背景・目的:経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)をうけた患者において小野寺らのPNIが患者の予後の指標になり得るか否かについて検討したので報告する.
方法:対象は2006年1月から2008年3月までにPEGを行った121人とした.胃瘻造設前と退院時において小野寺らのPNIを算出し,最終来院情報や電話で予後確認を行った.
結果:追跡できたのは119人で,平均追跡期間は285.8±210.0日であった.PEG後30日における生存率は95%,PEG後90日における生存率は89%で,PEG後50%生存期間は665日であった.PEG前におけるPNIが35以上の群は35未満の群より生存期間の延長を有意に認めた.しかしPEG前のPNIが35未満であっても,栄養改善により退院時35以上であれば生存期間は有意に延長した.
結論:PEG患者において,小野寺らのPNIは予後の指標になり得ると考えられた.
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