日本消化器内視鏡学会雑誌
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50 巻, 1 号
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  • 丹羽 寛文
    2008 年 50 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 上西 紀夫
    2008 年 50 巻 1 号 p. 2
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 丹羽 寛文
    2008 年 50 巻 1 号 p. 3-21
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     世界消化器内視鏡学会OMEDは,独立した消化器内視鏡学会を持つか,あるいは消化器病学会内に内視鏡部門が独立したグループとして活動している国あるいは香港などある特定の地域の学会を会員としており,現在全世界で80あまりの国あるいは地域の学会が会員となっている. OMEDは,1966年に国際内視鏡学会International Society of Endoscopy (ISE)として設立され,第1回国際会議は同年東京で開催された.さらに1976年7月には,より包括的な名称である世界消化器内視鏡学会OMEDに改名されている.OMEDの最も大きい業務は国際学会議の開催で,以後第2回から第11回まで4年に一度学会議を開催してきている.筆者は2002年3月より2005年9月まで,OMEDのPresidentとして学会の運営に当たってきたが,OMEDの活動の方向は定款に明記されており,これらの活動はOMED内に設けられた各種委員会を通じて行われている.委員会には常時設けられたStanding Committeeと,必要に応じて臨時に設けられるAd hoc Committeeがある.筆者在任中のこれら委員会の活動状況を詳細に述べた.また2003年,2005年には,国際胃癌学会に際し同学会との併催でOMED Spring Meetingを開催している.また日本の早期癌がなかなか各国の理解を得られない状況の中で,フランスのLambertの主導でOMED協力の元に,パリでEpitherial Tumorのタイプ,分類等について国際検討会を開催し,その成果を,Gastrointestinal Endoscopy誌上に発表している.これらの諸事業は,Presidentの退任後も筆者は前Presidentとして引き続き活動を続け,特にアジア地区ではアジア太平洋消化器内視鏡学会と協力して活動に当たっている. 本論文では,OMEDの創設時の状況とその後の発展,筆者の在任中の活動を主体に述べ,将来に向かってのOMEDの方向性を紹介した.
  • 片岡 淳朗, 那須 淳一郎, 筑木 隆雄, 梶原 猛史, 森脇 俊和, 仁科 智裕, 松原 寛, 堀伸 一郎, 谷水 正人, 西村 理恵子
    2008 年 50 巻 1 号 p. 22-26
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は50歳男性.20歳頃から痔の手術を繰り返しており,30歳で小腸型Crohn病と診断された.直腸狭窄のため48歳時S状結腸双孔式人工肛門造設術,49歳時穿孔と出血のため回腸部分切除術を受けた.肛門痛が続くため精査すると,下部直腸から肛門にかけ狭窄があり生検で中分化型腺癌であった.CT及びMRIで同部に7.5cm大の境界不明瞭な腫瘤を認め,stage IIIaの直腸癌と診断し,化学放射線療法後に骨盤内臓全摘術を施行した.術後病理所見で周辺臓器への浸潤と切除断端に癌を認め,術後2カ月で腸閉塞をきたし死亡した.
  • 渡邉 隆, 平川 克哉, 佐藤 茂, 河内 修司, 中島 豊, 青柳 邦彦, 松本 主之, 飯田 三雄
    2008 年 50 巻 1 号 p. 27-33
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は68歳,女性.逆流性食道炎のためランソプラゾールを内服中,持続する水様性下痢のため来院した.大腸内視鏡検査で横行結腸からS状結腸にかけて細長い縦走潰瘍が多発していた.生検組織において粘膜上皮直下の肥厚したcollagen bandを認め,collagenous colitisと診断した.ランソプラゾールの中止により臨床症状は速やかに改善し,縦走潰瘍の瘢痕化,および生検組織所見の正常化を確認した.一般にcollagenous colitisでは大腸内視鏡所見に異常を認めないとされるのに対し,自験例は縦走潰瘍を伴った貴重な症例と考えられた.
  • 西山 竜, 荻原 章史, 太田 壮一郎, 小林 駿, 大西 雅彦, 渡辺 俊一, 宇野 昭毅, 大谷 豪, 岩崎 有良, 森山 光彦, 荒川 ...
    2008 年 50 巻 1 号 p. 34-39
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    止血クリップによる憩室出血の止血法は確立された安全性の高い手技である.しかしクリッピングが原因と思われる合併症の報告も存在する.今回われわれは回腸末端および回盲弁近傍の上行結腸の憩室出血症例に対し,クリップによる止血処置を行った後,クリップが原因と考えられるびらんを形成した症例を経験した.適切なクリップの使用が回盲部付近の出血性病変に対して,また抗血栓療法中の患者に対して重要であると考えられた.
  • 松崎 圭祐, 楠目 健一, 山本 正樹, 川野 豊一, 三浦 修
    2008 年 50 巻 1 号 p. 40-45
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は75歳の男性.大腸内視鏡検査施行5日後に,突然の下腹部痛と暗赤色の下血を認めて受診.内視鏡検査にてS状結腸の腸間膜側に深い潰瘍と結腸壁の壊死を認め,緊急手術を施行した.大腸内視鏡検査の重要な合併症の一つとして,消化管穿孔があげられる.本症例は,検査1週間前から抗血小板薬を休薬していたが,検査直後に内服を再開した.これが一因で出血により発症したと考えられる遅発性S状結腸穿孔の1例を経験したので報告する.
  • 安井 智明, 坂東 俊宏, 相原 司, 生田 真一, 吉江 秀範, 飯田 洋也, 河合 孝, 菊地 勝一, 岸 清彦, 片岡 保朗, 山中 ...
    2008 年 50 巻 1 号 p. 46-51
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は30歳代の男性で全身倦怠感と黄疸で入院した.MRCPで胆嚢結石と約5mmの総胆管結石を認め,乳頭バルーン拡張術(EPBD)による胆管結石除去術を行った.乳頭を,径6mmの拡張バルーンで約2分間拡張し,術中トラブルなく結石除去を終了した.術後重症急性膵炎を合併したが,集中治療により救命した.EPBDは乳頭切開術にくらべ容易に施行できる一方で,ある程度の頻度で急性膵炎を合併する.したがって,慎重にその適応を考慮すべきで,膵炎の予防策も講じておくべきであると考えられた.
  • ―残存瘻孔を利用した胃瘻力テーテル再挿入法の検討―
    蟹江 治郎
    2008 年 50 巻 1 号 p. 52-57
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     経皮内視鏡的胃瘻造設にて胃瘻を造設し,その瘻孔が完成したにもかかわらずカテーテル交換が行えず,経皮的に再挿入が実施不能であった25例に対し,内視鏡を用い残存瘻孔を利用した胃瘻カテーテル再挿入法を行った.本法により再挿入が可能であった症例は21例であった.再挿入不能例に対しての再胃瘻造設については,通常の胃瘻造設を行う前に,低侵襲である本法を行うことがすすめられる.
  • 林 香月, 大原 弘隆, 山田 智則, 小川 観人, 田中 創始, 安藤 朝章, 中沢 貴宏, 佐々木 誠人, 片岡 洋望, 城 卓志
    2008 年 50 巻 1 号 p. 58-65
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    (目的) 従来,治癒切除不能悪性消化管狭窄においては消化管バイパス術などのpalliative surgeryが施行されてきたが,施行不能な場合もあり,より低侵襲な治療が期待されてきた.(方法) 2005年12月より,内視鏡鉗子口から挿入可能なデリバリーシステムを有するTTS(Through thescope)タイプのSEMS(Self-expandable metallic stent)を治癒切除不能悪性消化管狭窄15症例に留置し,その有用性を検討した,(結果) 14症例で留置に成功し,平均15.7分で施行可能であった.また留置手技も簡便であり,留置後は狭窄症状の改善が93%でみられた.(結語) TTSタイプのSEMSは本邦では認可されていないが,低侵襲で有用な緩和治療と思われた.
  • 山崎 健路, 荒木 寛司, 森脇 久隆
    2008 年 50 巻 1 号 p. 66-67
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 稲土 修嗣, 品川 和子, 成瀬 睦子
    2008 年 50 巻 1 号 p. 68-79
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     ESDは大きな病変でも一括切除を可能にし,正確な病理学的評価ができることが最大の利点である.その反面,従来法に比べて手技的に難易度が高く,処置に長時間を必要とする.そのために鎮静剤の過剰投与により呼吸循環抑制のリスクは高くなる.しかし,不十分な鎮静では患者の静止状態が保てず,ESDの手技そのものをさらに困難にさせてしまう.そこで当院では,2時間以上を要すると見込んだESDは,手術室での全身麻酔下で行い,全身状態に関する偶発症なく良好な成績が得られている.また,全身麻酔下でのESDは手技的にまだ安定していない導入期において,その手技に集中でき,よりよい患者状態で行うことができ,偶発症を減少させると思われた.ESDの発達の背景には,処置具や高周波発生装置の開発がある.切開用処置具には,ITナイフをはじめ数種が発売されており,その使用に際しては電気的特性の理解が重要と考えられる.また出血などに対しても,補助用処置具の使用が効果的である.ESDに用いる高周波発生装置は,奨励される設定があるわけではないが,その原理・特性を理解したうえでの使用が望ましい.
  • 斉田 芳久, 長尾 二郎, 中村 寧, 榎本 俊行, 炭山 嘉伸, 富永 健司
    2008 年 50 巻 1 号 p. 80-90
    発行日: 2008/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    大腸狭窄に対するアプローチとして経肛門的減圧術が最近は導入され,注目されている.金属ステント留置術は,他の部位よりも臨床応用が遅れていたが,最近は主に悪性疾患による狭窄への姑息的留置または狭窄型大腸癌に対する術前処置として,欧米を中心に良好な臨床成績の報告が増加している.今後,大腸悪性狭窄患者に対する治療として,姑息的または一時的な人工肛門造設などの過大侵襲を回避し,QOLを向上させるために経肛門的減圧術の果たす役割は大きい.金属ステント留置術においては専用ステントとキットの導入および保険適用の獲得が待たれる.
  • 責任者:福井 博,藤井 久男
    藤井 久男
    2008 年 50 巻 1 号 p. 91-94
    発行日: 2008年
    公開日: 2024/01/29
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