現在,腹腔鏡下肥満外科手術を含めた内視鏡的肥満治療が広く行われている.その適応はBMI≧40kg/m
2やBMI≧35kg/m
2で重症の肥満関連健康障害を持つ症例であるが,最近,特にアジアにおいて適応拡大の動きがある.現在の肥満症に対する内視鏡的治療の中心は内視鏡的胃内バルーン留置術であるが,最近,内視鏡的十二指腸空腸バイパススリーブや胃形成術のような新しい方法が開発されている.わが国においても腹腔鏡下肥満外科手術を含め,内視鏡的肥満治療は年間100例程度行われている.現時点では,内視鏡的治療はその継続性と有効性で,腹腔鏡下肥満外科手術に優るものではないが,今後さらなる器具の開発により,発展していくことが期待される.
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