎, 佐藤 顕, 奥村 明彦, 石川 哲也, 各務 伸一
    2005 年 47 巻 1 号 p. 15-21
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は82歳の女性.主訴は全身倦怠感.緊急内視鏡検査の結果,上十二指腸角の出血性vascular ectasiaと診断した.内視鏡的結紮術(EVL)を施行した.その結果,2病変とも1回の結紮により完全止血効果が得られ合併症は認めなかった.本止血法は小腸の微細な出血巣に対しても確実かつ有用な止血法になり得ると考えられた.
  • 荻野 治栄, 久保 茂, 三澤 正, 奈須 俊史, 井原 裕二, 貞元 洋二郎, 原田 直彦
    2005 年 47 巻 1 号 p. 22-27
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は77歳,女性.ワーファリン内服中下血を来たし来院.当日施行した大腸内視鏡検査にて,半透明の剥離粘膜片がS状結腸に逸脱し,その根部がS状結腸―下行結腸移行部に全周性に付着していた.同日施行した注腸X線検査では,造影剤にて剥離粘膜は下行結腸へ容易に翻転し,長さ20cmに及ぶ下行結腸の浮腫状の変形が描出された.治療はワーファリン内服中止と絶食,補液を行った.症状,出血が改善したため食事,ワーファリン内服を再開したが,再度下血を来たしたため再び内服を中止し,絶食とした.その後,粘膜剥離部はほとんど狭窄を残さず治癒した。大腸の全周性粘膜剥離はまれであり,本症例はワーファリンによる出血傾向のために大腸に粘膜下血腫が形成され,粘膜剥離を生じたと考えた.
  • 宮崎 広亀, 山本 粋, 菅 正之, 石橋 陽子, 鈴木 誉也, 武田 耕一郎, 月舘 範行, 清水 康, 中村 雄一, 西村 正治, 奥芝 ...
    2005 年 47 巻 1 号 p. 28-31
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は67歳女性.大腸がん検診にて盲腸に粘膜下腫瘍様の隆起性病変を指摘された.内視鏡および注腸造影検査では虫垂開口部近傍に約2cm大の隆起性病変を認めた.内視鏡下に虫垂開口部内へと病変が消失するのが観察され,虫垂重積症と診断した.原因として虫垂原発の悪性疾患が否定できないため,腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.病理学的検討の結果腫瘍性病変は存在せず,虫垂内部に糞塊が貯留し,これが先進部となって虫垂重積を来したものと考えられた.
  • 栗山 宗彰, 加藤 順, 今川 敦, 堀 伸一郎, 河本 博文, 岡田 裕之, 白鳥 康史
    2005 年 47 巻 1 号 p. 32-36
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は73歳男性.前立腺癌に対し70Gyの放射線療法を施行.照射後8カ月より下血を認め,放射線直腸炎の診断にて当院紹介入院.高圧酸素療法,アルゴンプラズマ凝固法,スクラルファートの注腸療法を施行するも下血,貧血が続いたため,エカベトナトリウムの注腸療法を施行したところ貧血の改善を認め,内視鏡所見上も改善した.
  • 赤本 伸太郎, 須崎 紀一, 根来 裕二, 楠 由紀子, 次田 誠, 高取 優二, 野呂 賢一, 吉田 昭雄, 七宮 和歌子, 山内 一彦, ...
    2005 年 47 巻 1 号 p. 37-41
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は45歳男性,工作用カッターで右頸部を斬りつけられ,救急車で当院に搬送された.右外頸静脈損傷で,搬送時ショック状態であった.外頸静脈結紮止血と,急速輸液,輸血を行い,ショック状態を離脱したが,処置直後より4日間鮮血を伴った下痢と,左下腹部の圧痛を認めた.大腸内視鏡検査では,S状結腸から下行結腸にかけて粘膜の浮腫を伴った全周性の狭窄と,多発する潰瘍を認めた.搬送されるまでに下血の既往はなく,出血性ショックによる虚血性大腸炎と診断し,保存的に治療した.同様の報告は海外での1件の報告を認めるのみであった.
  • 小泉 大, 笹沼 英紀, 関口 忠司
    2005 年 47 巻 1 号 p. 42-48
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    86歳男性.下行結腸癌イレウスで入院し,多発性肝転移,寝たきりで全身状態不良だった.直腸癌の既往歴もあり手術困難なため,expandable metallic stent(EMS)を留置し,結果良好だった.根治切除不能な大腸悪性狭窄では,人工肛門造設などの手術を行うことが一般的である.近年EMS留置の良好な結果が報告されているが,一般病院では費用面から適応が難しい.大腸EMSの適応について再考させられた症例であったので報告する.
  • 西脇 伸二, 荒木 寛司, 丹羽 優佳里, 久保田 全哉, 白上 洋平, 後藤 尚絵, 岩下 雅秀, 小野木 啓人, 林 隆夫, 前田 晃男 ...
    2005 年 47 巻 1 号 p. 49-55
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    【目的】経皮内視鏡的胃瘻造設(percutaneous endoscopic gastrostomy, PEG)患者において胃瘻から細径内視鏡を挿入し上部消化管の観察や経胃瘻的な治療(経胃瘻的内視鏡:transgastrostomic endoscopy,TGE)を行い,その有用件を検討した.【方法】内視鏡はオリンパス社製GIF-XP240を用い,ボストン社製胃瘻ボタンの交換時に瘻孔より内視鏡を挿入し,上部消化管の観察を行った.また早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection,ESD)はTGE補助下にオリンパス社製GIF-Q240を用いて行った.経胃瘻的空腸チューブ留潰はボストン社製J-TubeTM(12Fr)をTGEを用いて留置した.【成績】通常観察では51例中47例で上部空腸まで観察可能であった.PEG造設後新たな病変を発病した症例は46例中13例(14病変)であり,そのうち逆流性食道炎の発病を5例に認めた.経胃瘻的治療としてのESDを2例,経胃瘻的空腸チューブ留置を4例施行したが,いずれも安全に簡便に治療を行うことができた.【結語】TGEは通常観察においても侵襲が少なく安全に施行することができ,定期観察や経胃瘻的治療に有用な方法であると考えられた.
  • 佐竹 儀治, 町田 マキヨ, 長嶋 厚樹
    2005 年 47 巻 1 号 p. 56-57
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 高瀬 靖広
    2005 年 47 巻 1 号 p. 58-65
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    食道静脈瘤に対するendoscopic injection sclerotherapy(EIS)で重要なことは,主要な静脈瘤に対しては硬化剤を静脈瘤から流入路まで注入することであり,症例によってはその上流の供血路まで注入して芋ずる式に隣接する静脈瘤も閉塞することである.具体的には,今流で言うと"balloon-occluded retrograde injection sclerotherapy(B-RIS)"と表現できる手技で,少なくとも初回ないし2回目くらいまで処置することで,その後の残存した静脈瘤には,再発例に見られる粘膜固有層の静脈瘤や全身状態不良例などに対するように結紮術やレーザー照射などで処置し,必ずしも静脈瘤内注入によるEISにこだわる必要はない.
  • 伊藤 啓, 藤田 直孝, 野田 裕, 小林 剛, 木村 克巳, 洞口 淳, 高澤 磨
    2005 年 47 巻 1 号 p. 66-72
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は65歳の男性.2002年8月胃検診にて胃潰瘍疑いとされ近医を受診した.上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部の腫瘍性病変を指摘され,当科紹介入院となった.内視鏡検査にて乳頭部に露出腫瘤型の腫瘍性病変を認め,生検で高分化型管状腺癌と診断した.超音波内視鏡検査および胆管内超音波検査では,腫瘍は乳頭部に限局し,深達度mの早期乳頭部癌と判定した.十分な説明と同意のもと内視鏡的乳頭切除術を施行した。病理学的にpatAdcpb,深達度m,IyO,vOの乳頭管状腺癌であり,切除断端は陰性であった.内視鏡的乳頭切除術は,正確な術前診断と適切な標本の検索により,早期乳頭部癌に対しても応用可能な治療法と考えられた.
  • 辻 邦彦, 西森 博幸, 桜井 康雄, 三井 慎也, 宮本 憲幸, 松永 隆啓, 姜 貞憲, 真口 宏介, 前久保 博士
    2005 年 47 巻 1 号 p. 73-77
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    【背景】マイクロ波凝固療法及びラジオ波焼灼療法は,肝細胞癌に対する熱凝固療法として広く普及している.しかし,合併症の報告も散見されることから,その有益性を損なわないように安全性の追及も重要な点である.われわれは表在型肝癌に対して,1996年より腹腔鏡下に熱凝固療法を施行しているので,その有川性と長期予後について報告する.【対象及び方法】症例は1996年から2003年までに腹腔鏡下熱凝固療法を施行した47例58病変.【結果】同療法の施行例は同一期問内に局所療法を施行された全体の約15%を占めた.局所コントロールは良好で,5年.生存率は62%であり,予後に寄与する因子は肝.予備能と残肝の異所性再発率であった.重篤な合併症はなく,QOLも良好であった.【結語】肝表面に存在し出血が危惧される場合,または近接する臓器損4aが危惧される場合は,腹腔鏡下治療が有用で安全な方法と思われた.
  • 責任者:田中 三千雄
    田中 三千雄
    2005 年 47 巻 1 号 p. 78-80
    発行日: 2005年
    公開日: 2024/01/29
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