日本消化器内視鏡学会雑誌
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55 巻, 5 号
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原著
  • 平澤 俊明, 山本 頼正, 藤崎 順子, 鈴木 翔, 谷口 智香, 堀内 裕介, 松尾 康正, 吉澤 奈津子, 菅沼 孝紀, 岡田 和久, ...
    2013 年 55 巻 5 号 p. 1625-1632
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    【背景】未分化型粘膜内癌は20mm以下で潰瘍がなく,脈管侵襲陰性であれば,ESDの適応拡大と規定されている.しかし,未分化型は早期に粘膜下層に浸潤し,潰瘍を伴うため,未分化型適応拡大は比較的稀な病変である.今回,ESDを行った未分化型適応拡大の検討を行った.
    【方法】ESDを行い,術後病理診断で未分化型適応拡大の治癒切除と診断した109症例110病変を検討した.
    【結果】平均腫瘍径は8.8mmで10mm以下の病変が70%であった.病変はM領域多く,褪色を含む病変が86%,背景粘膜は非萎縮粘膜が58%であった.Helicobacter. pyloriH. pylori)陰性胃癌を18%に認めた.
    【結論】未分化型適応拡大病変の拾い上げには,M領域の小さな褪色に注目して観察する必要があり,H. pylori陰性胃癌にも注意が必要である.
  • 川久保 実和, 徳永 徹二, 小針 伸一, 箱崎 幸也
    2013 年 55 巻 5 号 p. 1633-1642
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/28
    ジャーナル フリー
    【目的】全大腸内視鏡検査(TCS)における至適サーベイランス時期を検討した.
    【方法】1985年~2004年に初回TCSを実施し,5年以上経過観察出来た1,548例(年齢中央値:47歳,男性:94%,5~10年未満観察:1,028症例,10年以上観察:520症例)を対象とした.初回所見にて正常群,微小腺腫群,腺腫群,癌腫群に分類し,5mm以上腺腫/癌腫発生の危険因子や累積発生率から至適サーベイランスTCS時期を検討した.当院での初回TCS時の10mm以上腺腫と癌腫の占める割合は7.5%であり,これを許容範囲内として検討した.
    【結果】1.腺腫群は正常群,微小腺腫群に比較し,異時性腫瘍発生率が5~10年未満の観察期間では有意に高率(P=0.001,P=0.0037)であったが,10年以上観察では有意差はなかった.2.全男性での腫瘍発生の独立危険因子は,50歳以上,5mm以上,2個以上の3項目であった.危険因子別の累積発生率から許容範囲7.5%となるのは,50歳代で腫瘍が2個以上症例では3.2年,40歳代症例や50歳代で腫瘍1個以下症例では4.6~7.6年であった.
    【結論】壮年男性においては3~5年毎のサーベイランスTCSが効果的と考えられた.
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