日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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52 巻, 7 号
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総説
  • 引地 拓人, 入澤 篤志, 高木 忠之, 大平 弘正, 小原 勝敏
    2010 年 52 巻 7 号 p. 1655-1665
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/09/06
    ジャーナル フリー
    1992年にVilmannらが膵腫瘍に対する超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-guided fine-needle aspiration:EUS-FNA)を,同年Grimmらが膵仮性嚢胞に対するEUS下経消化管的ドレナージ術を報告して以来,EUS下穿刺術を応用した診断・治療は「Interventional EUS」と称されるようになり,その有用性と安全性から欧米を中心に普及した.本邦でも2000年代に入り胆膵疾患の専門施設を中心に徐々に施行されるようになり,現在ではその有用性と安全性が評価されつつある.膵疾患の診療においても,診断から治療まで様々な臨床応用が可能になり,検体採取の手段(穿刺吸引生検など),注入の手段(EUS下腹腔神経叢融解術など),ドレナージの手段(EUS下膵仮性嚢胞ドレナージ術,EUS下胆道ドレナージ術など)としてInterventional EUSが施行されている.本法は様々な可能性を持つ内視鏡手技であり,特に「難治」癌である膵癌診療においてはさらなる展開・発展が期待されている.
原著
  • 犬飼 道雄, 合田 文則, 野口 敏生, 奥山 浩之, 樋本 尚志
    2010 年 52 巻 7 号 p. 1666-1670
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/09/06
    ジャーナル フリー
    背景・目的:経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)をうけた患者において小野寺らのPNIが患者の予後の指標になり得るか否かについて検討したので報告する.
    方法:対象は2006年1月から2008年3月までにPEGを行った121人とした.胃瘻造設前と退院時において小野寺らのPNIを算出し,最終来院情報や電話で予後確認を行った.
    結果:追跡できたのは119人で,平均追跡期間は285.8±210.0日であった.PEG後30日における生存率は95%,PEG後90日における生存率は89%で,PEG後50%生存期間は665日であった.PEG前におけるPNIが35以上の群は35未満の群より生存期間の延長を有意に認めた.しかしPEG前のPNIが35未満であっても,栄養改善により退院時35以上であれば生存期間は有意に延長した.
    結論:PEG患者において,小野寺らのPNIは予後の指標になり得ると考えられた.
症例
注目の画像
手技の解説
  • 安田 一朗
    2010 年 52 巻 7 号 p. 1722-1732
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/09/06
    ジャーナル フリー
    EUS-FNAは,1990年代半ばより欧米を中心に開発された手技であるが,近年日本においても普及が進みつつある.この手技の登場により,膵の病理検体採取が比較的安全かつ容易に可能となり,その有用性を評価する声が高まる一方で,診断成績が思ったほど上がらないといった声もときに耳にする.診断能を上げるためには正しい手技を理解するとともに,状況に応じた工夫をすることが必要である.
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