日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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48 巻, 1 号
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  • 丹羽 寛文
    2006 年 48 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 中村 孝司
    2006 年 48 巻 1 号 p. 2
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 博昭
    2006 年 48 巻 1 号 p. 3-11
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    医師臨牀研修制度については,1946年から21年間続いた卒後1年間のインターン制度,1968年から35年間続いた卒後2年問の努力義務による研修医制度を経て,2004年からは卒後2年間研修必修化による新制度が発足した.新制度においては医師の人格養成,医療の社会ニーズへの適応が強調され,研修目標と経験目標が明記されており,内視鏡検査は経験目標に挙げられている. 本文では,新研修制度を概説し,初期の2年間で何を学び,その中で内視鏡診療の何を学べば良いかを提示した.新制度では研修医の大学病院から地域医療機関へのシフトがみられるが,学会としては,研修医の指導に応えられる専門医,指導医を数多く認定しており,Dr.roleに巡り会えば効果的な研修が可能である.研修医の指導から専門医養成までの課程とその評価法については日米間の比較をおこなった.新制度の導入によって日米格差は少なくなり,国際的均等評価(harmonization)の得られる医師養成法について第一歩を踏み出したと考える.
  • 羽生 泰樹, 早雲 孝信, 山嵜 真希, 塩 せいじ, 吉野 琢哉, 楠田 武生, 前田 和男, 渡邊 能行, 川井 啓市
    2006 年 48 巻 1 号 p. 12-22
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    [目的]早期胃癌治療において内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の保険診療下での合理的な導入の根拠を明らかにすること.[方法]胃癌治療ガイドライン適応病変に対し,初回治療後3年間の効果,費用の計算が可能な判断分析モデルを作成し,従来法EMRと比較した.[結果]患者QOLに影響する再内視鏡治療,外科手術,内視鏡検査の回数,入院,通院日数で,ESDは従来法より優れていた.ESDの総費用が従来法より高額にならないESDの手技料の閾値は,209,061円となった.[結論]閾値の条件では,ESDは従来法に比べて患者アウトカム,費用対効果に優れた治療法と評価された.ESDの導入・普及により,医療効果の向上のみならず,医療費削減が可能であり,早期に,本研究の結果に基づいた適切なESDに対する手技料の設定が望まれる.手技の普及に際して,治療法のもつ効用,経済効率を損なわぬよう,適切な手技習得のためのプログラムの確立が肝要と考えられた.
  • 西脇 伸二, 荒木 寛司, 白上 洋平, 丹羽 優佳里, 久保田 全哉, 岩下 雅秀, 小野木 啓人, 林 隆夫, 前田 晃男, 齋藤 公志 ...
    2006 年 48 巻 1 号 p. 23-30
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    【背景・目的】経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy,PEG)後に胃内にポリープが発生したという報告はわずかしかない.今回われわれは,PEG造設後,バンパー近傍に新たなポリープの発生を認めた11例を経験した.それらのポリープの内視鏡的特徴とバンパーとの関連を検討した. 【方法】胃瘻交換時に瘻孔からの細径内視鏡を挿入し,定期的に上部消化管の観察を行った(transgastrostomic endoscopy,TGE).新たに発生したポリープの内視鏡的および病理学的所見Helicobacter pyloriの感染診断,血清ガストリン,ペプシノゲンI,II濃度の測定を行った. 【結果】70例延べ149回のTGEを行い,11例においてバンパー近傍に,新たに発生した計17個のポリープを認めた.その発生部位により,バンパー基部型,バンパー辺縁型,バンパー対側型に分類した.病理学的検討では,バンパー基部型は炎症性肉芽または過形成性ポリープ,バンパー辺縁型及び対側型はいずれも過形成性ポリープであった.Helicobacter pyloriの感染やガストリン,ペプシノゲンI/II比との関連は認められなかった. 【結論】PEG造設後バンパー近傍にポリープが頻発した.ポリープの発生はパンパーによる慢性的な機械的刺激によるものと考えられた.
  • 田中 心和, 坂口 ー彦, 大西 裕, 西脇 佳世, 堀松 高博, 来住 稔, 竹田 章彦, 藤澤 貴史, 前田 光雄
    2006 年 48 巻 1 号 p. 31-36
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    患者は55歳男性.上部消化管内視鏡検査にて食道下部から胃にかけて多発する毛細血管拡張病変を認めた.反復する鼻出血と舌や消化管に存在する毛細血管拡張病変から,Osler-Rendu-Weber病と診断した.貧血の主因は消化管の毛細血管拡張病変からの出血と考えられ,アルゴンプラズマ凝固療法を施行し,貧血の改善を認めた.本症の消化管病変に対してアルゴンプラズマ凝固療法は手技が簡便で安全性も高く,繰り返し施行可能なため,第一選択とすべきであると考えられた.
  • 千島 雷太, 千葉 俊美, 久多良 徳彦, 柴田 将, 高木 亮, 徳永 ゆみ, 照井 虎彦, 遠藤 昌樹, 猪股 正秋, 居 正之, 鈴木 ...
    2006 年 48 巻 1 号 p. 37-42
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は86歳女性.検診で便潜血陽性を指摘され,近医にて大腸内視鏡検査を施行したところ横行結腸に隆起性病変を指摘され,当科紹介入院となった.大腸内視鏡検査再検にて同部位に中心にびらんを伴った粘膜下腫瘍形態の隆起性病変を認め,生検にて粘液癌を疑われた。注腸X線検査では類円形の隆起性病変を認め,超音波内視鏡検外査にて低エコーの病変で深達度mpの所見であった.以上より粘液癌を疑い横行結腸切除術を施行した.病理組織学的所見にて粘液癌と診断された.大腸粘液癌は粘膜下腫瘍形態を示すことが特徴的である.
  • 小沢 俊文, 渡辺 秀紀, 奥村 浩二, 土屋 豊一, 丹治 伸夫, 安斎 幸夫, 海上 雅光
    2006 年 48 巻 1 号 p. 43-50
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は62歳,男性.便柱狭小化を主訴に受診し当院にて大腸内視鏡検査を受けた.下行結腸に金周性狭窄を来した2型進行癌を認めた.周堤表面には白色の小顆粒が多数観察され,癌性潰瘍底も通常の大腸癌に比し白色調が強く易出血性に乏しかった.生検で扁平上皮癌の診断が得られ,他臓器に明らかな原発巣ならびに転移巣を認めず,大腸原発の扁平上皮癌と診断し左半結腸切除術を施行した.組織学的には大部分が高分化扁平上皮癌で,一部に腺癌成分を認めた.扁平上皮癌と腺癌との移行部も観察された.リンパ節転移はすべて腺癌成分によるものであった.術前にscc抗原は8.8ng/mlと高値を示したが,以後は0.8と正常化した.術後4カ月に小腸転移,8カ月に腹壁転移を来した.内視鏡的に白色構造物が観察された場合,扁平上皮成分を考慮すべきである.組織由来は先ず腺癌として発生し,一部が扁平上皮癌化し腺癌成分を上回り増大,発育したものと考えられた.
  • 中村 一久, 佐藤 悦久, 浅葉 宣之, 川村 直弘, 奥山 秀平, 松岡 弘泰, 根津 佐江子, 中島 洋, 石田 均, 高橋 信一
    2006 年 48 巻 1 号 p. 51-58
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例はともに60歳台の女性,肝障害のため受診.抗核抗体陽性,γ 一グロブリン高値,HLADR4陽性を呈した.症例1はBMI31.2,HbAIC6.7%で腹腔鏡検査にて脂肪肝と診断食事療法のみで著明に改善した.症例2はBMI24.8,HbAIC8.0%で腹腔鏡下肝生検にて非アルコール性脂肪性肝炎と診断,ピオグリタゾン投与で改善した.両症例は自己免疫性肝炎との鑑別に腹腔鏡下肝生検が非常に有用であった.
  • 肱岡 範, 猪狩 功遺, 亀井 明, 高野 浩一, 浅原 新吾, 藤田 直哉, 清水 深雪, 浦上 尚之, 藤崎 順子, 星野 恵津夫, 藤 ...
    2006 年 48 巻 1 号 p. 59-67
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    悪性十二指腸狭窄に対して2例の経胃瘻的十二指腸ステント留置術を経験した.症例1は71歳男性.膵頭体部癌による幽門十二指腸狭窄に対し,胃瘻造設に加え経胃瘻的に十二指腸ステント留置術を施行した.術後2週間で原病死したが,術後早期より3分粥までの摂取が可能であった.症例2は63歳男性.膵頭部癌による十二指腸狭窄に対し,胃瘻造設および経A的十二指腸ステント留置術を施行した.術後1カ月で原病死したが,術後早期より全粥までの摂取ができ死亡当日まで経口摂取が可能であった.2例とも合併症を認めず,挿入時の苦痛なく正確なステンティングが可能であり,極めて有用性が高いと考えられた.
  • 小林 剛, 藤佃 直孝, 野田 裕
    2006 年 48 巻 1 号 p. 68-69
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 梅垣 英次
    2006 年 48 巻 1 号 p. 70-78
    発行日: 2006/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    内視鏡的粘膜切除術は外科的切除術と同様に切除標本を回収するため,病理組織学的検索を行うことが可能である.また,症例を選べば外科的切除術に匹敵する根治性を得ることが出来る.切開・剥離法(ESD)が開発され,大きな病変でも正常組織を含めてenblocに切除することが可能となった現在,内視鏡治療で得られた標本に対しては,外科的切除標本と同様に適切な取り扱いが必要であり,正確な病理組織学的診断を下すことが重要となってくる.そのためには,内視鏡的粘膜切除によって得られた標本を厳密に取扱い,実体顕微鏡観察を行って完全切除の判定を正しく行うことが重要である.
  • 責任者:滝川 一
    久山 泰
    2006 年 48 巻 1 号 p. 79-81
    発行日: 2006年
    公開日: 2024/01/29
    ジャーナル フリー
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