超音波内視鏡(EUS)は,内視鏡先端に超音波振動子を有し,内視鏡周囲の断層像を得る検査法である.上部消化管に対する適応は,悪性腫瘍の局所進展度診断,粘膜下腫瘍の診断,食道静脈瘤,胃潰瘍などの評価,悪性腫瘍化学療法後の評価などに用いられる.機種選択に関しては,大きな病変は通常型EUSを,平坦で小さな病変,食道癌狭窄例などには超音波プローブを用いる.描出に関しては,食道ではバルーン法,脱気水持続注水法,ゼリー法を,胃疾患には脱気水充満法を主に用いる.胃においては,脱気水で洗浄すること,存在部位別の脱気水量のコントロール,体位変換などが大切である.食道では,誤嚥に注意して行なうが,ゼリー法では誤嚥例を経験していない.上部消化管に対する超音波内視鏡下吸引細胞診・生検(EUS-FNA)は,ある程度以上大きさの粘膜下腫瘍,リンパ節,原因不明の狭窄などが適応となる.機材に関しては,初心者には自動穿刺針が望ましく,ある程度経験を経た後ディスポーザブル針とすべきである.実際の穿刺に際しては,病変が同定できる最小限度の脱気水量とすること,病変を押さえ込むような位置で中心から,基部側を穿刺すること,陰圧をかけた針を病変内で方向を変えながら20~10回ストロークさせ組織を針内へ押し込むこと,病理医の同席のもとに組織が採取出来たか確認するのが望ましいが,同席が難しい場合には,肉眼での確認,あるいは4,5回を目安に穿刺するとある程度以上の診断率が得られる.
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