長径20mm以上の側方発育型大腸腫瘍に対する適切な治療法の選択を目的として,顆粒型と非顆粒型の2型に分類し,形態学的,病理組織学的検討を行った.顆粒型のうち,10mm未満の隆起の集簇のみで構成される病変は,深達度がSm2,3におよぶ割合が3%と低率で,10mm以上の粗大結節を伴う病変は31%と高率であった.しかし,いずれもリンパ節転移例は認めなかった.これに対して,一部に陥凹面を伴っている病変は,全顆粒型の11%に存在し,sm2,3におよぶ割合が83%と高率で,浸潤部では,粘膜筋板の断裂と低分化腺癌を認め,リンパ節転移が高率であった.非顆粒型では,sm垂直浸澗距離が1,500μmを越えると,浸潤量の増加に伴って,病変内になだらかな隆起(以下非顆粒内隆起)を形成したものが13%に認められ,これらの病変は脈管侵襲およびリンパ節転移も高率であった.したがって,顆粒型では陥凹面の形成が,非顆粒型では非顆粒内隆起が外科的手術選択の指標となる形態学的所見であるとの結論をえた.本検討から,側方発育型大腸腫瘍に対して,腫瘍径の大小に関わらず適切な治療法を選択できる.
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